先々週のチャンピオンから手塚治虫生誕80周年×チャンピオン40周年企画として、「ブラックジャック特集号」と銘打ち、チャンピオンで連載してる作家陣にブラックジャックのキャラを描かせたり、手塚先生やブラックジャックにまつわるエピソードを紹介したりとなかなかの読み応えですが、吉本浩二の「ブラックジャック創作秘話」がとにかく最高の出来・ありえない輝きだったんです!
手塚先生スランプの時代にブラックジャックで人気が再燃、多くの産みの苦しみを抱えていた手塚先生のエピソードと、ありえない創作秘話を一挙公開! といういってみれば企画ものですが、単なる企画モノとは思えないアクの強さにビックリです! とにかく手塚先生イコールマンガの神様、という我々自身も信じていたい偶像を、意図的なのか意図的でないのか崩し去ってしまっています!

スランプの時の横顔、目が遠く見すぎてて口半開き。めっちゃさびしそうです!なにしろ最初に出てきた手塚像がコレなので「これはこの先、吉本浩二に仕切られるがままにならざるを得ないな」とアキラメのためいきが生まれるのみの素晴らしい導入部です!

わりと日本の男性にしてはスリムでスマート、紳士と言うイメージの手塚像を覆す汗だくで首タオル汚いオッサン然とした手塚先生。こてっちゃんとか大すきそうですね。だからイイシーンのはずのこんな大ゴマも

ぜんぜん感動せず笑いがこみ上げてきます。僕も店長にこのマンガを紹介されたときに「漫☆画太郎ぽい」といわれて「手塚治虫が画太郎。そんなバカな」と思ったものの、一目見て言っている事が100パ理解できました! 絵は雄弁です。
だから最高の笑顔、もおっさんがホッピー飲んでイヒヒと笑って猥談してるようにしか見えないし、

自分のポリシーと感性にゆるぎない自信を持ってるこのシーンも「何この絵、このセリフ!」と笑いを助長させるだけです。ちなみに手塚先生の描く自動車のタイヤは白抜きで、そこに確固たるポリシーがあると言うシーンです。
手塚先生の子供のような無邪気さと好奇心を現したこのシーンも、ちょっと無邪気すぎてアレだよなあこれじゃあ・・・というくらい爆発してますね。
ただこのオッサンぽくてスマートではけしてない手塚先生が、いままでの神様手塚よりも、惹かれるものがあるのも厳然たる事実なんです!人間臭いとか、凄い熱意とか努力とか、そういうありがちなコトバを吹っ飛ばす、ホントにすごい人間だけが持つインパクトと、このエピソードを伝承しなきゃなと思わせる力と言うか。そういった意味では、吉本浩二氏ほど手塚先生のインパクトと伝説を表現できる作画家もいないわけで、この仕事を組み立て企画した中の人はすごい眼力です。長嶋茂雄伝とかイチロー伝とか、そういう怪エピソードの多い人物の伝記マンガはすべて吉本浩二にやってもらいたい所存です!
とにかくこの2話は単行本になったり収録される媒体がないので、可能性として今後読めなくなるということが最大の悲しみ。これは全マンガファンに読んでほしいですね。今であればまだ、先週のチャンピオンは売ってる店があると思うので是非一部だけでも読んでください!
で、もうひとつチャンピオン連載陣や有名作家が手塚先生の思い出を語るという企画もあり、そこに作家さんがブラックジャックを描くコーナーも。たとえば
藤子A先生と浜岡先生だったらこんなカンジで自分流にグッと引き寄せたブラックジャックを描いてくれ、そこに体験談を記す、と。山上たつひこだったらガキでかっぽいブラックジャックというか、ブラックジャックのコスプレしたこまわり君をえがくわけです。自分の特徴と相手に対する敬意を両方示すにはそうなりますよね。
ところが手塚先生と長い間チャンピオンを支えていた代表とも言える水島新司先生の描いたブラックジャックは、さすがにそんな遠慮など全然ないすごいものでした!

これです! 手塚先生はやっぱりトップの存在だった・・・と述懐してますが本文にはピノコについてなんにも触れていませんが、とにかくピノコ、ピノコ、ピノコです! ふつうだったらドカベン登場人物ぽいブラックジャックを描くとか、そういう近寄ろうとという姿勢をみせるのが通常ですが、そんな歩み寄りはナシ、しかしだれよりも水島先生がピノコを好きなんだろうなあ~と思うほかない描きっぷりなので、誰よりも手塚先生をリスペクトしてるように見えますです!
布団にくるまるピノコ、おお泣きするピノコはいいとして、
こんな白いレオタード着たピノコなんて出てきたっけ!? しかもこの寸詰まり感! 2.5頭身! なんかミノ虫っぽい!
水島先生にとってさっちゃんが永遠の妹であり少女なんだなというのは里中との結婚シーンで大いにモヤモヤしたものを胸にこみ上げさせましたが、今回も! なんだかヤバいものを見てしまったなと思わせる堂々たる描きっぷりです。たぶんこの企画で初めてピノコ描いた、ってカンジじゃないんです。一回や二回じゃないと思う、このピノコは。

どうですか、萌えてきませんか! とにかくこの奇跡、48号と49号をマンガ喫茶でもいいから読んでください!!!
手塚先生スランプの時代にブラックジャックで人気が再燃、多くの産みの苦しみを抱えていた手塚先生のエピソードと、ありえない創作秘話を一挙公開! といういってみれば企画ものですが、単なる企画モノとは思えないアクの強さにビックリです! とにかく手塚先生イコールマンガの神様、という我々自身も信じていたい偶像を、意図的なのか意図的でないのか崩し去ってしまっています!

スランプの時の横顔、目が遠く見すぎてて口半開き。めっちゃさびしそうです!なにしろ最初に出てきた手塚像がコレなので「これはこの先、吉本浩二に仕切られるがままにならざるを得ないな」とアキラメのためいきが生まれるのみの素晴らしい導入部です!

わりと日本の男性にしてはスリムでスマート、紳士と言うイメージの手塚像を覆す汗だくで首タオル汚いオッサン然とした手塚先生。こてっちゃんとか大すきそうですね。だからイイシーンのはずのこんな大ゴマも

ぜんぜん感動せず笑いがこみ上げてきます。僕も店長にこのマンガを紹介されたときに「漫☆画太郎ぽい」といわれて「手塚治虫が画太郎。そんなバカな」と思ったものの、一目見て言っている事が100パ理解できました! 絵は雄弁です。

だから最高の笑顔、もおっさんがホッピー飲んでイヒヒと笑って猥談してるようにしか見えないし、

自分のポリシーと感性にゆるぎない自信を持ってるこのシーンも「何この絵、このセリフ!」と笑いを助長させるだけです。ちなみに手塚先生の描く自動車のタイヤは白抜きで、そこに確固たるポリシーがあると言うシーンです。

手塚先生の子供のような無邪気さと好奇心を現したこのシーンも、ちょっと無邪気すぎてアレだよなあこれじゃあ・・・というくらい爆発してますね。
ただこのオッサンぽくてスマートではけしてない手塚先生が、いままでの神様手塚よりも、惹かれるものがあるのも厳然たる事実なんです!人間臭いとか、凄い熱意とか努力とか、そういうありがちなコトバを吹っ飛ばす、ホントにすごい人間だけが持つインパクトと、このエピソードを伝承しなきゃなと思わせる力と言うか。そういった意味では、吉本浩二氏ほど手塚先生のインパクトと伝説を表現できる作画家もいないわけで、この仕事を組み立て企画した中の人はすごい眼力です。長嶋茂雄伝とかイチロー伝とか、そういう怪エピソードの多い人物の伝記マンガはすべて吉本浩二にやってもらいたい所存です!
とにかくこの2話は単行本になったり収録される媒体がないので、可能性として今後読めなくなるということが最大の悲しみ。これは全マンガファンに読んでほしいですね。今であればまだ、先週のチャンピオンは売ってる店があると思うので是非一部だけでも読んでください!
で、もうひとつチャンピオン連載陣や有名作家が手塚先生の思い出を語るという企画もあり、そこに作家さんがブラックジャックを描くコーナーも。たとえば

藤子A先生と浜岡先生だったらこんなカンジで自分流にグッと引き寄せたブラックジャックを描いてくれ、そこに体験談を記す、と。山上たつひこだったらガキでかっぽいブラックジャックというか、ブラックジャックのコスプレしたこまわり君をえがくわけです。自分の特徴と相手に対する敬意を両方示すにはそうなりますよね。
ところが手塚先生と長い間チャンピオンを支えていた代表とも言える水島新司先生の描いたブラックジャックは、さすがにそんな遠慮など全然ないすごいものでした!

これです! 手塚先生はやっぱりトップの存在だった・・・と述懐してますが本文にはピノコについてなんにも触れていませんが、とにかくピノコ、ピノコ、ピノコです! ふつうだったらドカベン登場人物ぽいブラックジャックを描くとか、そういう近寄ろうとという姿勢をみせるのが通常ですが、そんな歩み寄りはナシ、しかしだれよりも水島先生がピノコを好きなんだろうなあ~と思うほかない描きっぷりなので、誰よりも手塚先生をリスペクトしてるように見えますです!
布団にくるまるピノコ、おお泣きするピノコはいいとして、

こんな白いレオタード着たピノコなんて出てきたっけ!? しかもこの寸詰まり感! 2.5頭身! なんかミノ虫っぽい!
水島先生にとってさっちゃんが永遠の妹であり少女なんだなというのは里中との結婚シーンで大いにモヤモヤしたものを胸にこみ上げさせましたが、今回も! なんだかヤバいものを見てしまったなと思わせる堂々たる描きっぷりです。たぶんこの企画で初めてピノコ描いた、ってカンジじゃないんです。一回や二回じゃないと思う、このピノコは。



どうですか、萌えてきませんか! とにかくこの奇跡、48号と49号をマンガ喫茶でもいいから読んでください!!!
中野店 岩井