「この報告書は、まんだらけのオタク社員たちに富士登山を挑ませた熱血取締役の記録である
普段ろくに運動もせず好きなことだけやっているオタク社員たちが登山部活動の中から健全な精神を培い、
わずか数ヶ月で富士登山をなし遂げた奇跡を通じてその原動力となった、信頼と愛を余すところなく記録化したものになる予定である」

2014年6月19日(木)登山部 第三回活動報告【雲取山 鴨沢ルート超高速登山】

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p3-map.jpg 【タイムスケジュール】

8:42奥多摩駅からバスに乗り
鴨沢まで移動
9:20鴨沢バス停 到着
9:50雲取山登山口 到着
13:30雲取山頂 到着
17:00鴨沢バス停 到着


今回の行き先は雲取山。標高2017m!
雲取山は、一応、東京都にあって、関東では一番高い山らしい。

登山2週間前、会議で横に座った川代部長の足に新品の登山靴発見。雲取山のために靴を慣らしているとは!おっと、小山くんの足にも川代さんと同じブランドの靴が・・これはきっと登山部顧問の辻中さんの仕業だな。
そんな話をしていると、久保田までが登山靴履いて海馬で仕事。
今回の雲取に掛けるみんなの気持ちがひしひしと伝わってくる。

雲取までは奥多摩まで電車で、それからバスが唯一の手段。
一番早いバスが奥多摩を午前8時42分発、登山道に一番近い鴨沢バス停に到着するのが9時20分。帰りは鴨沢発17時06分のバスを逃すと最終便のバスまで更に2時間待たなければならない。
この17時過ぎのバスに間に合わせるために、私達に与えられた時間は7時間半!
雲取山は、山小屋もしくはテントで一泊する人が多いらしく、日帰りだと9時間はかかるコース。
3回目の登山にして、このチャレンジはいかがなものか?
そんな不安を一蹴したのが登山部部長の竹下の「大丈夫ですよ、行けますよ、それで行きましょ。」の軽い一言。何の根拠もない言葉を信じて、藤川姉妹が登頂のタイムスケジュールを組んでくれた。
もらったスケジュール表によると、17:00バス停着で17:06のバス乗車?マジか?これはかなりキツキツのスケジュール。どんなハプニングも許されない設定。
予定通りで歩いても6分しか猶予がない。登山を成功させるのは、当日、巻いて巻いて巻きまくるしかない。7時間の長丁場の上、ハイスピードが要求される今回の登山部。果たして何人ゴール出来るんだろう?

登山部の朝は回を追う毎に早くなっていく。今回は、中野発6時30分の特快に乗れないと登山は諦めるしかない。その日の朝も広報なべしは30分も早く現地に到着。
後のメンバーは、全員同じ電車で奥多摩まで2時間。
川代さんは、電車の中でずっとパソコンを打ち続け、竹下はしゃべり続け、中津はうなづき続けてやっと奥多摩到着。
そこからまだバスで40分。バスから見える奥多摩湖の美しさに一同感動。
空気もほどよく冷たい。
またまた今回も天気は良好、一行は鴨沢バス停で下車。それにしても雲取は遠かったぁ。
一緒のバス停で降りた中年登山者のおじさんが、「元気だね~!」と小山くんに。元気だね~って、まだバス降りただけですけど・・?

元気といえば、元気なうちに写真撮っておこうということで、そこにいた若い女性に集合写真を依頼。
後で分かったのだが、この女性、女一人で雲取山にトレーニングに来たというなかなかのツワモノ。結局、この日、日帰り登山していたのは私達と彼女だけだった。

スタートは民家の間を通って、山道を歩いていく。緩やかな勾配だが、竹下、姉妹、なべしはさっと両手に新品のストック。ストックを持ったメンバーは、魔法の杖を得た如く、さっそうと歩いていく。私は最後尾につけていたのだが、みんな絶好調で、気を抜くと置いて行かれそうだ。

スタート地点から歩くこと30分。「登山口」の文字が!
えっ、今まではまだ登山道ではなかったのか!
軽くショック。
でも、ここは気を撮り直して、とりあえず前に進もう!

それにしても速い!ペースが速い!誰がペースを作っているのかと思って前方を見ると、川代さんが一人でどんどん進んで行く。竹下は完全に置いて行かれている。
姉妹からの情報によると、前日は夜中までワインを浴びていたらしいが、足取りは軽そうだ。昨夜のお酒を汗に変えてどんどん攻めていく川代さん。

みんな無駄口も叩かず、ひたすら歩く。
スタートして1時間。沢水で顔を洗う。冷たくて気持ちいい。
結構いいペースで歩いたので、少しは貯金が出来たことだろう。
と、そこで、にやにやした竹下から衝撃の一言、「1時間遅れです」??スタートして1時間で1時間遅れって何よ?
姉妹が計算を間違えたのか、それとも、立て看板に偽りがあるのかが分からないけど、ここはとにかく行くしかない。誰も口には出さなかったが、(このペースじゃ、17時のバスは無理じゃね?)全員が思ったはずだ。
そんな中、それまで先頭を歩いていた川代さんが、「次のポイントで少し休憩して、引き返します」と、まさかのいきなりリタイア宣言。
どうやら、ふくらはぎに激痛が走ったらしく、これ以上の登山は無理と判断したらしい。
相当に痛そうで、辛そうだったので、念のために持ってきた私のストックを差し出すと、ピンクの花柄だったにも関わらず、「お借りします」と川代さん。
相当きつかったのが伺える。

今回の登山は時間的にも富士山の練習のためにも、まとまった食事を取らず、歩きながら食べる行動食スタイル。トイレ休憩で久保田が取り出したのは、昔話のおじいさんが山に持って行きそうな古風な弁当箱と超軽量の高級ストック。そのアンバランスさが久保田らしくてとてもいい。軽量ストックはそのあまりの軽さにみんな感動。やっぱり装備にお金を掛けると違うのね・・

川代さんを除いた残りの8人は、ひたすら頂上を目指して歩き続ける。
それにしても、2000mの山にしては、勾配が緩い。歩くには楽だが、この角度で行くとどこで急な上りが来ない限り、果てしなく時間がかかりそうだ。
急な勾配も避けたいが、緩い坂道も時間的な不安がある。
なべしは、出会う人、出会う人に「頂上まであとどれくらいですかね?」と聞きまくる。何人聞いても時間は変わんないよ。

みんなが段々登山部らしい格好になってきている中で、相変わらずいつものグレーのパーカーに運動靴という中津っちゃん。
見た目からも相当汗をかいてそうなので、「パーカー脱いだらどうですか?」とみんなに言われても絶対に脱ごうしない。「むしろ寒いくらいです」と、中津っちゃん、北風と太陽の北風くらいに頑固だ。
そして、とうとう、最初から最後までお気に入りのパーカーを脱ぐことはなかった。

姉妹は、高尾の時とは違って、今回は温泉道具も切り捨て、荷物も気持ちもシェイプアップして臨んできた。勢いも衰えない。これは目を見張る成長だ!
頂上まで後1時間というところに来て、勾配が急に険しくなり、部員の顔も歪み始める。

何とかかんとか頂上まで辿り着くと雨がポツポツ降ってきた。
装備の軽い中津っちゃん、あれほど言ったのに雨具の用意なし。
なぜかレインコート2枚持ってきた小山くんが貸してあげてた。
朝のバス停で出会った彼女としゃべっているなべしのことは放っておいて雲取山山頂で記念撮影。
そして、すぐに下山。個々に歩きながら食事や水を補給し、歩みを止めない。
もう遊びの部分はほとんどない。
下りになって、益々スピードは加速。ちょっと靴の紐を締め直している間に前が見えなくなる。
男性陣は、勢いつけて走って降りてる!早すぎる!追いつけない!
姉妹も何度も転倒しながらも弱音も吐かず、ペースも落とさず、何かに取り憑かれたようにひたすら下る。
もう水も飲まず、小休憩も取らず、帰りは3時間下り続けた。
下っても下ってもまだ着かない、これだけの距離を登ってきたんだなあと思うと、みんなの成長にちょっと感動した。

トイレ休憩を除いて、往復7時間。まんだらけの営業時間くらい歩いた。
やっと登山口まで帰ってきた。一同、「あ~、疲れた~しんどかった~」と初めて口に出した。疲れたとか、しんどいを禁句のようにして歩いてきたが、やっと終わりが見えた!
と、喜んだのも束の間、まだそこからバス停までまだ20分あったことを思い出し、一旦、気持ちが途切れた分、ここからが長かったー

バス停につくと、無事に下山し、読書してバスを待つ川代さんを発見。
今回、姉妹のがんばりを見て、弱音が吐けず、ギリギリの状態で頑張った男性部員たちも実は相当しんどかったと告白。
3回目にして、精神的にも肉体的にも登山部の名に相応しいチームになったなあとちょっと感動。
雲取山の大変さを誰も知らなかったからこそ強行突破出来たのかも知れません。

そして、帰りのバス、なべしは、山で出会った彼女の横に席を陣取り、連絡先を交換。こんな東京の端っこで出会いがあるとは!
奥多摩からの電車でも、すかさず彼女の横に座るなべし。
普段なら長く感じる奥多摩からの道のりも楽しいおしゃべりであっと言う間みたいでした。

それにしても疲れた、本当に疲れた。
なので、立川からはたまたま来たスーパーあずさで帰ることにした。小山くんも乗って来た。少しでも早く帰りたいと思っている私に、
「西田さん、ボク、これからソドムなんです。早く帰って仕込みしないと。」
えっーーーーーーー?!
高尾の時の引っ越しと言い、今回のソドムと言い、小山くんは一体何者なのか。
聞くと、その日のソドムは、20年くらい前にやった社員旅行のビデオ上映会をやるそう。それは機会があったら是非、見てみたい気がする。
その夜、小山くんは、炊き込みご飯、麻婆豆腐などを作ってもてなしたそう。
小山くん、あなたを登山部は誇りに思います!

そして、なべしがその後、彼女とどうなったかは未だに聞けていません。

次は7月11日、午前2時中野出発、早朝5時半頃から富士山登頂開始予定。
まんだらけ登山部は富士山のご来光も拝まず、日帰りで富士山に強行アタックします!

高尾山の帰り、翌日、仕事出来るかなと言っていたメンバーは、富士山の前日もフツーに仕事出来ますと断言。
精神的にも肉体的にも一回り強くなったメンバーが繰り広げる富士登山に期待して下さい!

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【今回の登山メンバー】小山(中野店)、川代(経理部長)、久保田(中野店)、中津(中野店)、西田(取締役)、竹下(コンプレックス)、藤川祐美(中野店)、藤川恵美(中野店)
【撮影:鍋島(中野店)】

中野店 西田

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