これは一昔若しくはもっと古い話である。今時の世の中にこんな種類の青年を考えることはあまりふさわしくない。 中山帽子(ダービィ)をかぶって、縁とりのモオニング・コートを着て、太い籐の洋杖(ステッキ)を持って、そして口にはダンヒルのマドロス・パイプを銜えている。これが井深君の散歩姿である。 (「少女」より) 明治35年に生まれ、昭和5年に27歳の若さで夭折した渡辺温の作品集です。 1970年薔薇十字社より発行。美しい装丁をてがけているのは当然、堀内誠一です。 挿絵は温の姪にあたる渡辺東が担当でこれまた素晴らしい。 知らない方もいると思いますが、谷崎潤一郎に認められ、辻潤と親交があり、横溝正史と机を並べて仕事をしていた、とそれだけの情報で興味がわくのでは。詳しくはネットなどで見てください。 今、まとまって渡辺温の作品を読める本は殆どありません。薔薇十字社の中でも人気のタイトルです。この機会に是非どうぞ。 見返し日付記入あり、少シミ ¥8400
(担当 久保田)
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