まんだらけうめだ店の吉野と申します。初めましてです。
普段は80~90年代あたりの大らかなエロが好きです。ドット絵も好きです。
…自己紹介はこれぐらいにしまして、
今回紹介したい漫画は、執筆当時から今現在に至るまで多分日本唯一のピンボール漫画。
とよ田みのる「FLIP FLAP」です。
とよ田先生の作風は大きな特徴があって、
キャラクターや背景など全体的に太くてくっきりした線で表現
読んでるこっちが眩しく見えるほどに純粋でまっすぐなキャラクターが多い
自分は心の穢れがMAXに達したときによく読み返しています。
この「FLIP FLAP」は、とよ田先生の作風を一番生かし切った作品かなと自分は思っていまして、
上の画像は最初のタイトルページ絵ですが、このままピンボール台作っちゃってもいいんじゃないかってぐらい、
とよ田先生の作画とピンボールってマッチしちゃってます!
いや「他の漫画家さんはピンボール描いたことないから、比べようがねーだろ!」ってツっこまれちゃうとそれまでなのですが。
でも「とよ田先生デザインのピンボール台が期間限定でお台場で遊べますよ!」なんてことがもしあったら行っちゃうね、お台場。
…話を軌道修正して簡単なあらすじを。
折り紙付きの普通の高校生・深町くんが卒業式の日に「最後ぐらい普通じゃないことを!」と勇気を出して、
ずっと好きだった山田さんに告白した、それが全てのはじまり。
なんと山田さんは山田さん自身が愛してやまないピンボール(自身はヘタ)の、まだ誰にも破られたことのないスコアを超えたら
付き合うと言ってくれるじゃあ~りませんか!
そして同じくスコアアタックからラブゲットを狙う数十名の猛者(いい人ばかり)から、
「俺が……俺が助けないと!!!」
とやったことのないピンボールに挑む!
動機こそ不純ですが、センスはある深町くんは山田さんのために!
…から、
ピンボールそのものの魅力にハマっていき…
普通だった深町くんはいつしか自分が今まで恥ずかしいものだとしてた「本気」を出していくのです。
「本気」というヤツは心では思っていてもそれを体言することはすごく難しい。
深町くんが最初は思ってた「本気になるなんて恥ずかしい」って気持ちは誰しも思うところでして、
「何か自分だけ空回りしてる」
って感じたり、
「どうせ口先だけなんでしょ?」
なんて思われたりなんて経験をすればする程「本気」は、心の片隅に片隅に追いやられていくものなんですね。
そしていつしか普通の仲間入り…。
この「FLIP FLAP」の世界では「なんと気持ちのいい連中だろう」と口走りたくなる程にピンボールに対して
「本気」で純粋でまっすぐでみんな楽しそうで。
そして自分も、
とばかりに心が震えるのです。
とよ田先生の作品は読み返すとやっぱり眩しい。
心の処方箋ベスト1なのであります。
《 今回紹介した作品の通信販売はこちら 》
講談社 とよ田みのる「FLIP FLAP」はこちらから。
とよ田みのる先生の他作品はこちらから。
うめだ店 吉野
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