「この報告書は、まんだらけのオタク社員たちに富士登山を挑ませた熱血取締役の記録である
普段ろくに運動もせず好きなことだけやっているオタク社員たちが登山部活動の中から健全な精神を培い、
わずか数ヶ月で富士登山をなし遂げた奇跡を通じてその原動力となった、信頼と愛を余すところなく記録化したものになる予定である」

2016年8月19日 第二十回活動報告【木曽駒ケ岳(きそこまがたけ)】

8月19日、午前4時。
とうとうまんだらけの登山部は朝の4時集合になった。理由は簡単。
6時集合で行ける魅力的な山が少なくなってきたからだ。

今回のターゲットの山は甲斐駒ケ岳(2967m)。
この山に登るにはマイカー規制があるため、甲斐駒付近で8時5分のバスに乗らなければならない。
今回のメンバーは、辻中副社長、竹下、小山、藤川姉妹、鍋島、中津、ドライバーの秋山と西田の9名。
4時に出発した車は、途中で西田を拾い、また途中で副社長を拾った後、一路、バス停の仙流壮へ向かう予定。
最近の登山部からの帰りは、副社長、何と高速上で車を降り、そこからタクシーで帰られます。
高速道路から徒歩で一般道に降りられること自体びっくりしたのだが、今朝はそれの逆バージョン。
副社長との待ち合わせは、何と高速上!
早朝の高速を秋山が飛ばす飛ばす。
竹下は、副社長にピックアップの目安時間を連絡をする。
「到着しましたー!」と秋山が目を向けた高速のバス停に副社長の姿は見えず・・
どこどこ?
「高速にバス停ってあるのね~」と感心している私の後ろで竹下が慌てて副社長に電話。
何と10キロ以上前に通り過ぎたサービスエリアで待ってるとのこと・・私たちは、副社長を置き去りにしてきたわけで・・・
「辻中さん、テンション低かったです・・」と竹下。
そりゃそーでしょうよ。

慌てふためく秋山。急いで発車、とりあえず次の出口で降りてUターンだ!
でも、行けども行けども出口がない!ま、高速だからね・・そんなにそばにはないわけで。
やっと高速降りたと思ったら、今度は乗り口がない!
乗り口は山道を4キロ先。
心は急いでいるけれども、スピードが上がらない。

高速に乗ると副社長が待っているSAを通り越してまたUターン。

高速道路でピックアップし損ねると大変なことになるということは学びました。
かれこれ1時間が経ってやっと副社長ピック完了。と同時に甲斐駒ケ岳断念決定!
車はとりあえず前に進みつつ、登れる山探しが始まった。
この甲斐駒ケ岳は、日本で駒ヶ岳の中では一番標高が高い。
ってことは、次に標高が高い駒ヶ岳の木曾駒でいいんじゃね?ということで行き先決定。
目指すは木曾駒ケ岳2956m。

情報収集もままならないうちに、とにかく登山開始。
竹下がいつものように飛ばしていく。私は、その様子を見ながら体力を温存しながら付いていく。
登りも下りも先頭を引っ張るとそれなりに体力を消耗する。
先頭は、何かと気を配りながら歩かないといけないので、そのあたりは体力を無駄に消費しても有り余る竹下に任せておこう。

今回もとりあえずトランシーバーがあるので、登山部開始以来の問題だった先頭と後方のやりとりの不便さが一挙に解消。
「先頭集団(二人だけどね)馬返し通過です!」
「先頭、胸突八丁通過です!」竹下が快調にメッセージを吹き込む。
時々、違う集団からのメッセージも拾ってしまうこともあるが、かなり性能が高いこのトランシーバーを買って頂いたおかげで、竹下はどんどん飛ばす。


でも、頂上が近づいてきた頃、お約束の竹下ペースダウン。
竹下の頭の中は頂上小屋でラーメンを食べることで占領されている。
「先頭、頂上小屋に到着しました!」
後方部隊に一方的に伝えて竹下、小屋でラーメンをすする。
小屋は、腰が90度に曲がったおじいさん一人がやりくりしているらしいが、とにかくきれいで驚いた。
竹下は、ラーメンの汁を飲み干し、出発しようとした時。副社長からの無線。
謝罪する竹下。
副社長、ちょっと怒ってる・・?
どうやら、私たちが休憩している間に何十回も無線で連絡をしたが、通じなかったようだ。

発見その(1) トランシーバーは小屋の中では届かない可能性がある。
小屋から頂上に向かうと、そこでなべし、なかっちゃん、姉妹と合流。

頂上付近には、こじゃれた山ガール多数発見。
結構、登りのきつい山だったのに、ちょっと木曽駒、登りに来ましたっていう雰囲気の登山客多し。
副社長と小山、秋山は、別コースで私たちの眼下にいるらしい。
副社長の発案で、予定していたピストンコースを変更して、ここから千畳敷カールに向かってはどうかと。
秋山もちょっと疲れているし、千畳敷からはケーブルカーで一気に下り、そこからタクシーで車に戻る案。

発見その(2)こういうスケジュール変更の時、副社長は妙にテンションが高い。
不安そうな私たちに尻目に、ウキウキして調整し始める。
行ったことないコースにはテンションがMaxになるらしい。

下で3人が待っているので、山頂での記念撮影もそこそこに、帰りのケーブルに間に合わせるために移動を開始。
9名がやっと合流して千畳敷カールを目指す。
カールとは氷河期の氷が削り取られた地形で、お椀状になっています。
何でもない8月に訪れても、その風景は素晴らしいです。

花が咲き乱れる季節、秋の紅葉シーズン、一面の銀世界・・想像しただけで興奮が収まらないほど絶対に美しいはず!
副社長の選択は正しかったです!
標高2500mまでは、ビューンと一気にケーブルカーで8分程度。
木曽駒の頂上はそこから1時間程度です。
軽装の山ガールが出没する訳が分かりました。
ケーブルの駅には、登山靴や服まで売ってるので、駅で突然クライマーに変身ってことも出来るわけです。
ケーブルカー駅の近くで副社長がおこじょ発見!

その辺を歩いていたファミリーにも「ほらそこにおこじょいますよー」と教えてあげる副社長。

発見その(3) 山で副社長が小動物見つける率高し!
ケーブルカーで下りた後は、車を引き取りに行く部隊と直接、温泉までバスで行く部隊に別れた。
私たちは、温泉まで直接来たのは良いが、着替えが車中にあり、結局、車部隊を1時間待ってようやくお風呂へ。
待ちぼうけが多かった今回の登山部ですが、結果的には◎の山でした。

次は甲斐駒ケ岳へ挑戦その②をお楽しみに!懲りずにまた4時に中野集合です!

[レポート:西田〕

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