先日孤独のグルメ文庫判について「増刷が25刷」と触れましたが、コミック文庫でこの売れ行きというのはかなりのもの。
手元にある文庫判は2000年2月初版で2006年11月で15刷。2008年の版は25刷。つまり05・6年から急激に増刷スピードが増してきたということです。
ところがオリジナル版は初版が97年10月初版で、増刷がかかったのが98年5月。つまり最初はあまりパッとした売れ行きではなかったのですね。文庫初版が00年だから、オリジナル版は99年には絶版になってたと考えられそうです。つまりオリジナル版は最大でも4刷程度で絶版になっていたんでしょうか。
新装版「孤独のグルメ」の巻末の鼎談にて「最初はあまり売れなくて」と久住氏が言っていましたが、そのとおりだったんでしょう。
さて、文庫判の増刷数を確認するために奥付付近をチラとみたところ気になる表記が。
えっ嘘!! 加筆あったっけ!? ぼく両方とも持ってますが、特に違和感感じませんでしたよ? この手の書き換えやなんかにはわりと気がつく方だと自負してたんですが・・・。
焦って早速前ページ読み返してみましたが、気がついたのは結局これだけ。

・・・左がオリジナル版、右が文庫判です。オリジナルで写植貼り忘れのまま印刷しちゃった個所に「どうも」って入れただけじゃないか! えらく時間の無駄をしたとガッカリしました。こういうのを加筆っていうのかな・・・と思ったのですが、確かにどこにも「加筆修正」とは書いてありません。「どうも」と書き加えただけなら加筆には違いないけどさ・・・。
何故ぼくがけっこうな剣幕で上がったり沈んだりしてるのかというと、じつは「孤独のグルメ」は、雑誌掲載時と単行本収録時で大幅にセリフが入れ替えられているからです。
孤独のグルメはもともとはSPA!の兄弟誌パンジャに連載されており、パンジャの廃刊と同時に消えていったマンガ。しかし雑誌に掲載しているときはあの特徴的な「井ノ頭五郎のひとりごと」はかなり抑え目だったのです。
先日ネットに上がったパンジャ掲載時のシウマイ弁当のラストシーンは、有名なこのセリフではありませんでした。
さんざパロディにされた「ジェットのせいで歯車がズレたか」・・・ではなく、もっとボソっとした印象に残らない一言でした。これにはちょっとした衝撃を受けましたね。その後調べたところ「うおォン」も雑誌掲載時には載ってなかったそうですし、言葉の端々がかなり異なっているとのことです。
つまり久住氏が大幅にセリフを単行本時に書き直しているわけで、それは「新さん」での直しを見てわかるようになかなかなレベル。こまかな擬音まで修正してるとの話です。
印象的なあのセリフが雑誌掲載時には乗ってなかった部分もある、ということを踏まえると、井ノ頭五郎と孤独のグルメがホントの意味で完成したのは、単行本が発売になった瞬間だとも言えそうです。
しかしながら未完成だった雑誌掲載バージョンはもう新装版が発売されてしまったいま、絶対的に雑誌でしか読むことは出来ないわけで、むしろみなの興味が沸くのはこちらの雑誌版でしょう。ぼくも全話どんな修正がかかったのかを調べるためにも全話読んでみたいですね。
というわけで、孤独のグルメのパンジャ掲載時の号をまとめて持っている方がいましたら、ぜひ一度まんだらけにお持ちください! パンジャの平成6年8月号から8年4月号まで、です!
手元にある文庫判は2000年2月初版で2006年11月で15刷。2008年の版は25刷。つまり05・6年から急激に増刷スピードが増してきたということです。
ところがオリジナル版は初版が97年10月初版で、増刷がかかったのが98年5月。つまり最初はあまりパッとした売れ行きではなかったのですね。文庫初版が00年だから、オリジナル版は99年には絶版になってたと考えられそうです。つまりオリジナル版は最大でも4刷程度で絶版になっていたんでしょうか。
新装版「孤独のグルメ」の巻末の鼎談にて「最初はあまり売れなくて」と久住氏が言っていましたが、そのとおりだったんでしょう。
さて、文庫判の増刷数を確認するために奥付付近をチラとみたところ気になる表記が。

えっ嘘!! 加筆あったっけ!? ぼく両方とも持ってますが、特に違和感感じませんでしたよ? この手の書き換えやなんかにはわりと気がつく方だと自負してたんですが・・・。
焦って早速前ページ読み返してみましたが、気がついたのは結局これだけ。


・・・左がオリジナル版、右が文庫判です。オリジナルで写植貼り忘れのまま印刷しちゃった個所に「どうも」って入れただけじゃないか! えらく時間の無駄をしたとガッカリしました。こういうのを加筆っていうのかな・・・と思ったのですが、確かにどこにも「加筆修正」とは書いてありません。「どうも」と書き加えただけなら加筆には違いないけどさ・・・。
何故ぼくがけっこうな剣幕で上がったり沈んだりしてるのかというと、じつは「孤独のグルメ」は、雑誌掲載時と単行本収録時で大幅にセリフが入れ替えられているからです。
孤独のグルメはもともとはSPA!の兄弟誌パンジャに連載されており、パンジャの廃刊と同時に消えていったマンガ。しかし雑誌に掲載しているときはあの特徴的な「井ノ頭五郎のひとりごと」はかなり抑え目だったのです。
先日ネットに上がったパンジャ掲載時のシウマイ弁当のラストシーンは、有名なこのセリフではありませんでした。

さんざパロディにされた「ジェットのせいで歯車がズレたか」・・・ではなく、もっとボソっとした印象に残らない一言でした。これにはちょっとした衝撃を受けましたね。その後調べたところ「うおォン」も雑誌掲載時には載ってなかったそうですし、言葉の端々がかなり異なっているとのことです。
つまり久住氏が大幅にセリフを単行本時に書き直しているわけで、それは「新さん」での直しを見てわかるようになかなかなレベル。こまかな擬音まで修正してるとの話です。
印象的なあのセリフが雑誌掲載時には乗ってなかった部分もある、ということを踏まえると、井ノ頭五郎と孤独のグルメがホントの意味で完成したのは、単行本が発売になった瞬間だとも言えそうです。
しかしながら未完成だった雑誌掲載バージョンはもう新装版が発売されてしまったいま、絶対的に雑誌でしか読むことは出来ないわけで、むしろみなの興味が沸くのはこちらの雑誌版でしょう。ぼくも全話どんな修正がかかったのかを調べるためにも全話読んでみたいですね。
というわけで、孤独のグルメのパンジャ掲載時の号をまとめて持っている方がいましたら、ぜひ一度まんだらけにお持ちください! パンジャの平成6年8月号から8年4月号まで、です!
中野店 岩井