宇宙全史

スーザン

2020/12/5 No.464

虚空蔵55様、みわ様

ご返信・ご指導を頂き、誠にありがとうございます。

私自身がやはり問の意味を把握していないという状況であろうと思います。

まず、

なぜ「図形Xのハウスドルフ測度を求める」状況なのか?

というご質問でございますが、これは単にハウスドルフ測度というものが一体何なのかを説明するための一つの例として挙げさせて頂いたというのが事の発端であります。

そして、なぜハウスドルフ測度を求める例を挙げる状況になったのかといえば、それはハウスドルフ次元を説明するためでございます。

図形Xのs次元ハウスドルフ測度(sは実数)を考えますと、sが小さいときには無限大に発散してしまい、sが大きくなると0になってしまうという事実があります(私の投稿にはありませんが、これは証明されております)。

つまり、図形Xのs次元ハウスドルフ測度とは、sが小さいときにはずっと無限大で、sがある値まで大きくなってくると、いきなり0にガクンと下がってしまいます。

そして、このガクンと下がってしまうsの値を図形Xのハウスドルフ測度と定めたのでありました。

図形Xのs次元ハウスドルフ測度を測ったときに、丁度ピントが合って、きちんと計測できるようになったとき、そのsの値を図形Xの次元と定めようというのが基本の考え方になると理解しております。

そして、例えば3次元の立体物のハウスドルフ次元はもちろん3になってほしいのですが(そして、実際に3になります)、その場合には、sが3よりも小さい場合には、s次元ハウスドルフ測度は無限大に発散するはずです。

私が3次元の立体物の2次元ハウスドルフ測度を求める例を挙げさせて頂いたのは、ハウスドルフ測度の実例を紹介させて頂きたいという動機と、3次元の立体物の2次元ハウスドルフ測度が無限大に発散してしまうというのを実際に見て頂きたいと思ったからでありました。

これが私なりの「図形Xのハウスドルフ測度を求める」状況が発生した理由の説明でございます。

そして、

立体物の2次元ハウスドルフ測度とは一体何なのでしょうか?
その「状況」の説明がほしいのですが…

というご質問についてですが、2次元ハウスドルフ測度とは、基本的には「面積」のようなものであると考えております。

ただ、その面積の測り方が少し独特なので、2次元ハウスドルフ測度という名前になっているというニュアンスで理解しています。

本来面積とは、2次元平面内に存在する図形や、球面のような或いは、直方体の表面部分のような2次元平面に展開図を描ける図形が、平面内でどれくらいの広がりを有しているのか?(平面内のどれくらいの部分を占有しているのか?)を数値的に表したものであると考えております。

(注意:面積の求め方というのは、平面内の図形を細かく分割しておいて(或いは平面内の図形を方眼紙の中に描いて)、各小部位の面積を計算しておき(方眼紙レベルに分割すると、各小部位の面積はおおむね方眼紙のマス目一つ分とみなせます)、その各小部位の面積の総和を考える(方眼紙に分割した場合は、その図形が方眼紙のマス目何個分を占有しているかを数えればすぐに求められます)というものでありました)

そのため、2次元平面に描かれていない図形に対しては、「面積」なるものを考えることは、そもそもナンセンスであると思われます(ギリギリ面積が意味をなすのは、球面などの平面に展開図が描ける図形までであると思われます)。

従いまして、立方体(立方体の表面だけではなく、今度は中身が詰まっております)などのように、平面に展開図が描けない図形(3次元の広がりを持つ図形)に対して「面積」を測定しようとする場合は、その図形を無理やり平面内に落とし込んで(展開して)その広がりがどれくらいあるのかを測定しなければならなくなります。

そのように無理やり面積を測定する方法の一つとして2次元ハウスドルフ測度というものがあり、その実際の方法が、No.461にて私が書かせて頂いた内容になっていると、私は理解しております。

図形Xの2次元ハウスドルフ測度を測定する際の基本姿勢は、図形Xを細かく分割しておいて、各小ピースがどれくらいの「面積」を持つかを測定し、それらの総和を取るというものでありました。

そして、各小ピースすらもすでに立体物なのですが、その「面積」とは、各ピースをあらゆる方向の(2次元)平面へ射影したときに出来る影の面積を考えて、それら(影)の面積の最大値を小ピースの面積と捉えるという方法でありました。

アナログな表現を使用させて頂きますと、ある対象の面積とは、2次元付近の存在にとって、その対象がどれくらい``大きいのか''を表わす数値のようなものであると考えても良いのではないかと思っておりますが、そのためには、3次元立体物を自分たちの世界(今の場合は平面)に投影して、そのときに出来る影がどれくらいの大きさになるのかを(あらゆる方向から)調べれば良いのではないか、という考え方をハウスドルフ測度では採用していると私は捉えております。

以上のような回答になってしまいましたが、如何でございましょうか?

もしまだ私が虚空蔵55様の質問を理解出来ていないということでありましたら、ご指摘頂けますと大変有難く存じます。

何度でも修正をさせて頂きます。

よろしくお願い申し上げます。

この度も誠にありがとうございました。

2020・9・13
スーザン様

段々わかって来ました。
(「分かってきた」というのは、私が分からない部分がハッキリしてきたという意味です)

つまり私は「ハウスドルフ測度」というものを理解していないという事です。
おそらくスーザンさんは、私の(知ったかぶり)態度を見ておられて、その部分をスルーしておられたか、説明していたにもかかわらず私がスルーしていたかでしょう。

今回のスーザンさんの説明で、

「図形Xのs次元ハウスドルフ測度を測ったときに、丁度ピントが合って、きちんと計測できるようになったとき、そのsの値を図形Xの次元と定めようというのが基本の考え方になると理解しております」

この部分はとても大事で、前回(この下の方にあるNo432)教えて頂きましたが、おそらくそこへの突込みがなく、よく理解しないままだったんだと思います。
そこで改めて質問です。


「立体物の2次元ハウスドルフ測度とは一体何なのでしょうか?
その「状況」の説明がほしいのですが…」

というご質問についてですが、2次元ハウスドルフ測度とは、基本的には「面積」のようなものであると考えております
ただ、その面積の測り方が少し独特なので、2次元ハウスドルフ測度という名前になっているというニュアンスで理解しています


問題はここです。
スーザンさんは「基本的に2次元ハウスドルフ測度とは面積のようなもの」とされていますが、そもそも何故立体物の2次元面積を測る必要があるのでしょうか?

立体物は体積のままでよいと思うのですが…


「そのため、2次元平面に描かれていない図形に対しては、「面積」なるものを考えることは、そもそもナンセンスであると思われます(ギリギリ面積が意味をなすのは、球面などの平面に展開図が描ける図形までであると思われます)。

従いまして、立方体(立方体の表面だけではなく、今度は中身が詰まっております)などのように、平面に展開図が描けない図形(3次元の広がりを持つ図形)に対して「面積」を測定しようとする場合は、その図形を無理やり平面内に落とし込んで(展開して)その広がりがどれくらいあるのかを測定しなければならなくなります。」



↑スーザンさんもこう仰っていますよね…
問題はここですね。
何故「平面に展開図がかけないものを、無理やり平面内に落とし込まないといけない」のでしょうか。

おそらくハウスドルフの基本的な考え方がここにあるような気がしますが、この部分の理解が私にないため「分からない」を連発しているのだと思います。

どうかよろしくお願いします。


虚空蔵55

追補

「そして、各小ピースすらもすでに立体物なのですが、その「面積」とは、各ピースをあらゆる方向の(2次元)平面へ射影したときに出来る影の面積を考えて、それら(影)の面積の最大値を小ピースの面積と捉えるという方法でありました。

アナログな表現を使用させて頂きますと、ある対象の面積とは、2次元付近の存在にとって、その対象がどれくらい``大きいのか''を表わす数値のようなものであると考えても良いのではないかと思っておりますが、そのためには、3次元立体物を自分たちの世界(今の場合は平面)に投影して、そのときに出来る影がどれくらいの大きさになるのかを(あらゆる方向から)調べれば良いのではないか、という考え方をハウスドルフ測度では採用していると私は捉えております」



この部分は、単純に考えますと「そんなに立体物の平面照射面積を知りたいのなら、知りたい各断面を普通にスキャン(計算)して出せばいいのじゃないのかな」と考えてしまいます。
たぶんここにもハウスドルフの考え方を入れないとダメな理由があると思うのですが、そこが分からないところでもあります。

スーザン

2020/9/12 No.461

虚空蔵55様、みわ様

この度もご指導頂き誠にありがとうございます。

私には「私が解説している」という感覚は毛頭なく、初めから「虚空蔵55様にご指導頂いている」という認識しかございませんでした。

そのため、ご質問(の形はとっておりますが、正確にはご指導)を頂ける限りはとても有難く、そしてとても嬉しく考察させて頂いております。

本日も何とか無い知恵を絞って考察させて頂きます。

どうぞよろしくお願い致します。

初めに、質問@

2次元でも2.1次元でもいいのですが、なぜいきなり球体単位(3次元)から2次元レベルの単位に落とすのかというところが判然としません。

というご質問に関して私が考察させて頂いたことは次のようなものございます(やはり、質問に対する適切な返答になっていない可能性が大きくあります。本当に申し訳ございません)。

まず、考えている問題は、ある図形X(特に直方体などの3次元の広がりを持つ図形とします)の2次元(または2.1次元)ハウスドルフ測度を求めるという状況であるとします。

このとき、ハウスドルフ測度の定義では、直径がδ以下の(3次元の)球で図形Xを覆うという作業がありますが、これは単純に図形Xを細かく分割するという作業に相当していると思われます。

図形Xを細かく分割するという操作を数学的に矛盾なく表現すると、直径がδ以下の(3次元の)球で図形Xを覆うという表現になったのであると私自身は捉えております。

そして、一旦図形Xを細かく分割しておいて、各小ピースの2次元(or 2.1次元)測度を計算しておき、それらを細かく分割した全てのピースに亘って足し合わせることで、図形Xの2次元(or 2.1次元)測度の近似値としよう、という考えが先人にはあったのだと私は理解しております。

そして、細かく分割された一つのピース(仮にxと表すことにします)に対し、このピースxの2次元測度をどのように定めるかということですが、これはハウスドルフ以前にコンスタンティン カラテオドリというギリシアの数学者が、xをあらゆる方向の(2次元)平面に射影した時にできるxの影の2次元測度(面積)のうち、最大のものをxの2次元測度と定めれば良いのではないか、と提案しております。

今の私が行った設定では、各小ピースが(3次元)球に相当していると考えてしまっております(すこし粗っぽいですが...)ので、どの方向から(2次元)平面に射影しても円になるのですが、それをもっと単純に、この円を取り囲む正方形で代用してしまっても良いというのが、ハウスドルフのアイデアだと理解しております。

そして、この正方形の面積が、(3次元)球の直径の2乗になっているという状況でございます(このハウスドルフのアイデアによって、2.1次元の場合は、球の直径の2.1乗にすれば良いというように、小数次元、あるいは無理数次元へのジャンプが可能になったと理解しております)。

また、質問A

ここも同じで、この部分は理解できるのですが、そこから突然2次元平面で覆うという作業に入ってしまうところが分かっておりません。

という部分ですが、私が2次元平面で覆うと書いたのは、上記で言うところの、各小ピースの2次元測度(面積)を求めるという作業に相当しております。

今見てみると、表現が変形してしまっており、あまり良い説明ではなかったと感じております。

力不足でありました。

以上が、私の理解力と思考力、表現力の全てを合わせた精一杯の返信となりますが、如何でございましょうか?

虚空蔵55様のインスピレーションに少しでも近づけていると嬉しいのですが...

再度虚空蔵55様からのご質問の要点を取り違えたトンチンカンな返信になってしまっていることを恐れております。

もし同じようにトンチンカンな返信となっておりましたら、ご指摘頂けますと大変有難く存じます。何度でも修正をさせて頂きます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

この度も誠にありがとうございました。


スーザン様

「まず、考えている問題は、ある図形X(特に直方体などの3次元の広がりを持つ図形とします)の2次元(または2.1次元)ハウスドルフ測度を求めるという状況であるとします」

●スミマセン、まずここの理解が追いついておりません。

なぜ「図形Xのハウスドルフ測度を求める」状況なのか?・・・というところが
分かっていないのです。

立体物の2次元ハウスドルフ測度とは一体何なのでしょうか?
その「状況」の説明がほしいのですが…
おそらくこの初歩的な部分の理解がないのです。

分かって頂けますでしょうか?
(すでに説明済みの部分であったなら、それはもう私の記憶が飛んでしまってい
るので、到底ついていけないかも知れません)

Aも同じ意味での質問になっていました。



虚空蔵55

スーザン

2020/9/12 No.460

虚空蔵55様、みわ様

いつもお忙しいところご指導頂き誠にありがとうございます。

また、虚空蔵55様の現状を省みることなく、負担を強いるような文章を送ってしまい、大変失礼致しました。

これまでも厄介な文章を送っているという自覚はあったのですが、改めてどれ程厄介なのかを理解しました。

今後は更に気を付けていきたいと思います。

この度もどうぞよろしくお願い致します。

本日頂いたご質問:

そもそも初めから正方形の平面で覆うといえばいいのに、なぜδ(デルタ)以下の球で覆うとしたのかが分かりません。

でありますが、こちらに関しましては、私が2次元ハウスドルフ測度を考えるという例を挙げてしまったのがマズかったと反省しました。

本来ですと、例えば2.1次元ハウスドルフ測度を考えるなどとすれば良かったのではないかと考えております。

2次元の場合ですと、容易に2次元の図形(正方形や長方形など)を想像することが出来ます。そのため、2次元の図形(正方形や長方形など)で覆うということも可能でありますが、小数点以下を含む次元の場合ですと、そもそもそのような次元の図形を持ってきて覆うということ自体が難しくなってしまいます。

多分、考えられないことはないと思うのですが、ハウスドルフ測度が考えられた際には、そのような定義を良しとしなかったのではないかと想像しております。

私が例で挙げさせて頂いた場合ですと、一旦球で覆っておき、後から(球の)直径の2乗を考えることで、正方形で覆うという意味合いが出てきました(そして、それゆえ2次元の測度を考えているということになっていました)。

そこで、例えば2.1次元のような小数次元の場合でも、(2次元の場合の類推で)一旦球で覆っておき、直径の2.1乗を考えることで、2.1次元の図形で覆っているというように理解できると考えたのではないかと思います。

また、円などではなく、球で覆う理由は、3次元の中にある図形の場合には、3次元の広がりを持っていますので(平面などには収まらない)、
円では対象の図形を覆うということが考えられないためであると思われます。

最後に直径がδ以下という条件をつける理由についてですが、これは最終的にハウスドルフ測度の真の値を出す際に、(大きな球のままでは粗い近似値しか出ませんので)全ての球を小さくしていく(最終的には直径を0に収束させていく)必要があるために付加される措置である考えております(δを0に近づけていくと、自動的に考えている図形を覆っている全ての球の直径が0に近づいていきます)。

また、数学的に(技術的に)上記のように考えて上手くいっているというのもこのような定義が使用されている理由であると考えております。

以上が虚空蔵55様から頂いたご質問への私なりの回答となります。

この度もお時間を割いて頂き、誠にありがとうございました。

最後になりますが、虚空蔵55様が「本格的に納得できる漫画作品を描く」と決意されてから、様々なアーティスト(の魂)が参集して来ておられるとのこと。

私にはどのような状況になっているのか想像もつきませんが、とても凄いことになっていると感じました。

その反映により虚空蔵55様の肉体に影響があり、私のメールへの回答が難しいかもしれないとのこと。

私には少し残念でありますが、虚空蔵55様がアーティストとしての本領を発揮され、今生での大きな目標を達成されていくことはとても楽しみでございます。

宇宙全史で学ばせて頂いている者として、とても嬉しい限りです。

私のメールに関しましては、今後どのようになっていくのか分かりませんが、私自身は出来ることを一生懸命やらせて頂き、あとは月読之大神、五井先生、虚空蔵55様、みわ様にお任せ致します。

どのような状況になりましても、お祈りと共に待ち続けたいと思います。

いつも大変ありがとうございます。


2020・9・11


スーザン様

私のわがままを快く聞いて下さり恐縮しています。

私の質問Aのお答え頂きましたが、そのお答えの中にまた分からない部分が出て
来ています。
ご面倒でしょうが解説お願いします。

「直径をδ以下にする」という条件には問題はないのですが、

「そこで、例えば2.1次元のような小数次元の場合でも、(2次元の場合の類推で)一旦球で覆っておき、
直径の2.1乗を考えることで、2.1次元の図形で覆っているというように理解でき
ると考えたのではないかと思います」

●この部分が理解出来ません。
おそらくスーザンさんは(数学超初級の)私の疑問がお分かりになっていないの
だと思います。
@2次元でも2.1次元でもいいのですが、なぜいきなり球体単位(3次元)から2次
元レベルの単位に落とすのかというところが判然としません。
多分ここにハウスドルフ次元の考え方があるように思うので、出来ましたらもう
少し分かりやすく解説して頂ければ幸いです。


「また、円などではなく、球で覆う理由は、3次元の中にある図形の場合には、3次元の広がりを持っていますので(平面などには収まらない)、
円では対象の図形を覆うということが考えられないためであると思われます」

Aここも同じで、この部分は理解できるのですが、そこから突然2次元平面で覆
うという作業に入ってしまうところが分かっておりません。

おそらくスーザンさんは、私の疑問があまりにもレベルが低すぎて「私の分かっ
ていない部分が分かっておられない」のかも知れません。
何とかここはクリアしたいと思いますのでどうかよろしくお願いします。



虚空蔵55