あっという間に2023年も終わりに近づき、年末の忙しさとやり残した感、年始への期待に気もそぞろな今日この頃。
2024年も自分の好きな本に触れて充実した一年を過ごしたい...そんな気持ちを満たしてくれるような販売イベントをサーラ海馬ではもちろんご用意しております!
1月1日と2日の二日間に販売する商品を順にご紹介していきますのでお見逃し無きよう。
まずは元旦、アート写真集いろいろ出します。
【中平卓馬「来たるべき言葉のために」(函欠)】
写真家・中平卓馬のデビュー作であり代表作でもある「来たるべき言葉のために」。日本の戦後写真史に残る重要な一冊として言わずと知れた写真集です。
1938年東京に生まれ、雑誌『現代の眼』の編集者時代に写真家・東松照明の薦めで写真を撮り始めた中原。当時気鋭の作家であった寺山修司も担当していたといいます。1968年には多木浩二、高梨豊、岡田隆彦らと「思想のための挑発的資料」と銘打った写真同人誌「プロヴォーク」を創刊。「アレ・ブレ・ボケ」と称される特有の技法は当時の写真界に大きな衝撃を与え賛否両論を巻き起こしました。
本書「来たるべき言葉のために」も中平の特徴的な「アレ・ブレ・ボケ」の技法が貫かれており、のちに彼自身が「なぜ、植物図鑑か」において自ら批判し乗り越えようとした作品群であるという意味でも重要な一冊です。巻末には「ウィリアム・クライン論」「ジャン=リュック・ゴダール論」など興味深いテキストほか岡田隆彦による「風景について」、著者によるあとがきが収録されています。
今では入手困難となっている伝説の写真集。実際に手に取ってページをめくる事で当時の衝撃、写真が発する熱のようなものを受け取ることができるように思います。
(こちらは函欠商品ですので予めご了承ください。)
【後藤田三朗「写真機無音 カメレオン」】
無音でシュール、そしてどこか温かい写真世界に、静かにかつ圧倒的な力で引き込まれる。そんな感覚を「写真機無音 カメレオン」を開いた時に感じました。
写真家・後藤田三朗は3歳の時に薬禍の影響で聴力を失います。そうしたハンデを感じさせない技術を持ちながらもこの後藤田のファースト写真集には彼の「無音」の世界が作る独特の奥行きがあります。写真は1枚1枚、よく見ると黒い縁が残っています。つまりノートリミングなのです。
何度も繰り返し眺めたくなってしまうような中毒性...。そのようなものが確かにあります。桑原甲子雄、上野千鶴子らのテキストを収録。
海外作家の写真集も販売します。
【Sarah Moon「Souvenirs improbables」】
なんとロマンティックな午後の光。1941年フランス・ヴィシー生まれの女性写真家、サラ・ムーンが切りとる幻想的な空気を胸いっぱい堪能することができる写真集「Souvenirs improbables」。
1970年代の作品を中心に収録した一冊で、主に女性を被写体にしたカラー・モノクロの作品が連なります。粒子の粗い独特の表現技法はその柔らかくも危うい世界を唯一無二で特徴的なものに仕立て上げています。大切に本棚に置いておきたくなるような一冊です。
そのほかDANIEL OSTの花や草木を写した大型写真集も2冊販売します。
【DANIEL OST「EAST&WEST」】
【DANIEL OST「Leafing throuth Flowers」】
こちらは献呈署名入り。
販売は1月1日(月)12:00からとなります。楽しみにお待ちください。
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サーラ 越川