【北國の本棚】人魚の森 高橋留美子

高橋留美子ラブコメをアニメでずっと見てきた世代でしたが、有名なとこは知っていてもお恥ずかしながら犬夜叉を読破したなくらいのにわかです。
そして、ずっと気になっていた人魚の森がまだ未読だったことに気付いて読みました。
湿った日本ホラーっぽい雰囲気が嵌りまして、テーマの重さも気にせず一気に読めました。犬夜叉も妖怪が絡むのでホラー要素は強い
ですが、バトルが主軸にあって物語が動きます。人魚の森はどちらかといえば人間の怨念や心情にフォーカスされ不気味さが色濃くあらわれてます。
ヒロインの真魚はやや幼く無邪気さが残っていて人間らしい感情が少しずつ湧太と流浪していく中で芽生えてくのも良かった。
主人公の湧太ですが真魚が居ながらたまにラブロマンスに遭遇したり狡いな...とおすすめエピソードの中に入りきらなかった
闘魚の里も単行本で最初の湧太のラブロマンス枠でもあり、不老不死の人魚の謎に迫ったお話です。神秘的でありながら血生臭い作品でスプラッタとアクションも好きならこのお話もオススメ。

マイベストヒロインはかすみお姉ちゃんなんですが、CV.井上喜久子さんが大好きなんですよね...。
真魚ちゃんは生い立ちもあり、浮世離れした雰囲気を持った美少女がタイトルの人魚のイメージにぴったりです。人魚の森のラストの高山みなみさんの演技がめちゃくちゃ良くて、これが元ネタ！と感動してます。

度々物語に出てくる座敷牢ですが、だいたい1950年に法律で決められてそれ以降も私的に使われていたらしく、1950年とか最近じゃん......となりました。本によって知的好奇心が芽生えるのも楽しみの一つ。
他にも人魚伝説のオマージュがあるので探して見ていただきたいです。

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