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ステージで熱唱中に急死した星ひかる。
その意志を引き継ぎ歌手になった妹、マリ子が主人公。そのマリ子のステージを不穏な笑みを浮かべながら見つめる男、彼こそが物語の核を握る前衛音楽家の赤根鬼久夫だ。
赤根曰く
「わたしの音楽の目的は、人間の感情の絶頂を表現することだ、笑い狂い泣き叫びのたうつ苦悶、恐怖の絶叫!」
「それは楽器なんてありふれたものでは表現できない、この世のあらゆる音を用いて自分の思想を表現する!それがミュージックコンクレートだ!」
とワガママ言う子どもみたいにやりたい放題突っ走る!
物語は加速しながら菅島独自のストレンジな描写で人体ミュージックを撒き散らし、頂点に達した最後の描写は、奇音が無音になり、その後に訪れるアンビエントノイズを欲している感覚に包まれます。