歯が抜ける夢を見て夢占いで調べてみると悪いことの起こる予兆だと知り、毎日ビクビク生きてるふりをしてる金井です。
私の家は結構古い建物で、炭を焚べる式の掘り炬燵やボットン便所、お蚕様を育てる蚕室などがあります。町の中でも一際古く、小学生達の写生会でもよく使われております。
ある時、爺ちゃんが戦争から記念に持ち帰った機関銃を見つけモデルガンだと思って母に銃口を向けていたこともありましたね。引き金引いてたし、玉入ってたら完全にアウトでした。
即110番し警察にボッシュートされましが…
さてさて私が子供の頃、まだ幼稚園に入る前の話。
母屋に行くと掘り炬燵と仏壇の間に小学生高学年くらいの背丈のこけしがよく立っていました。いつも私の方をじっと見ていて婆ちゃんたちが来るといつの間にか消えていました。
たまにトイレの前に立ってることもありました。
そんなこんなで僕はたまによくわからないものを見てしまう体質でした。
正直、ホラー映画で呪怨や貞子など怖くて見れませんよ。
地獄先生ぬ~べ~のテケテケのエピソードを読んだ時なんてしばらくは1人でトイレに行けませんでした。
あんなんでてきたら即失神しますわ。
私が感じるのはサンダンスカンパニーが制作した学校の怪談に近いかなぁ~。
この季節になると必ず見たくなる映画作品ですね。小室香織ちゃんかわいすぎ!
でもまぁ母も同じ体質で話のわかる人間がいてくれて良かったなあと思います。
少し本題から外れますが先日、面白い絵本があったので紹介します。
京極夏彦(著), 町田尚子(イラスト) 「いるの いないの」
ふらっと立ち寄った本屋の絵本売り場で一番主張激しく置かれていたので手に取りましたが、これはすごい!
こわっ の一言。
これ子供見たら間違いなく発狂しますわw トラウマテロ間違い無しの一品です!
完全に大人向けの怪談絵本。このクオリティー正直ビビリました。絵本だけあって文字数は少ないのにものすごい惹きこまれる。
イラストも細かくとても美しいのですが、それがどんどん不気味に見えてくる。最後のページはお手にとって是非見ていただきたい!
よくぞこれを子供の絵本売り場に置いたなと店員のセンスの良さに敬意を払う今日この頃です。
話は戻りますが実家で僕が飼っていた猫は寝る時必ず冷たく濡れた鼻を顔に当てて布団の中に入れて欲しいとせがんできます。
ある日、仕事が終わりくたくたになりながら一人暮らしのアパートに帰り速攻布団に入り寝る体制。
しばらくすると身体が動かなくなりました。疲れてる時はよくあるんですよね~。身体は寝てて頭だけ起きてる感覚。
これを金縛りって言うんですかね。
クーラーの排気音がお経に変わるのは何回かあったんですが、この時は違って布団の上を実家で飼っていた猫が歩いてきて私の顔に鼻を当ててくるんですよ。なんでいるんだろうって思いはするんですが怖いって感覚は何故だかないんですよね。
ムーの読者投稿欄を暇な時に読んでいてこれは嘘だろーとか思うものもちらほらありますが実際体験するとああってなります。
次の日、母に電話してみると猫の体調が悪いと言っていたので、実家に戻ったその日に息を引き取りました。
ああ最後に会いにきたんだな。私は不思議とそう思いました。
そしてこの経験があったからこそ心が震え感動した作品。
そう夏目友人帳。
本当に優しく温かみのあるエピソードばかりですよね~。第5期も決定し今から楽しみです。
この中でも私が1番共感したのがこちら、
そう「水底の燕」
これは凄い。
ストーリー
ある日、夏目が友達と釣りをしにダムに行くのですが水が干上がっていました。その時、干上がったダムに友人には見えない人影を見てしまいます。家に帰った夏目はニャンコ先生に何かに取り憑かれているといってその妖を取ってもらいます。
その妖の名は燕。
燕の雛だった頃に巣から落ちてしまい、それを人が巣に戻したのですが「人の臭い」がついたところに親鳥は戻って来ず、一緒にいた兄妹達も死に最後に悪鬼になってしまいます。
しかし、悪鬼になってしまった燕に毎日野良犬か何かと勘違いしてごはんを持ってくる人がきます。その人の名前は谷尾崎。
はじめは食ってやろうかと思っていた燕でしたが少しずつその人のことが好きになり悪霊でなくなっていきます。その村がダムに沈む時も静かに一緒に沈んでいきました。
そして、夏目はもう一度谷尾崎さんに会いたいと言う燕の願いを聞き探し回ります。ようやく見つけ出し喜ぶ燕を連れ会いに行くのですが、谷尾崎さんにはその姿は見えず通り過ぎてゆくだけでした。
しかし燕は毎日毎日「おーい、おーい」と手を振り続けます。
それを見ていた夏目は何故自分だけにしか見えなんだ、と悲しみます。
燕の思いも届かずまた、またダムに沈む日が近づいてきてしまいます。
そんな時、夏目は一日だけ人に見えるようになる浴衣が手に入る祭りがあることを知り参加することを決めます。
たくさんのあやかしがせめぎあう中、夏目は必死に取りに行きニャンコ先生の力を借りてなんとか手に入れることに成功します。
そして、その浴衣を燕に渡し祭りに参加している谷尾崎さんのところに行っておいでと
その時の燕のセリフで
「優しいものは好きです。
暖かいものも好きです。
だから人が好きです。」
これがね。もう心に残って離れなくなる言葉なんですよ。
アニメでの柚木涼香さんの演技もすばらしい。
そして、燕は「ありがとーありがとー」と手を振り祭りに向かいます。
数日後、ダムの水も元に戻りちゃんと帰れたか心配している夏目はたまたま谷尾崎さんを見つけます。
そのときに燕を見かけなかったかと尋ねると祭りの時の写真を見せてくれます。
その写真には谷尾崎さんの隣で幸せそうに微笑んでいる燕が写っていました。
そして夏目は涙し
夏目の最後のセリフでこのストーリーは幕を閉じます。
「そうだね。僕も好きだよ。
優しいのも
あたたかいのも
人も獣ももののけも皆
惹かれあう何かを求めて懸命に生きる心が好きだよ」
やはり、この作品が長い期間人気を保ち続けているのは優しく温かみのあるストーリー。それが誰でも一度は経験したことがある不思議な体験と重ね合わさり共感することの上に成り立っているからだと思うんです。
私もこの話を読むまで猫が会いに来たんだと思っていましたが、本当はいつも近くにいたのではないかと。いたのに気付いてあげられなかったのではないかと。
この頃は昔みたいな頻度で会うことは無くなりましが、たまには顔見せに来てもいいんだよ。俺がビビらない程度でね。
なぁ、テス。
(担当金井)




















中野店 金井