久しぶりに岡崎優版のガンダムを読んだのですが、やっぱり「子供向けなんだから細かいこといわなくていいだろ」感が最高ですね。「くそ、しょうがねえな」「ちっ、今度は赤い彗星ぬきかい!」と悪態をつくアムロ見ると心が和みますよ。
でも、結局ファンが一年戦争にやたらにこだわり、一年戦争の外伝ばかりを求めたりするから、バンダイやサンライズがこつこつと新たな機体を出しては「実戦投入された7機がすべて撃墜された」だの「試験的に2機が投入されたが、それ以後凍結された」だの「わずかにグラナダで試験的に投入されたのみで終戦を迎えた」などという後付設定がいまだに追加されたりするんですよ。
そんな状況だからこそ「シャアがアッガイに乗るなんてなしだろ」「ゾックが宇宙空間とかマジ」みたいな鵜の目鷹の目で見るわけで。だって初出の「冒険王」って小学生向けの本だよ。小学生は「ゾックは水中戦用に特化したMSで、製作された3機でも無重力での運用は確認されていないはずだが」とかいわんでしょ。有名になりすぎちゃったからツッコまれが多いというのはあるよね。
でも岡崎版のよさはザクが本とにザコっぽいところなんですよ。
本編で言うと「ククルス・ドアンの島」の回のような画というか、全編通して岡崎先生が「ザクってパイプとか多くて描くのめんどくさいよな」ってモロに出てて、なんだが全身がゴムで出来てるような柔軟さに見えます。
なんか顔が太った雄ネコのようですね。憎たらしい顔をしています。
せっかくこのコマはリアルに描いてるのに、この射出の仕方! 一説には、岡崎先生の家にテレビがなくて本編見てなかった、という話ですが、それゆえにこういうカッコイイ描写がなされたと思うと、テレビなくてよかったなと思う次第です。ていうか、テレビない人になぜアニメのコミカライズを頼むんだ、秋田書店!
そしてこの雑魚っぽさはアムロもあいつら弱いよね、とばかりにこの言いよう。
岡崎版アムロは口が悪いことで有名ですが、アムロといえばナイーブ、機械オタク、というイメージを脱却した肉食系アムロ。ジオンはすごく憎むし、街頭テレビでギレンの演説見て、テレビの画面を鉄拳制裁したりする! この熱度の差はなんなんだ!
本家アムロと肉食アムロが二人でラーメン二郎にいったときの呪文は
アムロ・「麺半分・カタメ・ニンニク少しで」食券小ラーメン。
岡崎アムロ・「ヤサイアブラでニンニクマシマシ」食券大豚
くらいの差があります。いや、本家アムロがひばりが丘の(小)、岡崎アムロが富士丸の要町店で火山、くらいかな・・・ってちょっと分からなくなってきた! 量産型ザクはキャベツ多目の三田本店、ジムはモヤシ多めでアブラマシマシな桜台、ゴッグは仙川っぽいよね! もっと分かりにくくなった!
中野店 岩井