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10/11(金)オリジナルレコードを触って聴く会Vol.03

台風19号の前日の夜に、9時半からソドムにて始まりました。
中津さんが用意したレコードプレーヤーで、持参したレコードを聴きながら、
話をする形で進行していきました。

選曲は50~60年代のジャズやレゲエ音楽が中心。
1曲目はベティ・ライトの「Clean Up a Woman」。
ギターのリフが小沢健二の「ラブリー」に引用されたことでも有名な楽曲です。

次に1950年代のジャマイカ・ミュージックをいくつか聴き、合間に中津さんの
解説が挟まります。この時期のジャマイカでは、まだレゲエが誕生する前だったので、
音楽性もどことなくアメリカのヒットチューンとそっくりになっています。

その一方で、ジャマイカの黒人の宗教運動に来歴を持ち、その後ボブ・マーリーのレゲエ音楽へと発展していくことになるジャンルとしてナイヤビンギという、儀礼用の音楽があり、その楽曲もいくつか紹介されました。

いくつかの楽曲を追っていくだけでも、ジャマイカ音楽の潮流には、対岸の合衆国の影響と、自国の黒人としてのアイデンティティの発露があり、それらがないまぜになることで、レゲエというスタイルが確立されたことが理解できました。

(レゲエが刻む、独特の雑音のようなリズムは、当時の貧しいジャマイカの人々が、どうにかしてアメリカのラジオ番組を聴こうとしようとした結果、ヒットチューンに頻繁にノイズが入りこんだ、その音に由来するのではないか、という説が存在しますが、中津さんが考えるには、都市伝説の類ではないかということでした。)

レゲエが発展する過程の中には、当時の若者文化と結びついたものもあり、一例として挙げられたのが、スキンズレゲエでした。これは、主に社会に反発するイギリスの若者たちが、ジャマイカのスラムにあるようなライブハウスに入り浸ったことをきっかけにして、広まったジャンルです。

さらに言えば、大英帝国の旧植民地であったジャマイカと、旧宗主国のイギリスとの間では、以前から白人・黒人間の往来があり、両者の文化的交流を通して、いっそうこのジャンルが知られるようになった、ということでした。

今回はレゲエの周辺の音楽を聴いてきましたが、改めて確認したのは、音楽のジャンルは現在でこそ細分化されているけれども、そうした現象が起きたのはせいぜいこの100年の間だったということです。それまで、白人の身分の高い層に独占されていた音楽に、黒人文化が合流したことをきっかけに、ジャズ、レゲエ、R&B、ヒップ・ホップといった多様な音楽ジャンルが生み出されました。

しかし、逆に言えば、あらゆる音楽はもともと単一の、大きなジャンルの音楽だったということでもあり、とりわけ50年代の音楽を聴いているとそのことを納得して聴けると感じました。この短い期間の目まぐるしい変遷を、個人で追ってみるのも面白いことだと思いました。

海馬 原
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