単行本未収録
戸田尚伸「D-MAN」が掲載されている少年ジャンプ1994年Autumn Special
デビューした年1993年の翌年。
「惑星をつぐ者」の連載始まるのが1995年。
このステップとなる1994年に発表した唯一の作品がこちら「D-MAN」です。
1993年の2作品、
「不死を狩る者」「そして野獣は甦る」とはちょっと毛色が違いジャンプらしさがある作品。
逆に言うと、この2作は完全に少年誌としてはハードで青年誌寄りな内容。
この「D-MAN」は政治情勢が絡むポリティカルなはなしというところは
前2作同様戸田尚伸らしいはなしですが、主人公のDNAを組み込んだ治療遺伝子を注入することで
重病患者を治すという、その注入した遺伝子がジョジョのスタンドライクに患者のDNA内で
悪玉(暴走した白血球)と戦う。体内で戦うのが古賀新一の「殺し屋カプセル」のよう。
その戦いがちゃんと少年漫画してるので、前よりもジャンプっぽくなってるなと思いました。
ダークな雰囲気とポリティカルなバックボーンがあるので異色は異色ですが。
この作品があって「惑星をつぐ者」につながっていくのが見えます。
以前だしたのも、
「不死を狩る者」
https://mandarake.co.jp/dir/cmp/boy/2017/08/13/post-2.html
「そして野獣は甦る」
https://mandarake.co.jp/dir/cmp/boy/2017/08/16/post-7.html
「惑星をつぐ者」以前の作品はこの3つの読切のみ。
そこにつながっていく変遷も感じれます。何より短い読切の中にドラマが詰まっていておもしろい。
コンプレックス 竹下