復刊ドットコムより現在刊行中の「ブラック・ジャック大全集」全15巻の販売サイトで、第28話『指』、第41話『植物人間』、第58話『快楽の座』の3作品が、著作権者である手塚プロダクションの意向により、今後も単行本収録の予定はないと明示されました。
その3作品のうち【第28話『指』】とは?
この作品は、後に『刻印』という作品に書き直しされました。
世に出ている多くの単行本は、【雑誌掲載後に単行本を編む際に、作者自身が自らの意図で原稿に加筆修正を施した場合、それを完成形と見なし、原則としてその形を収録する。】という考えのもとに制作されています。
わかりやすく言うと、書き直した場合は書き直し後が完成形という事。
こういった事情で本作は単行本に掲載されることは無くなったのです。
完成形でないと書くと完成度が低い作品と思う方がいるかもしれませんが、決してそうではありません。
むしろテヅカが炸裂しているのは本作『指』の方です。
この物語に登場する間久部緑郎とは、手塚作品の中でも屈指の人気キャラ「ロック・ホーム」のBJ出演時の役名。
このキャラクターは『バンパイア』に登場した際の悪のイメージで大ブレイクを果たしました。
『刻印』では薄まっている間久部緑郎の悪の部分、そして手塚治虫の持つ猟奇的な着想が炸裂した作品こそ『指』。
救いのない物語を書いてしまう自分を卑下する事も少なくない手塚先生(『アラバスター』のあとがきとか)が、各方面への配慮をもってテヅカを薄めたのが『刻印』だと言えるでしょう。
11月8日に販売いたします。
(担当 國澤)
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