漫画・アニメ・特撮・TOYに関する研究を目的とした同人誌即売会「資料性博覧会」2011年5月5日(木・祝)12:00〜16:00

資料性博覧会01アフターレポート











参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
早速2009年11月22日に開催した資料性博覧会01のアフターレポートをお送りします。

初開催という事もあり、イベント企画時からお話から始めます。
自分はまんだらけに入社して古い漫画の他にムック担当で、同人誌に関して言えば全くの門外漢です。 業務として過去〜現在まで日本で発売されたムックのデータ化を進めていました。

手当たり次第に作業しても効率が悪いので、手始めに日本で製作されたアニメ・特撮作品を全部リスト化し、 各作品をフォローしたムックを線でつないでいくと、関連書籍が全く出ていない作品があまりに多い。

そんな時に関連書籍が存在しない作品の資料が、同人誌なら存在するという事を知りました。
これらは基本的にファン活動の一環として、埋もれた作品に光を当て、後世へ伝える事を目的としたものが多いです。

氷川竜介氏がブログで内で発言されていた、
すべての作品の資料・研究が商業化されるわけでもなく、ネットに上がるわけでもありません。 資料系同人誌による研究成果の発表によって、作品が消えるかどうかという分かれ目になるかもしれません。
は、商業媒体で活躍される方のリアルな意見ですし、 資料系サークルの活動がどんな意味を成すかも表しています。

通常の即売会では創作系以外の文章系として批評・評論系の中にカテゴライズされる事も少なくありません。 批評や評論も諸データを踏まえた上で成り立つのが前提ですが、 資料性に特化するという事は、主観では見えないものを浮かび上がらせるための方法論として有効で、 批評・評論系とはまた違う意味を持つと考えました。

それから5年ほど資料系同人誌という独立したジャンルとしての可能性に惹かれ続け、念願の開催と相成りました。

天候的に恵まれた状況ではありませんでしたが、 狭い会場内での事故防止のために用意した整理券も11:00の段階で55番まで配布。

自由入場待ちで30名ほどの盛況。
一般参加者は16:00まででトータルで約200名という報告が出ております。
会場の雰囲気は博覧会 (エキスポ) とは名ばかりの不法占拠 (スクワッド) です。

サークル数が13という極小規模なのに12:00〜16:00は長すぎでは?という声もいただいたのですが、 普通の同人即売会のように波が押し寄せて引いてから終わりという感じではなく、 会場に留まってサークルさんと談笑 (に見える舌戦?) に耽る方多数。 ある種サロン化していました。これぞ資料系です。
他にもWEB上でレポしていただいている方もいるので、資料性博覧会で検索してみてください。

今後に関してですが、ブロードウェイ4Fのスタジオ+倉庫という独特の磁場を持つ場所には、 集まる人も含め魅力があるので、何かしらここを利用した「場」作りは行っていきたいです。

ただ、この会場ではスペース数10〜11程度が限界で、参加可能サークル数が少ない事もあるので、 アニメ原画資料系オンリーやTOY資料系オンリーといった形で毎回明確なコンセプトを打ち出して、不定期で開催できればと考えています。

今回のように資料系4ジャンルでやるのは2年に1回とか間隔を空けようと思います。 今回盛況だったのでその際は会場も考慮しようと思います。

なお、閉会後も問い合わせの多いパンフレットですが、当日完売となっております。 サークル含む関係者分を省くと約80部ほどの販売でした。
申し訳ありませんが、ご了承いただけますようお願いいたします。

資料性博覧会代表 國澤 博司