はじめて記事を書かせていただきます中野店の高畠と申します。
SFだいすきアイマスPです!今後ともよろしくお願いいたします!
さて今回は、一見かわいらしい絵本のように見えて実は大人向き...?なフランスからの一冊をご紹介します。
マリー・ポムピュイ/ファビアン・ヴェルマン 作
ケラスコエット 画 原正人 訳
『かわいい闇』
こちらはいわゆるバンド・デシネ(bande dessinée)と呼ばれるジャンルの作品です。
バンド・デシネというと、巨匠メビウスの存在があまりに大きすぎるため
「どうせ絵もゴツくて分厚くて読みにくいんでしょ?」
と思われがちなのですが......
『かわいい闇』は本文約90ページ!
わかりやすい、それでいて深いストーリー!
そして何より絵がかわいい!!
これまで海外コミックに触れてこなかった方にも、ぜひお手に取ってみてほしい一冊なのです。
登場するのはごらんのような小人たち。
その中でも、水玉のワンピースを着たオロールという女の子が主人公です。
ある出来事がきっかけで、彼らは新しい場所で生活をすることになります。
ネズミと仲良くなったりキイチゴを分け合ったり...
きれいな夕焼け空を眺めたり。
そんなある日。
彼らの前に一人の"巨人"が現れます。
はたして彼は何者なのでしょうか...。
新生活の当初から何度も思惑がぶつかり合っていた小人たちなのですが、
いよいよ生活に少しずつ陰りが見え始めます。
オロールもまた、痴情のもつれから仲間割れをし、最終的には大切な人を亡くしてしまいます。
仲間と決別した彼女は、あの巨人のもとに向かいます。
しかし巨人との"同居生活"もつかの間。
オロールから大切な人を奪った張本人・ゼリーが、再び現れます。
またしても自分から大切な人を奪おうとする彼女に対して、オロールが起こした行動とは.........。
さて、彼ら小人はタイトルにもあるように「闇」から生まれたいきもの。
「闇」の正体のカギを握るのは表紙にも描かれているこちらの少女。
真相への手がかりが描かれるページはぜひ実際にその目で確かめていただきたいです。
冒頭の8ページ目でまずは一発ジョブをお見舞いされてください(笑)
日本語版では消されてしまっているのですが、原書版では裏表紙にこちらのシーンのセリフが載っています。
"Je...je suis un monstre.(私...私...怪物なの)
Je ne mérite pas de vivre avec vous.(あなたたちと一緒に生きる価値なんてないの)"
ゼリーに埋められてしまったこの黒髪の女の子、このあと救済シーンなどは一切ありません。
文字通りの生き埋めです。
ゼリーには全く悪気がなく、むしろ良いことをしたと思っているんでしょう.........シビレますね。
う~~~~~~ん読了後にこの一説を読むとますます深読みできちゃいます...!
残酷、されど純粋。
あいまいなまま終わる幾多のシーンも、読み手側の想像力をかき立てます。
直視しづらいシーンもありますが、絵柄のおかげですんなり受け入れられます。
随所にみられる小人たちの静かな狂気にはぞくぞくしますよ...!
四季折々に表情を変える風景描写も美しいです。
巻末の解説ページにもたくさんキービジュアルが掲載されています。
バンドデシネといえば本の装丁も見どころ!
こちらはカバーを外した状態の表紙。
翡翠のような青緑色もきれいで、マット加工なので手触りもよいです。
オロールが被っているのは...なんだと思いますか?答えは本編で。
・・・最後にちょっとだけ私の話を。
私は電子書籍も利用するのですが、紙のページをめくるなんともいえない高揚感がだいすきです。
気に入った本は本棚に大切にしまって、文字通りの宝物にするのです。
本が好きなんですよねぇ、やっぱり。
バンド・デシネを好きな理由のひとつも、紙の本を愉しむ喜びを感じられるから...だったりします。
AKIRA全巻を本棚に並べていると、目に映るたびわくわくする...わかりやすく言うとそういう気持ちなのですが伝わりますでしょうか...?笑
(写真は私の私物です)
ちなみに日本語版の帯にはその大友先生がコメントを寄せられております。
大友先生とバンド・デシネ(というよりメビウス)は切っても切れない関係として有名ですよね。
私が海外コミックに興味を持ったきっかけもやはりメビウスなのですが、そのあたりの話はまた機会があれば...!
きっと忘れられない読書体験になるはずです。ぜひ一度お手に取ってみてください。
ではまた!
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中野店 高畠