手塚治虫単行本デビュー作として有名な「新寶島」の再版本。奥付に発行年月日の記載がないため正確な発行時期はわかりませんが、描き版のVer.や定価(130円)より、おそらく昭和20年代の中頃~後半に発行された物(初版は昭和22年)。元々は「新寶島」の字があてられていたタイトルが「新宝島」となっていたり、細かな変更はありますが表紙図版は初版と同じ意匠のものが使われており、発行も初版と同じ育英出版から。初版との一番の大きな違いは本体の束幅で、本文に使用されている紙材のちがいにより、初版は1㎝に満たないものがこちらでは約2㎝程度とかなり分厚くなっています。
初版とは違った重厚なつくりが人気の育英定価130円版、今回の個体は巻頭にコピー補修があるなど決して状態良好な品ではありませんが、昭和20年代発、初版に連なるVer.の一冊として、価値ある存在です。
販売は2023年10月17日まんだらけ京都店グランドオープンより。
ご来店お待ちしております。
中野店 久保