夏至を過ぎ熱はいよいよ増してきます。
今年も折り返し、というわけで2017年上半期に読んだ漫画で最も良かったものを。
森下ひろみ「金魚のまくら」に収録されている、「夏休み」というお話。
平然・無表情の主人公の何気ない日常に重ねられたモノローグ。
独白からは微かに悲しさが滲んでいます。
ただの日記のようなストーリーですが、要はその一日をどう切り取るか、どう書くか、という点で優れています。
ただのやり取りはすさまじくリアルであり、小さな頃の、もう覚えていない些細な瞬間を思い出させます。
眠って夢ばかり見ている女の子との夏休み、というこの物語自体が夢のようなぼんやりとし不思議な雰囲気を持っています。
まもなく始まる夏休みの季節にぴったりの一冊、ぜひどうぞ。
と、書いている間に思い出した夏と夢の漫画をついでに。
ますむら・ひろし「夢のスケッチ」から「真夏のプール」という作品です。
見た夢をそのまま原稿に描いたかのような設定・展開は読み手からしても夢を見ているかのよう。
「他人の夢の話はつまらない」という意見を聞いたことがありますが、夢ならではの設定や急展開、そしてそれをなぜかすんなり受け入れる様子など楽しいことは多いので好きです。
初対面の誰かとすでに知り合いだったり、考えを言葉無く理解したり、ワープしたり...等々。
アタゴオル物語などでおなじみの評価されているますむらひろしさん、ファンタジック世界のルーツが感じられます。
以上、真夏に合う夢の漫画でした。ぜひ。
(担当:せきロ)
中野店 せき口
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