志村貴子さん初連載作品。
1997年~2002年にかけてコミックビームで連載していました。
ちょうどこの頃は自分も大学生で、この漫画の中のフワフワしたというか、
行ったり来たりする人間関係に近い空気感がある中で、大学生活を過ごしていました。
今回久々読み返してみてあらためて、
ちあきとキクチナナコの関係すごく好きだ。
お互い根っこのところではすごく心許しているのに、付き合う関係にいかない時の、
何でも言い合っている関係性、それでいて、性的なものも意識し合っている絶妙の距離感。
このフワフワしているかんじ、ほんと好き。
ゆかや安達ゆかりとかとも、ちあきがゴチャゴチャになっていくところ、
これやっちゃいけないだろうという一見決定的なことをしてしまっても、
深刻な人間関係にならず、許してもらえるところは、若さであり、志村貴子さんらしさかなと思っています。
優しい世界。
最初の連載作だけど、すでにらしさは随所に健在で、
志村貴子さんを語るにはやはりはずせない作品だなとあらためて思いました。
この空気に浸っているとうれしくなって、にやけてしまいます。
コンプレックス 竹下