






遂に、それは近づいてきた。一歩一歩着実に。誰しもが頭の片隅に覚えていた「ソレ」は つかの間の先にもう顔を覗かせようとしている。その事実が迫ってくるのを前に あるものは笑い、あるものは泣き、あるものは怒り、あるものは嘆いた。
戦争にも近しい雰囲気を内包した「ソレ」が我々にもたらすものは幸か、不幸か。
どちらにせよ、もう我々は無事では帰れない・・・。
え?何の話かって?「コミケ」だよ!! コ・ミ・ケ!!!!
可愛くてスポーツもスタイルも抜群で、俺の自慢の妹の桐乃。
まさに中二病真っ只中で、ゴスロリファッションが合う(ジャージも良い) 五更瑠璃こと黒猫。
ぐるぐる眼鏡がトレードマーク、変態お嬢様の槇島 沙織。
そして彼女達を知ったような口調で解説している俺、高坂京介は、 この三人に連れられ「夏コミ」に行くことになった。
連れてこられた理由はどうせ荷物係なのだろうが、彼女達が楽しそうなら こういう役回りも悪くないと思う・・・ただ一つを除いて。
先ほどから携帯が鳴り止まないでいる。
元々は桐乃の友人である新垣あやせと約束していた勉強会が行われる予定 だったのだが、有無を言わせずしてオタクの戦場への徴兵令が発令されたので 中止の連絡を入れようとした。が、理由を事細かに説明してもお許しなど到底 出るはずもないと思ったので、出任せの理由で彼女を丸め込もうと工作していた。
結果としては、どうやらしっぽを捕まれてしまったらしい・・・。
重々しい宿命が待ち受けている手前、目の前の純粋な目をしている彼女達を見て、 嬉しいのか悲しいのかわからない涙を流しながら、 戦場へと向かっていくのだった。
また今年も、暑い夏が始まる。
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』ペー ジはコチラ
(担当:石原)
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