ワンダフレンド
Siiri Picus シーリ・ピクス 魂案内人
5,000円+税(予定)

森に優しい色の花が咲きだし、暖かい春を迎える頃、
胸に渦巻炎の模様があるワンダフレンドたちが住む黒い森にある神社にもたくさんの淡いピンクやうす水色の小さな花たちが咲きほこります。

神社の朝は早く、1日の仕事は、夜の汚れを落とす清めの掃除から始まります。
巫女を務めるシーリ・ピクスも、そんな神社で働くカエルの妖精の一人です。

「キモ吸い」であるマーキスたちが、カエルの妖精の魂を送り出し、転生させるのに対して、この寺院にいる「印を結ぶ者」は、カエルの妖精以外の精霊たちや自然界のすべてのものの魂を送り、転生させる仕事をしています。

シーリの師はその「印を結ぶ者」です。
そのやり方は、「キモ吸い」たちとは、また違った弔いをします。
「今年はだいぶ寒かったからか花の精の魂が多いの。シーリーや、少し紙を多めに用意しておくれ。あとお焚火もお願いするよ。」

師は印書に魂を封じています。
シーリはまた新しい魂となって生まれることを祈りながら印書を種族ごとに束ね、お焚火の中へ焚べました。
パチパチと静かに燃える音と小さな火の粉が空に舞い上がっていきました。

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