私の黒髪を切れ 全２巻セット/わたなべまさこ、作・千家和也
小学館セブンコミックス
１巻 昭和53年12月15日初版第１刷発行
２巻 昭和54年１月15日初版第１刷発行
状態：各巻初版、カバー周り小イタミ、小口ヤケ
2,310円
週の真ん中じゃありませんがレディースヴィンテージです。少女漫画はあまり読まないと再三言っている私ですが、
わたなべまさこ先生の作品はわりと読んでいます。子どもの頃に読んだガラスの城は衝撃的でした…
何が面白いかって、人間の闇の部分、どろどろした部分を描くのがものすごく上手いんですよねわたなべ先生。
いやよいやよといいつつも、覗きたいのが人間の性ですものね…
今日ご紹介する「私の黒髪を切れ」も、超～～～ドロドロしてます。
主人公はヒモで人生に憤っている恭二と、気の弱い純真な暁子のカップル。二人とも20代前半です。
冒頭からお金の事でケンカする二人。「俺の所持金が2000円で云々…」喫茶店の勘定で揉めます。生々しすぎますね。
物語は悪いほう悪いほうへ進み、そうなって初めて色々気付く感情…不器用ですね。
いかにも70年代っぽい、先の見えない若い二人。恭二のヒモっぷりもどーしようもないですが、それに従ってしまう暁子も暁子だよ！
とか読んでてヤキモキ苛々するんですけど、やめられないです。わたなべ先生の作品の魔力がここにあります。
ラストはもうどうしようもない位救いがないです。ドロドロのメロドラマ…
これを読む楽しみは、ワイドショーを顔をしかめつつ見る楽しみにちょっと似ています。
いつだって、人の不幸は蜜の味ですものね…
担当 いわき
札幌店 いわき
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