カザフスタン出身のザンサヤさんを先生に、ソビエトのアニメの歴史を第2次大戦前からスターリン指揮下の体制を経て、ソ連崩壊後・そして現在までを映像を交えての解説でした。
卓上には先生の手作りのピロシキ・ボルシチといったロシア料理やロシアにちなんだカクテルのホワイトルシアンやモスコミュールなどが並ぶ中、和やかに授業が始まりました。
アニメ黎明期のロシア-ソ連では昆虫を使ったコマ撮りアニメなど様々なスタイルのアニメを作る小さなスタジオがありましたが、スターリン以降は国有の巨大アニメ会社「ソユーズ・ムルト・フィルム」が作られ、スターリンの命令によりディズニーに似せたスタイルのアニメしか作れず、またストーリーも政治批判や社会風刺などが禁じられた不自由な制約のもとに作らなければならない状況でした。
彼の没後は自由度が増し、これまでのくびきから外れた様々なスタイルのパペットを使ったものやショートフィルムなど復興しました。
またショートフィルムをまとめたものが放送・上映されるなど新しい才能が世に出やすいような仕組みが作られていきました。
ソ連崩壊後はソユーズ・ムルト・フィルムは縮小した代わりに新しいアニメの会社がいくつも出来ており、YOU TUBE利用した放送や3Dアニメーションなどいろいろなスタイルでアニメを作っています。
どのような状況下であったとしてもモノを作る人間は存在し、不自由ながらもカッコ良いモノが作られるという当たり前のことを海外の情報を見ることで改めて認識できました。
岡野