今週のスピリッツ「上京アフロ田中」は、田中を憎からず思ってるマキちゃんとのデートの続き。いやあ笑いましたね。
前号、オサレなキャフェーでふたりがメニューを見ながら四苦八苦し、メニューにある「リングイネ」の意味がわからず田中がマキちゃんに「リングイネって何?」と訊く。
「ここのマスター、コンピレーションのCDも出してるらしいよ」などと「コンピレーション」の意味がわからないままオシャレなカフェに見栄はって田中を連れてきただけに「知らない」と素直にいえないマキは、リングイネは
「え・・・円形の・・・ね・・・」
などとテキトーなことをいって糊塗したところにリングイネが登場。
「ふつーのパスタ来ちゃったけどコレ・・・リングイネじゃないよね・・・」「これ・・どの辺が円形・・・?」
やりとりをきいてた周囲の人はくすくす笑いながらマキを見る。知ったかぶりしていたのがバレて、店から走って逃げていくマキ・・・。
そうですよね。ふだん食べない料理名って分かりづらいですよね。
80年代ごろ、中島らもの話で「ピラフ」が分からず出てきたものを見て「これはヤキメシやないか。ピラフを出さんかい」とごねた男の話。
またこれは東海林さだおのエッセイで、定食屋でもっとも安い定食を頼もうと「オニオンスライス」を頼んで「いつになったらライスが出てくんだ」・・・オニオンス・ライスだとと勘違いした男の話がそれぞれ、ぼくの中ではぼくの中では忘れられません。
で、この「なんだか分からない」けど知名度は高いので「知ってるふりしたくなる」カンジの食べ物の代表格がコレでしょうか?
そう、カルパッチョです。女の子の名前が伊勢崎エリだから、あだ名が伊勢エビことエビちゃん。でもここで子供が( 悪口のつもり )でカルパッチョといっているのは、内実を知らないけどでもなんかゴロがいいからでしょうね。「それでも町は廻っている」4巻より。
僕はオシャレなところに縁がないからか初めて食べたのは確か居酒屋だったと思いますが、ぶっちゃけて云えば
「刺身にヘンなドレッシングやオリーブオイルやチーズの破片やら、なんか洋風なモノがかかってる」
モンだとそれ以降はあいまいに覚えてきました。実際のところはもっと細かいがあるのかもしれんですが特に改めてまなぼうとも思わずにやってこれました。ですが初めて食べたとき既にかなり料理としての知名度はあったので、だれかに「カルパッチョってどんな料理?」と訊かれてたらと思うと青くなります。
カルパッチョねたではこの方向性なら天才的な吉田戦車が「殴るぞ」10巻で。
と寿司屋の大将はイタめしに批判的ですが
「イサキの昆布じめッチョ」
「本まぐろのにぎりッチョ」
「アワビの刺身ッチョ」
「イカの塩辛ッチョ」
「ホヤ酢ッチョ」
ホントバカバカしい! 繁盛してるイタ飯にあやかれ、だけでないバカバカしさがあります。語感もよくてついつぶやきたくなりますね。ぼくこのネタ大好きなんです。単純なんだけど破壊力があるというか。
でこれを読んでて思い出したのが「○○さん太郎」です。
料理名+チョ、でどんな料理でもイタめしっぽくなるのであれば、どんな高級料理でもやすっぽい駄菓子にするにはどうしたらよいか? その魔法の用語が~さん太郎、といえましょう。
「フォアグラさん太郎」
「十割そばさん太郎」
「キャビアさん太郎」
「上ハラミさん太郎」
「大トロさん太郎」
・・・ぜんぜん高い感じがしませんね。うまい棒で「レッドロブスター味」というのがありましたが、うまい棒である限り10円なんだから恐れる必要がないのと同じように、「さん太郎」とついたら上限でも30円ですから、値段を見ずにいくらでもレジに持っていける安心ネーミングです。
知らない方のために一応補足ですが、駄菓子で「菓道」というメーカーがもう30年近く続けているシリーズで「太郎」シリーズがあります。「キャベツさん太郎」「タマネギさん太郎」のようなスナック菓子、「焼きそばさん太郎」のようなラーメン菓子とともに、たらのすり身をペーパー上にしたものに味を染み込ませた珍味系の「蒲焼さん太郎」「焼肉さん太郎」「酢だこさん太郎」があります。
なかでも後者は薄いペーパー状珍味として画期的で、子供たちに大人気でした。1枚10円というすばらしい廉価のため、遠足のお菓子としてうまい棒とともに重宝されてましたね。
ちなみに僕は中学のころ酢だこさん太郎にハマり、毎日数枚食べてましたが、これが異常にすっぱく鼻腔がツーンとして涙が出るくらいでした。もう20年くらい食べてませんが、いまでもコンビニにさん太郎シリーズは売っていますね。
「蒲焼さん太郎」ネタはこのあいだまでこれ( ピューと吹くジャガー6巻」)がマンガ界における初ネタかな、と思ってましたが

最近になって83年に発行されたいがらしみきおの初期ブーム時の雑誌特集号「いがらしみきおギャグマガジン」
の執筆者あとがきでこんな記述を見つけました。
また泉昌之か!! 食ネタでいろいろなところに先にツバつけられているなあと感じずにはいられません。83年て、これはたぶん発売されてすぐだと思いますよ。
で、泉昌之で思い出したのですが、今後いろんな「さん太郎」が出たとして、いまだったらラーメンブームだからってことでやっぱりご当地ラーメンや繁盛店の「さん太郎」が出たとしても、絶対にでないだろうなというのがひとつ。
「二郎さん太郎」
さすがにこれだけじゃ長男だか次男なんだか。もしかして「二郎三太郎」かもしんねえしもうわかんねえ!!ですからね。
前号、オサレなキャフェーでふたりがメニューを見ながら四苦八苦し、メニューにある「リングイネ」の意味がわからず田中がマキちゃんに「リングイネって何?」と訊く。
「ここのマスター、コンピレーションのCDも出してるらしいよ」などと「コンピレーション」の意味がわからないままオシャレなカフェに見栄はって田中を連れてきただけに「知らない」と素直にいえないマキは、リングイネは
「え・・・円形の・・・ね・・・」
などとテキトーなことをいって糊塗したところにリングイネが登場。

「ふつーのパスタ来ちゃったけどコレ・・・リングイネじゃないよね・・・」「これ・・どの辺が円形・・・?」
やりとりをきいてた周囲の人はくすくす笑いながらマキを見る。知ったかぶりしていたのがバレて、店から走って逃げていくマキ・・・。
そうですよね。ふだん食べない料理名って分かりづらいですよね。
80年代ごろ、中島らもの話で「ピラフ」が分からず出てきたものを見て「これはヤキメシやないか。ピラフを出さんかい」とごねた男の話。
またこれは東海林さだおのエッセイで、定食屋でもっとも安い定食を頼もうと「オニオンスライス」を頼んで「いつになったらライスが出てくんだ」・・・オニオンス・ライスだとと勘違いした男の話がそれぞれ、ぼくの中ではぼくの中では忘れられません。
で、この「なんだか分からない」けど知名度は高いので「知ってるふりしたくなる」カンジの食べ物の代表格がコレでしょうか?

そう、カルパッチョです。女の子の名前が伊勢崎エリだから、あだ名が伊勢エビことエビちゃん。でもここで子供が( 悪口のつもり )でカルパッチョといっているのは、内実を知らないけどでもなんかゴロがいいからでしょうね。「それでも町は廻っている」4巻より。
僕はオシャレなところに縁がないからか初めて食べたのは確か居酒屋だったと思いますが、ぶっちゃけて云えば
「刺身にヘンなドレッシングやオリーブオイルやチーズの破片やら、なんか洋風なモノがかかってる」
モンだとそれ以降はあいまいに覚えてきました。実際のところはもっと細かいがあるのかもしれんですが特に改めてまなぼうとも思わずにやってこれました。ですが初めて食べたとき既にかなり料理としての知名度はあったので、だれかに「カルパッチョってどんな料理?」と訊かれてたらと思うと青くなります。
カルパッチョねたではこの方向性なら天才的な吉田戦車が「殴るぞ」10巻で。

と寿司屋の大将はイタめしに批判的ですが

「イサキの昆布じめッチョ」
「本まぐろのにぎりッチョ」
「アワビの刺身ッチョ」
「イカの塩辛ッチョ」
「ホヤ酢ッチョ」
ホントバカバカしい! 繁盛してるイタ飯にあやかれ、だけでないバカバカしさがあります。語感もよくてついつぶやきたくなりますね。ぼくこのネタ大好きなんです。単純なんだけど破壊力があるというか。
でこれを読んでて思い出したのが「○○さん太郎」です。
料理名+チョ、でどんな料理でもイタめしっぽくなるのであれば、どんな高級料理でもやすっぽい駄菓子にするにはどうしたらよいか? その魔法の用語が~さん太郎、といえましょう。
「フォアグラさん太郎」
「十割そばさん太郎」
「キャビアさん太郎」
「上ハラミさん太郎」
「大トロさん太郎」
・・・ぜんぜん高い感じがしませんね。うまい棒で「レッドロブスター味」というのがありましたが、うまい棒である限り10円なんだから恐れる必要がないのと同じように、「さん太郎」とついたら上限でも30円ですから、値段を見ずにいくらでもレジに持っていける安心ネーミングです。
知らない方のために一応補足ですが、駄菓子で「菓道」というメーカーがもう30年近く続けているシリーズで「太郎」シリーズがあります。「キャベツさん太郎」「タマネギさん太郎」のようなスナック菓子、「焼きそばさん太郎」のようなラーメン菓子とともに、たらのすり身をペーパー上にしたものに味を染み込ませた珍味系の「蒲焼さん太郎」「焼肉さん太郎」「酢だこさん太郎」があります。
なかでも後者は薄いペーパー状珍味として画期的で、子供たちに大人気でした。1枚10円というすばらしい廉価のため、遠足のお菓子としてうまい棒とともに重宝されてましたね。
ちなみに僕は中学のころ酢だこさん太郎にハマり、毎日数枚食べてましたが、これが異常にすっぱく鼻腔がツーンとして涙が出るくらいでした。もう20年くらい食べてませんが、いまでもコンビニにさん太郎シリーズは売っていますね。
「蒲焼さん太郎」ネタはこのあいだまでこれ( ピューと吹くジャガー6巻」)がマンガ界における初ネタかな、と思ってましたが

最近になって83年に発行されたいがらしみきおの初期ブーム時の雑誌特集号「いがらしみきおギャグマガジン」

の執筆者あとがきでこんな記述を見つけました。

また泉昌之か!! 食ネタでいろいろなところに先にツバつけられているなあと感じずにはいられません。83年て、これはたぶん発売されてすぐだと思いますよ。
で、泉昌之で思い出したのですが、今後いろんな「さん太郎」が出たとして、いまだったらラーメンブームだからってことでやっぱりご当地ラーメンや繁盛店の「さん太郎」が出たとしても、絶対にでないだろうなというのがひとつ。
「二郎さん太郎」
さすがにこれだけじゃ長男だか次男なんだか。もしかして「二郎三太郎」かもしんねえしもうわかんねえ!!ですからね。
中野店 岩井