まんだらけ福岡店 1F 【夏休みには漫画を読もう！その】fine.

「fine.／信濃川日出雄」

27歳、全く売れずに悶々とする美術家を目指す男・上杉は、かつて共にイタズラやって遊んだ仲間達と数年ぶりに同窓会で再会する。
貧乏生活を送りながらもつまらない意地を張り続け足掻き続ける自分と、普通の社会人として生きていく同級生。
自分との比較に落ち込み、自分の選択に迷いが生じてくる上杉だが…。

ハッキリ言って「痛い」です。
青春と呼べる時代を通り過ぎた20代後半、捨てられないプライド、売れないという現実。
痛々しくリアルで暗くて重い、上杉の葛藤。
周りの人間も含めて、みんなとても不器用で悲しい。
やりきれない思いをたくさん抱え込んでしまう。

「いい大人になんて死んだってなってやるものか！」ラスト、東京タワーにしがみつき絶叫する、上杉のその先は。

正直絵柄がかなり荒削りな感じで読みにくいのですが、このストーリーにはベストマッチしていると思います。
読まず嫌いせずに、ぜひご一読を。

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(担当古賀)