主人公南やヒロイン岡村妙子たちの高校生活は、過剰な出来事や表現を一切用いずに描かれていてあまりにリアル。
登場人物たちのふざけた会話や悩み、素直さと誤摩化しは不自然さまでも自然過ぎて、何気ない場面でさえも切なさが強まって伝わります。
南と岡村、それぞれが隠した本音は最後まで明言されることなく話は終るので、捉え方によってラストシーンの印象が違うかも知れませんが、私には南の単純になりたいがなれないと言う葛藤や、無力感を得ながらも強く前向きにあろうとする姿を知った後に見る「夢はまだ続いてるのだ」と言う最後の一文が悲しくて仕方がありません。自分の本音を解りつつ何もしなかった南と無自覚にも行動した岡村妙子の純情、甘さと苦さの混在する爽やかな悲しみは永遠に残る58ページ。
夏のうちにぜひ。
(担当 関口)
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