前回はLDDの原点ともいうハンドメイドリビングデッドドールズ、LDDがなぜメジャー販売されたかについて話しました。
今回も誕生系のお話をします! 今回のテーマは「特殊な成立をしたLDDたち」です。
リビングデッドドールズって基本的に
・新作の子が単発的に出る限定系や季節物
・新作の子が5体セット(数に例外あり)販売される通常シリーズ
・色違い版のvariant
・既存の子がメイク、服、髪型を変更し、ドールアイ化するressurection
・既存の子がコスプレ?してるアリスやオズ
・映画などのコラボ品(LDD presents)
があります。 つまりいきなり新作!or既存の子のバージョン違いだよ!というのが殆どです。
なのでLDDとして販売される前に姿が出来上がっている子は超稀なのです。
今回はそんな珍しい経歴を持つ方々を紹介します。
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シリーズ35のEVE
(シリーズ35 通常版)
目が血走っていて可愛いね!!
初出はヴァニラ画廊で行われた展示会で販売されたカスタムの子!
もちろんワンオフです!親切なオーナー様が写真をアップして下さっている&ヴァニラ画廊のfacebookなどに写真があるので是非調べて見て下さい!
先日紹介したインディーズ時代のLDDとは違い、現在販売されているLDDのボディを素体とし、カスタムメイクを施していました。
カスタム版はカゴに入ったりんごが付属していましたが、通常版は付属品はありません。
ですが通常版のEVEもオリジナルの雰囲気をよく再現していて素敵だと思います!
この展示ではEVEを含むカスタムLDD3体と、絵画が販売されました。
販売された絵画はTHE ART OF LIVING DEAD DOLLSで見る事が出来ます。
販売された絵画はこちら!ダミアン制作、ルルとブライドオブヴァレンタインの油絵です。
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シリーズ29のThe After
(こちらの画像はシリーズ29の通常版)
(カスタム品。画像はアートブックより)
The Afterもワンオフのカスタム品でしたが、通常シリーズの1人になりました。
初出は2006年リビングデッドドールズアートショーにて展示されたエド(LDDの作者)によるカスタムLDDでした。
シリーズ29は2015年に販売開始だったので、実に9年近く経ってからの通常シリーズに正式参加でした。
かなり昔のイベントですが、当時の姿の写真はアートブックで見る事が出来ます。
右上の子がThe Afterの原型。服が一部変わっているのが分かると思います。
隣の白服の子と顔面の皮マスク?の女の子はまだLDD化されていません!
いつの日か一般販売して欲しいですね...
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ジーパーズ 1666体限定
(ラグドール版)
この子はLiving Dead Ragdolls Series 1が初出!
ラグドールと聞くと、「猫?」を思い浮かべてしまいますが、本来は「ぬいぐるみ」という意味です。
LDDとしてのジーパーズは2005年にクラブメズコ限定販売&開けるまで中身が見えない仕様で250/1666の確立でバリアントが入っていました。
LDDといえば棺桶...ですがタグの子なので棺桶には入っていません...いやよく見て下さいコレ......タグが棺桶!!!! 徹底した棺桶に感動!そしておなじみのポエムもあり。
SDキャラが不気味で味がありますね...
並べるとより可愛い。そしてけっこう大きい...
服装はそっくりですが顔に巻かれている物が合皮から包帯に変更。
またバリアント版は白肌で髪が黒、服の色が赤黒反転。
通常版はラグドールと似ていますが、肌の色が違います。
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(シリーズ19 オーキッド 通常版)
そしてシリーズ19のオーキッドもジーパーズと同じ時期に販売されたラグドールでした。
シリーズ19は2009年に販売開始だったので、ジーパーズと時間差があってのドール化...。
黄色い毛糸のツインテールが、明るい茶髪の巻き毛ツインテールに変更になりました。
ラグドール時代の姿は公式サイトで見れます↓
https://www.livingdeaddolls.com/lddarchive/rag_001.html
ラグドールは4体販売されましたが、LDD化されたのはオーキッドとジーパーズだけです。
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最初の姿がぬいぐるみだった子はまだ居ます!
ミザリー&トラジェディです!
(←トラジェディ ミザリー→)
実はこのゴスっぷりが半端ないクールなカップル、最初の姿はぬいぐるみでした! 想像できないでしょ...
突然ですがアン人形をご存知でしょうか?
赤い毛糸の髪の毛の綿が入った抱き人形です。
1915年の誕生以来、アメリカで大人気! 日本でもブームになったので昭和レトロな感覚で知っている方もいらっしゃるかも...?
この人形をゴスにアレンジしちゃえ!とやったのがHOT TOPIC(服、雑貨、音楽などの小売店。アメリカのビレバンがイメージに近い...)
黒や紫のゴスファッション&ゴスメイクの毛糸髪のぬいぐるみのアン人形を販売しました。
名前はTragedy Ann Doll。
この時から既にトラジェディという名前がありましたが、同時にアン人形であるという事が名前から伺い知る事が出来ます。
なぜLDDのミザリー&トラジェディがホットトピック限定販売なのかというと、元々ミザリー&トラジェディはホットトピックが作った人形だったからです。
ぬいぐるみ版ミザリー&トラジェティは1990年代に販売したそうです。
あまりに古すぎて個人の写真orオークション画像しか出てこない...。
(「HOT TOPIC TRAGEDY rag doll」で検索すると出てくるのでぜひ調べて見てね!)
すごい細長いです。全長14インチの貫禄。
(LDD版のトラジェティ)
ラグドール版の洋服、メイクを忠実に再現してLDD化しています。
ドールの素体が違うだけでこんなに雰囲気が違うのに驚きです。
1915年誕生のアン人形→ホットトピックのゴスのアン人形は1990年代→2003年にLDD化!と長い&面白い遍歴の子。
しかしLDDのトラジェティにはアン人形が結びつかないくらい面影が無いですね...。
余談ですが、リビングデッドドールズは2012年にはRotten Sam and Sandy(ロッテン・サム&サンディ)というラガディ・アン&アンディをモチーフにしたドールが販売されており、そっちの方がよっぽどアン人形に似てるという現象が起きました...。
ですがこんなイケメン&美女なのに元ぬいぐるみか...と思うとギャップ萌に目覚めてしまいそう。
そういった特殊な成り立ちの子に秘められたエピソードを知ると、また違った魅力が見えて来るとおもいませんか?!
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リビングデッドドールズの買取表が出来ました!
表の値段は未開封・箱美品の場合です。
今回紹介したポーセリンシリーズ、ハンドメイドリビングデッドドールズ、
開封品や箱なし、もちろん表に載っていないLDDも買取を行っています。
お問い合わせはHP上に載っている各店の担当者までお願いします。
https://www.mandarake.co.jp/kaitori/cat/doll/livingdeaddolls.php
中野店 田近