


このバットマンは1966年に当時東京都台東区の蔵前にあった野村トーイによって製作されています。1966年のフジテレビ「怪鳥人間バットマン」放映にちなみ、野村の製作サイドが試作品として作ったのですが、野村社長のダメ出しで没になったものでした。既に鉄人28号(No1)の歩行ブリキが作られていたので、型はその使いまわしだったのですが、社長の「インパクトが薄い」の一言で、後の大型バットマンブリキに変更されています。
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なお大型バットマンの型は「遊星仮面No1」にも使用されています。
また鉄人も次第に大型化され、特にNo2は大きなブリキになっています。
小傷はあるものの本体のブリキ、頭部のソフビも上々です。プリントもオリジナルできれいに残っていますが、元々マントは付いていませんでした。この伝説的なバットマンは、あるコレクターが所有していましたが、北原氏(株式会社トーイズ代表)が借り受け、しばらくそのままになっていました。
後に返却され、その後所有者が変わり、今回のオークションに出品の運びとなりました。
世界規模のコレクターを有する「BATMAN」の中でも現存確認1のアイテムはほぼなく、1940年に発行された「♯1BATMAN」(DCコミックス)がコレクター羨望のアイテムである事は間違いありませんが、この野村のゼンマイ歩行試作バットマンもそれ以上にレアなSPコレクションアイテムとなるでしょう。
ZENBU 102号


ウルトラマン最終話完成時の1967年ごろに記念製作されたと思われるグッズ。円谷プロがほぼ同時期に関係者へ配布した「快獣ブースカ」完成記念ネクタイピン。「ウルトラセブン」完成記念バッジは現存していますが、この流星バッジはこれまで存在・情報などが知られておらず、ファンやマニア間でも噂されていた幻のアイテムとなります。
半世紀を経過しながら、贈答箱に熨斗も付属した完品状態での出品となります
ZENBU 103号


変身ブームとも言われる第2次怪獣ブームの真っ只中量産に適したプラスチック・合金へおもちゃ素材が移行ブルマァクの業績に陰りが見え始めた頃、そのような時期に発売されたのがこのガイガンです。「未来怪獣」「サイボーグ怪獣」と呼ばれるが故ブリキ素材との組み合わせは非常に良かったものの時代の潮流からは取り残され、いまではほとんど市場に現れません。箱付美品ともなると一層のこと間違いなくコレクターズアイテムです
煙を吐いてのっしのっしと歩きます。リモコンのスイッチを押す事で手足を動かし歩行、同時に「ギィーギィー」という鳴き声と口から煙を出します。胴体はブリキ製、頭部・背びれ・お腹のトゲ両腕がソフビで再現され、ブリキ部分には見事な鱗のプリントが施されています
ZENBU 98号


目の造形、鼻の長さから1990年から2000年時のデザインの着ぐるみ。頭部・胴体はキャラデザインを意識し大きく造形しているため全重量も増加。アクターの負担軽減のためマスク内に頭部固定のヘルメット受けや通気孔の増設が施されています。足首は靴のように履くタイプとなっています。
ZENBU 99号


まんだらけが全力で調べましたが国内にはバンダイミュージアムに一体とこれだけが現存するものになります。ただ世界に目を向けますと (あくまでも噂に近い情報ですが) ヨーロッパのコレクター (この方はかなりの方です) が一個お持ちで、他にも一個あるようなのですが地域が特定できませんでした。
(ですから確実なのは2個で、あくまでも推測の域ではありますが世界中には4個あると考えています・すべて元箱なしです)
業界誌で「NEW DESIGN(ニューデザイン)」という小冊子があります。昭和33年 (1958年) 11月に第1号が創刊されていますが、No52 (昭和39年5月) にこのロボットが掲載されていてその素性が明らかになっています。この本は財団法人「日本輸出玩具登録協会」が発行するもので、主に業界内でどんな玩具が登録されているかということを明確にするためのものでした。意匠登録番号は823号 (意C級) で、名称は「スペースマン」となっています。意匠登録提出者は野村貞吉・野村敏郎ダブルネームでの登録です。そしてこのニューデザイン誌によりますと鉄人28号のNo2の正式登録は昭和41年 (1966年) に行われていますが、この時の登録内容が「登録品の模様変更」となっており、その変更元が同じく (野村敏郎・野村貞吉52号10頁参照) となっています。参照の「52号の10頁」とは先述の「スペースマン」の事になります。つまり鉄人28号No2似の「スペースマン」は鉄人のNo2よりも2年前に作られていて、その「模様変更」ということで鉄人28号のNo2が作られたということになります。この事実からスペースマンはNO2のプロトタイプ (試作品) だったのかということにもなりそうですが、現実は意匠登録し、少数とはいえ30体はオリジナルの箱付きの実物を製作していますし、さらに登録後2年も経っていますから特殊な事例ですが、やはりスペースマンはそれ自体独立したロボットと考えてもいいのかと思われます。
それでは大手玩具メーカーの野村で正規に造られたロボットがなぜこんなに少ないのでしょうか。そこを検証してみました。
箱もちゃんと造られていますが現存している元箱は存在しません。ただ当時の関係者のお話では (曖昧でしたが) 鉄人のNo2の箱とよく似たものだったという事でした。皆さんよくご存じのようにNo2はロビーロボットの型をそのまま使用していますが、当時はこういう形でボディのデザイン (型) はそのままで周辺の型やプリントを変えることで様々なブリキが製作されていました。このスペースマンもその一つでした。野村トーイはすでに1960年から鉄人ロボットを何種か製作していましたから、このスペースマンは鼻こそ尖がってはいませんが鉄人のトサカを持っていますので、どう見ても鉄人28号のモチーフで作っています。これに関しましては当時の版権意識の希薄さが問題で、野村サイドは横山氏に対して全く悪びれることなくこのスペースマンをデザインしています。社長の野村貞吉も製作アイデアグループの一員でした。しかし彼は結構気分屋である意味芸術家に近い職人上がりの社長でしたから、出来上がって来たものを見て気に入らないと正規の製造工程には通しませんでした。その一つがこのスペースマンで、実際に造られたのは30体で、そのまま放置され2年後にどうしてもこのデザインを世に出したかった製作サイドの要望で鉄人28号No2として世に出て来たのです。たらればで語っても仕方のないことですが、箱付き完品ならば1,500万円は軽く越えるロボットですから、ブリキロボットのコレクターだけではなく鉄人コレクターというカテゴリーも巻き込むスパーコレクションアイテムです。
例えば生物学では哺乳類において人間のような大型の種は地球上ではもう新たに発見される余地はありません。昆虫や魚類、植物や微生物にはまだその可能性は残されていますが、もうほとんど探求されつくしているのが現状です。日本のブリキロボットも海外ではほぼ研究されてしまっていましたが、昨年の大まん祭における「シグナルロボット」のように、この「スペースマン」も新たな大型の哺乳類発見レベルの出来事に匹敵すると思われます。それにつけても日本の1960年代の玩具業界の底の深さといいますか、いまだにある未知の発見にはコレクターのロマンが掻き立てられます。
鉄人28号のNo2とほとんど同じ型を使用していて、マスク (鼻を除く) と足、背中のタンク、腕、胴回りなどで、異なる型使用は胸のハッチ状の三角パネルと鼻だけです。ただ目の奥に外人風のプリントが施されたブリキが装てんされ、人間が宇宙服を着ている姿「スペースマン」になっています。細かな部分では足裏のタイヤがNo2とは異なりホイールキャップを持つ丁寧な造りになっています。No2と大きく異なるのはそのプリントで、まずブリキ部分のベースがNo2はクレー色ですが、スペースマンはメタリックブルーとなっています。そしてご覧の通り耳カバー、背面タンク、腰回りのプリント、腕などそのほとんどが新たにデザインされたものでNo2よりは全体的な印象が艶やかになっています。このブリキの最大の特徴は「鼻」で通常の鉄人No2の鼻はゴム成形ですが、スペースマンはブリキで人間の鼻のように三角上に形成され、その底辺はブリキを細く折り返す仕様になっています。
ZENBU 80号


復刻物はありますがオリジナルの箱付きにはまずお目にかかることはないと思います。この作品は海外向けに2,500体作られ輸出されています。
ただこれは国内にもわずか300体でしたが販売されています。しかし通常の国内販売とは異なり、箱は海外バージョンと同じ仕様になっています。
なおこのアストロノーツのヘルメットの後ろがねじ止めになっていますが (この形がほとんど) 稀にブリキのカシメ止めになっているものもあります。
この形は非常に珍しく主に日本向けバージョンにその形が多くみられます。
胸にON/OFFスイッチがあり背中の生命維持装置が発火点滅しながら歩行します。腕は自由に上げ下げできます。
ZENBU 76号


ゼンマイ版よりも10cm近く高いので圧倒的な存在感を持っています。両足側面に電池を入れて腰のスイッチで目を点灯させ腕を振ながら前進歩行
ZENBU 74号


小松崎を思わせるしっかりとした力のある絵のボックスと、複雑で部品数の多いこだわりの作品です。
米クラグスタン社の発注ですが、日本のメーカーの刻印がなないので、海外の研究家の中には、製造はヨネザワではないかとの推測もありますが、実際はヨネヤが造っています。
余談ですが、当時のブリキ職人は、ヨネザワの仕事もしていましたが、ヨネヤの仕事もしています。
どちらかといいますと、渡り職人のような感じといいますか、渡世人のようで、現代の工場職人のようなおとなしい感じのキャラではなかったのです。
野村やバンダイ、ヨネザワという今では大手と思える玩具製造所も、当時はみな同じようにマニファクチャ (家内制手工業) に近い業態でしたから、忙しいときもあれば、暇な時もあり、職人をすべて常時抱えているということは出来なかったようでした。
これも完品を見つけることは現在ほぼ不可能になっています。1番車両と2番車両のコネクタを接続。
電池は2番車両に入れます。3番車両にパラボラアンテナと情景ロケットを、4番車両にミサイルをセットします。12枚のレールを繋ぎます。
運転席が点滅、ロケットとアンテナが回転しながらレール上を走ります
ZENBU 61号


増田屋が5人のギャングをアメリカで成功させたのに続くべく海外用にヨネザワが力を入れて作った袴型の中型ロボットです。
当時のヨネザワの意気込みは強くて3,000体造っていますが、所詮子ども向けの消耗品でしたので、ここまできれいに現存しているものはほぼありません。
それでも世界中ではまだ30体近くの完品が現存しているようです (ほぼマニアの手に渡っていますから市場に出て来ることはまずありません) 。
箱・本体共に極美に近い状態ですが、わき腹に一筋のスレ線、後頭部角に極小スレあります。
下腹部のスイッチを上げると腕を上げ下げしノッチ音を発しながら前進します
ZENBU 76号


シグナルロボット「Mr.SIGNAL」
ブリキロボット・コレクション界にあってその素性まったくの謎に包まれているシグナルロボット。これまで世界初のブリキロボット「リリパット」や「マシンマン」「炎足の鉄人」等の謎を解明してきたまんだらけが今回ブリキロボット・コレクション史上最後の大きな謎を解明していきます
増田屋の5人のギャングシリーズの「マシンマン」の素性が長い間ずっとわからないままでしたが、このカタログの59号の調査で4体のギャングシリーズの試供品 (大きなTOYショップや問屋にプレゼンするときに使用する) ・見本品として80体だけ作られ、すべて海外 (ほぼアメリカ) に送られていました。
詳しくはまんだらけZENBU59号を参照してください。
実はこのシグナルロボットも同じような素性を持っていまして、当時の東京プレイシング協会が海外向けの販売戦略の『試供品』としてこのシグナルロボットを作っています。
東プレ (東京プレイシング商会・TPS) という会社はその歴史の中でロボットをあまり作っていません (おそらくこのシグナルロボットだけではないでしょうか・70年代以降は別です) 。光球商会という玩具会社に元いた宇田川義男が1956年 (昭和31年) に東プレを立ち上げて、皆さんよくご存じのピエロの一輪車乗りやスケーター、小さな動物たち等のコミカルなブリキで玩具業界ではヒットを出し続けたのですが、実はそうした作品は東プレを立ち上げてしばらくしてから出て来たものでした。
宇田川は結構野心家だった方で立ち上げ当時は様々なチャレンジをしながら、売れる商品を模索していました。しかし中々ヒット作が出ない中、増田屋がアメリカで5人のギャングをヒットさせます。それを知った宇田川はこれまでと全く違ったコンセプトを持つロボットを開発します。当時まだ本流ではなかったプラスチック (ポリスチレン・ちょうどこの頃日本では工業生産され始めたもので、出始めでまだ一般的ではなかった) を多用し、信号 (シグナル) が顔という斬新なデザインで試作品を完成させます。
増田屋の5人のギャングのプレゼン用の「マシンマン」 (1954年) も製造数は少なかったのですが、このシグナルロボットも70体しか作っていません (勢いで作っていますが、やはり自信がなかったということもありますし、当時のブリキ業界としては斬新な素材故、材料があまり調達できなかったということもありました) 。それをすべてアメリカの玩具問屋やディラーに試供品として配布しています。
(このシグナルロボットはマシンマンの2?3年後に作られていますから、1956年?1957年に製造されています)
しかし全く認められていません。バカにされたというわけではないのですが、向こうの感覚だとちょっとダサいという感じだったようです。
相当意気込んだプロジェクトでしたので、宇田川はショックを受けます。そこで悩んだ末、新日工業にいた串田(くしだ)恭男(やすお) (デザイナー兼技術者) を呼び寄せて路線変更をします。これが大成功し、今に残るブリキの名作の数々が東プレ時代の串田により生み出されることになったのです。
(串田の回想によりますと1950年に宇田川と共同で東京プレイシング商会 (TPS) を作ったとありますが、おそらく勘違いで宇田川が最初にTPSを立ち上げて、その後串田を呼んでいますが、その時「自分も経営に参加させてほしい」ということで出資をし「共同経営」という形にしています。
シグナルロボットは試供品でしたがマシンマンと同じようにオリジナルボックスをフルカラーで印刷し、胴体のベース以外は当時まだ珍しかったポリスチレンで構成されています。
たまに欠品のあるものや破損品、不稼動品も海外でごく少数発見されますが、オリジナルボックス付の完品美品はこれを含めて世界でも5体しか残っていません (まんだらけ調べ) 。
その中でもこのシグナルロボットは極めて美品で最高級のコレクターアイテムといえるでしょう。非常に壊れやすいもので、弊社でも過去に一度だけほぼ半壊しているもの (箱なし) を扱ったことがありますが、内部構造はほぼ手作りに近く、紙テープやナイロンテープ、薄い歯車などで構成されていました。ですから現在残っている完品5体でも完動品というのは少ないのではないかと推測されます。なおこのロボットは`50年代に作られたものですから、当時の電池サイズに合わせて電池ボックスが作られています。それが非常にタイトに作られていますので、現在の単一電池ではきつくて入りません。弊社の方で変換アダプターをお付けしておきますので、単三電池をいれてご使用ください。しかし世界的な文化遺産ですから稼動確認程度にとどめておかれる方がいいかと思われます
(串田氏はいまだご存命ですが、文章の都合により敬称略させて頂きました)
ベルを鳴らし腕と足を交互にスイングしながらミステリー走行。胸の歯車が回りシグナルの赤と青が交互に点滅します
ZENBU 76号


ヨネザワの宇宙玩具には謎が多くまだまだこれから発見されるものが多くあると思われます。このレンジャー7も大まかな型は一般的なバッテリータイプの「ムーン・ロケット」と同じですが、それをフリクションと発火石のギミックにしたバージョンになっています。出現率は圧倒的にこちらの方が少なく、オリジナルボックス付はかなり入手が困難な状況です。走行時に発火、赤窓内で光ります
ZENBU 61号


ビッグXが乗るのはラビットスクーターS101型。経年の小キズありますが、マントもしっかりと残っていて、コレクションレベルはクリアしています。DAITOからはビッグXが乗るオープンカーと快速艇も販売されていました
ZENBU 70号


まんだらけZENBU 61号の商品番号1002 スペースパトロール・スーパーサイクルの簡易版ですが、ライダーの胸にスーパーマンのロゴが付いていますから (ほぼなくなっているマントも纏っています) 、そのキャラを意識したのは間違いないでしょう。
スーパーサイクルのライダーと同じ素材で作られていますので、やはり時代で硬化があり、乗車スタイルは出来ますが、完全に腰をサドルに落とすことは出来なくなっています (両足が硬化していて開くことが出来ない) 。そのためサイドステップにある穴に、ライダーの足を合わせることが出来なくなっているのは、この玩具の宿命でしょうか。エンジン音を鳴らしながらフリクション走行します
ZENBU 61号


前回のロボット特集のZENBUでもご紹介させていただきましたが、世界初のこのブリキロボットは、その素性が今まで謎とされていましたが、1935年に小菅氏のデザインにより関東州にあった玩具工房KT社で開発されたものでした (詳細はZENBU54号参照) 。
今回また出品しましたのは、やはりロボット特集ということでは欠かせない逸品ですので、力を入れて手に入れましたが、誤解していただきたくないのは、本来そうそうあるロボットではないということです。
世界的に認知され人気もあり、復刻ものが多種多様出ているのですが、ぜひ一度この本物のリリパットを手にしてみてください。
その絶妙なプリントとベースの何とも言えないマシン・オレンジカラーのマットに近い塗り、腕のひじ、手首の関節が動くようになっていて、背後についている動作スイッチや目、口、メーターが逆エンボスになっています。
その造作の全体性が、このロボットの質感を演出し、よくロボット図鑑などでは「可愛い」と表現されている表情が、実はどこか「さみしさ (哀しさ) 」をたたえているために、このロボットにはかり知れない存在感を与えています。
見れば見るほど、飾れば飾る程にその味わいが増すことでしょう
ZENBU 54号
ZENBU 59号


今の感覚からしますと非常に変わった造りで、バイクのプリントはすべて印刷ですが、顔のサングラスと額の月光マークは手塗になっています。
後から描き加えたものかどう確認するために、お二人のコレクターに同じものを見せて頂きましたが、やはりこの部分は手描きになっています。
とても上手に描いてありますのでプロの仕事ですが、これまで誰も発見できなかった部分だと思います。
しかしながら何故ここだけ手描きなのかを調べてみますと、明確な答えは見いだせなかったのですが、当時の関係者やその身内の方などの証言から「プリントがハッキリ出ずに後からなぞって明確にした (いわゆるタッチアップですですが、通常の塗りではなく、月光仮面の最も重要なポイントですから、職人の手により丁寧に描かれたようです) 」、もう一つは似ていますが「月光仮面も人形の部類に入りますから、その最後の仕上げで目の部分は最も重要と考え、最終段階の仕上げを手塗にした」というものでした。
どちらもこれで間違いないというお答えではなかったのですが、おそらくそういう工程を経て完成されたものだと思われます。なお頭部のマスクの影だけはキチンとプリントの点描で描かれています。
片手で銃を構えた躍動感のあるポーズで、頭部のみハンドペイントによる表現になっているものです。
後ろのナンバープレートは1959となっていますが、月光仮面の放映が1958年から1959年にかけてなのでこの商品の発売年でしょうか。
ライト以外はこのポーズのまま、まぼろし探偵も同じ型でプリントを変えて作られています。オリジナルのマントには「月光仮面」の金文字がプリントされています
ZENBU 65号


1950年代にアオシンから発売されたゼンマイロボットです。
背中にストップ・ゴーのレバーがあり、動きとしては車輪が回るだけでなく、一定間隔で鉄の棒が底面から飛び出し、前進する動きの間に車輪を浮かせる形でその場に留まる動きも行います。
動作には問題が無く、胸の中では火花がしっかり出ており、歩く動きと連動して回る頭部のアンテナはオリジナルのものになります
ZENBU 70号


お馴染み憧れのアトミックロボットですが、その造形の素晴らしさは他で語りつくされていますのでここではカットします。
ミステリー走行で、キュンキュンという宇宙的な音をだし、顔の中が色味を変えつつ点滅していきます。
当時としては斬新なギミックで、そのフォルムと共にインパクトのある存在感が人気の秘密でしょうか。
走行移動に連動して、足先が足踏みのように動きますが、底面補助輪の動きと連動しているので、実際に床の上で動かさないと連動した動きにはなりません
ZENBU 59号


マルサン商会が作った唯一のブリキ製ロボット玩具、モチーフとしても珍しいロボットが乗った魚雷です。
クランクに連動して後部のスクリューが回転、ロボットの操縦桿には方位磁石まで付いた凝った作りとなっています
ZENBU 63号


このバットマンは1966年に当時東京都台東区の蔵前にあった野村トーイによって製作されています。1966年のフジテレビ「怪鳥人間バットマン」放映にちなみ、野村の製作サイドが試作品として作ったのですが、野村社長のダメ出しで没になったものでした。既に鉄人28号(No1)の歩行ブリキが作られていたので、型はその使いまわしだったのですが、社長の「インパクトが薄い」の一言で、後の大型バットマンブリキに変更されています。
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なお大型バットマンの型は「遊星仮面No1」にも使用されています。
また鉄人も次第に大型化され、特にNo2は大きなブリキになっています。
小傷はあるものの本体のブリキ、頭部のソフビも上々です。プリントもオリジナルできれいに残っていますが、元々マントは付いていませんでした。この伝説的なバットマンは、あるコレクターが所有していましたが、北原氏(株式会社トーイズ代表)が借り受け、しばらくそのままになっていました。
後に返却され、その後所有者が変わり、今回のオークションに出品の運びとなりました。
世界規模のコレクターを有する「BATMAN」の中でも現存確認1のアイテムはほぼなく、1940年に発行された「♯1BATMAN」(DCコミックス)がコレクター羨望のアイテムである事は間違いありませんが、この野村のゼンマイ歩行試作バットマンもそれ以上にレアなSPコレクションアイテムとなるでしょう。
ZENBU 102号


ウルトラマン最終話完成時の1967年ごろに記念製作されたと思われるグッズ。円谷プロがほぼ同時期に関係者へ配布した「快獣ブースカ」完成記念ネクタイピン。「ウルトラセブン」完成記念バッジは現存していますが、この流星バッジはこれまで存在・情報などが知られておらず、ファンやマニア間でも噂されていた幻のアイテムとなります。
半世紀を経過しながら、贈答箱に熨斗も付属した完品状態での出品となります
ZENBU 103号

贋作
これまでまんだらけが収集してきた贋作をまとめてみました。 古物のコレクション市場におきましては、贋作はあり得る物ですし、その存在自体が市場である程度は許容されているものでもあります。しかしキャラクターソフビなどその情報があまり整備されていない環境におきまして、贋作が多く出回りますと、市場自体の存亡が危ぶまれます。そこでまんだらけでは、ある程度そうしたものが集まった時点でそれを公開する事にしました。
これまでは社内で鑑定だけに使用してきたものを、差しさわりの無い範囲で公開いたします。皆様がこれを今後のコレクションの参考になさる事を希望しております。
なお贋作は初めに申しあげましたが、こうした市場ではある意味「必要悪」でもあるのです。ここでは詳しくは語りませんが、贋作は芸術作品と共に同じだけの歴史を持つものでもあります。
ですから一概にその価値を認めないというのではなく、贋作は贋作としてその存在意義を持ちますので、大らかなお気持ちで贋作の存在を味わってみてください。
そうする事で皆様のコレクション魂が、より一層進化することをお祈りしております。


頭部は肌色成型、胴体が白色成型のソフビであることは真贋共に同じですが、贋作は本物に比べソフビの厚さが薄くなっています。緩着部分が顕著で、本物が4.82mmに対し贋作が1.82mmです。大きさも本物の93mmに比べ若干小さい91mmです。
農協すたーちゃん
3,240円
3,000円


頭部は肌色成型、胴体が白色成型のソフビであることは真贋共に同じですが、贋作は本物に比べソフビの厚さが薄くなっています。緩着部分が顕著で、本物が3.66mmに対し贋作が1.45mmです。大きさも本物88mmに比べ、若干小さい86mmです。
農協すーぱーくん
3,240円
3,000円

マルちゃん貯金箱
3,000円

バヤリース 鉄人28号 皿
1,500円

バヤリース 鉄人28号 皿
1,500円

首振りペコちゃん
4,000円


一目分かるのは胸の文字に白色が入っていないことですが、中には入っているものもありますのでご注意ください。おそらく贋作者は最初はまめに色を入れていたのでしょうが、だんだん面倒になり手を抜いてしまったのでしょう。これも相当数出回っているものになります
園児ペコちゃん
8,000円


非常に多く出回っている贋作でこの豚のカテゴリーで他にも多種類のものが出ています。見分け方は様々でその都度こちらでアップしていきますので参考にしてください。このソフビは質自体が少し透けている感じで、匂いも新しいものになっています。また顔が丸くなく少し縦長っぽくなっています
エースコック こぶた
800円


ソフビの感触は明らかに異なりますし、肌色の成形色の上に白っぽい肌色を塗ってあります。そもそも大きさが本物(200mm)より少し小さくなっています。粗雑な造りの贋作です
ソニー坊や ソフビ
4,000円


本物に比べソフビの質感がやや硬い感じです。マントは明確に裏表がスベスベしていて本物とは明らかに異なっています。またマントの接続は本物は首の緩着部分(頭で隠れていますが外すと見えます)にホッチキスで止められていますが、贋作はそのホッチキス止めがなかったり、止めてあってもホッチキス自体が新しいものになっています
タカラヤ パーマン1号
8,000円