まんだらけ福岡店 4F 気高き反逆者、ついに登場！・カスタム商品「S.I.C.風・仮面ライダーストロンガー」

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ありがとうございます。

男は天涯孤独だった。
幼い頃からただ独り、自分だけを守るために、息を潜め、目を見開き、時に牙を剥き爪を立て、逆境を捻じ伏せて生きてきた。

しかし、男には唯一無ニの親友がいた。
孤独を背負ってきた者同士だからこそ、互いを理解し、またその友情によって、心の中に優しさを育む事ができた。
善意背かず、悪を憎む意思を持てた。

故に、突如起きたそれは悪夢だった。
男は目の前で親友の命を奪われた。無目的に、何かを試すかのように行われた殺戮。怪しい光を放つ黄色い目を持つ、悪魔のような一団。
彼らを率いる謎の紳士。
機械化され、さらに野生の本能を与えられた兵士によるテロ行為で、全ての人類をコードで統制、管理し、世界を征服をしようする組織の名は『ブラックサタン』。

「いい目をしてるな。憎しみに満ちた目だ。お前のような男が全てを握り、動かす力を持つ。名は？」

「・・・城茂」

「ついて来い。お前に”力”を与えてやろう。」

何時の間にか、雨が降っていた。

天を裂くような雷鳴が、地を揺らし、人は人を超える・・・否、人で無くなる瞬間に突き立った・・・。

地下深く響き渡るサイレン。黒一色の壁を這う赤い点灯は、興奮を駆り立てるように目の前を回る。
『ブラックサタン』日本・G支部基地全域に戦慄が走る。

「洗脳手術前の改造人間1名脱走、コードは・・・”S”！」

「貴様が行け、”蟷螂”」
一室で、大きな鎌を引き摺りながら、”人”のシルエットを持った”蟷螂”が立ち上がる。

指令を出し、一室に残った紳士。赤く燃えあがり、溶け出した”人”の顔の奥からは巨大な”一つ目”が現れる。
そして巨大な歯車のようなオブジェ・・・赤く点滅する中央を見つめる。

「タイタンよ・・・なぜ奴のコードが”S”かわかるか？」

「もちろんです。最強の奇っ械人、”ストロンガー”・・・・。」

「覚醒前に捕獲、洗脳。抵抗した場合は・・・抹殺せよ！」

基地内スピーカーが叫ぶ。
「コード”S”、洗脳前の諜報工作型改造人間を開放、共に脱出を図っている模様！」

「わかっておるな、タイタン。」

「はっ！大首領！」

立ちはだかる、鋭利な鎌。
多くの血を吸い、滲みこませ、斬りつけたものの呪いが鈍い光を放つ。

男は連れ出した女を後ろに下げ、締めつけるような皮のライダーズグローブをはずす。
銀に光るその手には、基地の壁の至るところから吹き上げる火花を映し、鋭い光で輝く。
そして、髑髏のような影を持つ巨眼で、男と、共に逃げる女を低く見つめた。

幼い頃、こんな噂話を聞いたことがある。

謎の革命組織に捕らえられ、肉体改造を施された、髑髏もしくは飛蝗に似た顔をした、ライダースーツの男たちが、人々を襲う、獣か人か区別のつかない者と人知れず戦っているという都市伝説・・・。
男たちは普段は人間の姿だが、腕をクロスし、回す、というポーズをとることで、その姿を”変身”させるという。

まるで今の俺のようだな、と男は思った。

腕をクロスし、回す。そして、両手をスパークさせた。
轟く雷鳴、眩い火花、爆発する五体・・・。男は、人を超え、人の姿を失った。

振り上げた鎌の間を縫い、一撃の拳を打ち込む。体を貫かれた”蟷螂”がよろける。
一瞬の出来事。火花を上げているのは破壊された部分だけで無く、男の拳からも、怒りのような業火が上がっていた。
男は地下でありながらも、気が遠くなるほど高い天井を利用し、遥か上方へ飛び上がった。
赤く燃える体は一閃の光の矢の如く、”蟷螂”の体を粉砕した。

足元に転がった”蟷螂”の頭部が、ノイズの混じった声で男に呟く。

「貴様は全てを失った。孤独な貴様に手を差し伸べた我々の”愛”、そして全てを握り、動かすことができる”力”を与えてやったにも関わらず。
もはや貴様には生きる価値は無い・・・人類と共に粛・・・清・・され・・・よ・・・・・・」

生きる価値？そんなもん、自分で見つけてやるさ。

「遅いじゃないの！茂！！」クレーンに吊るされた女が男に言い放つ。

かつて、親友を殺した悪魔の一団を前に、男はあの時と同じポーズをとった。

男は自ら”人”を失くした。たったひとりの親友の仇、そして人として、最も大切な優しさを失くさぬよう、”人”の姿を失くしたのだ。

煙の中から立ち上がった男は、すでに女をロープから開放し、抱きかかえていた。
ゆっくりと女を下ろし、そして振り返り、叫んだ。

夜の闇に、昼の陰に隠れ潜む畜生共！
人の隙に、心の闇に付け込む外道共！

如何に夜が昏くとも、如何に堅く閉ざしても、この稲妻が悪を裂く！

天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ！悪を倒せと俺を呼ぶ！
聞け、悪人共！俺は！俺は！俺は正義の戦士！
仮面ライダーストロンガー！

男は幼い頃に聞いた、都市伝説を思い出していた・・・。

というわけで遂に登場！

カスタム商品「S.I.C.風・仮面ライダーストロンガー」（\42,000）[税込] 入荷いたしました！

とにかく、「公式に商品化されてるんじゃなかろうか！？」と思ってしまうくらいのクウォリティー！
例えば背中にプラグを指し込むところがあったりするとこなんかはオリジナルの表現なんですが、「的、得てんなぁ！」と特撮バカ一代のあっしも大興奮！
しかも腕のラインをコイル状にしてるという”電気人間”的解釈も素晴らしい！

さらに、さらに、横たわる”カマキリ奇っ械人”の目玉がきちんと”ドクロ”にしてくれているところがファンを泣かせます！
「仮面ライダーspirits」では仮面ライダー1号＝本郷猛に「俺は飼いならされた犬じゃねぇ！」と言い放ったほどのダーティーヒーロー・仮面ライダーストロンガー＝城茂。
そのイメージを再現したかのような、今回の商品（ていうか、”作品”！）、まさに”エレクトロ・ファイヤー”な一品です！！
（販売は18日（土）12時から行います）

（担当オダ）