十年以上前、東中野のミニシアターがまだ「BOX東中野」だったころにオウムのドキュメンタリー映画「A」が上映されてをり、一連のオウム事件に関心があった小生は観に行ったのですが、内容はオウムの教義や事件の真相についてではなく、ただオウム信者の実際を黙々と撮り続けるといふ地味なもので、多少期待外れの感はあったけれど色々と後に妙味の残る映画でありました。
そんで数年後に続編の「A2」も上映され、これは二回観に行きました。
こんどは前作を上回る地味さで、前作で一曲だけ挿入されてゐた音楽も一切なく、淡々とオウムの残党の日常を撮り続けるものですが、色々なトラブルなども生で記録されてゐて緊張感、臨場感の伝はる名作だったと思ひます(警察VS右翼団体の乱闘シーンはニコ動でも閲覧可。有事フェチ必見)。
以上の「A」及び「A2」を撮ったのが森達也といふ監督で、もともとはテレビのディレクターだったとのことで最初は「A」もテレビ用に撮影したのが結局放映出来ないことになり映画にしたといふものです。
森氏は最近は言論活動が顕著で、色々と際どい議論をしてゐるのを見かけますが、非常に独特のスタンスにゐる人でしかも非常に繊細でありながらアグレッシブな印象があります。
本書はそんな森氏が超能力者の清田益章、秋山真人、堤裕司を対象としたドキュメンタリー番組の作成過程を本にしたものですから中途半端な内容ではありません。
特に清田氏に関していへばこの場でも何度か取り上げてゐるやうに超能力者である以前に、その突出したキャラクターが非常に興味深いのであり、その清田氏と森氏が接触するのだから面白くないハズがないでせう。
オカルト本として紹介するにはいささか社会派過ぎるきらひがありますが、清田ファンも読めるつくりになってます。
まんだらけ大予言「超能力」棚にてご覧ください。
(担当 山口ケン)
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