こんにちは。まんだらけの画太郎先生担当の中野店わきです。
今回は2011年作品の「ミトコン」と後継作品であり現在連載中の「ミトコンペレストロイカ」をご紹介します。
「画太郎の女の子は可愛い」
という事実は広く知られておりますが、2作目の連載作品「まんゆうき-ばばあとあわれなげぼくたち-」以来可愛い女の子が主人公の連載作品は皆無でした。ところが1994年の「まんゆうき」以来実に17年振りとなる2011年にその可愛い女の子が主人公の連載作品「ミトコン」が集英社の「ジャンプスクエア」で突如として開始されたのです。当時私は「画太郎が少年誌に戻ってきたぁあぁぁぁぁ」と狂喜したものですが結果として連載8回という短期打ち切りの憂き目に・・・連載期間には(他のジャンプスクエア連載陣の作家さんと共に)横浜のアニメイトで原画+漫画を描いているお部屋の写真の展示というイベントがあったりと楽しい思い出もありましたが若い女性が主な読者層であるスクエアでは受け容れられなかったのでしょうか、無念の一言です。ちなみにこの「ミトコン」は全8話で1巻に4話までを収録、普通なら残り4話で2巻が出るはずなのですが未だに刊行されずその部分は単行本未収録となってしまっています。
「ミトコン」集英社
この女の子の可愛らしさたるや!!!
そりゃーこれだけ大きいリボン付けてても許されるってもんです。
着色も淡いピンク、白、赤でとっても女の子らしい。
女の子は主人公で「ミトコンドリア大王」の孫の「マゴコンドリア」、通称「マゴ姫」様です。
話の概要としては姫の祖父のミトコンドリア大王が孫を溺愛するあまりに彼女をずっとお城に閉じ込めており、それに絶望して自殺まで考えた姫が3歳だったある日お城に「怪盗パパン」が侵入し城の宝を盗む事に成功。その様子を目の当たりにして感動した姫は(自分がいつも出たいと思っていた城は警備厳重で不法侵入など不可能なのにそれをやってのけたので)怪盗パパンのようなドロボーになりたいとパパンに憧れ猛勉強します。結果ダウジングをマスターしお城からの脱出に成功。その後ひょんな事で怪盗パパンの娘「パパン二世(ヌスミ)」に出会い姫のお目付け役のくのいち「お汁」も一緒に「7個集めても何も願い事の叶わない龍の玉」を集める旅に出発するという内容です。
「ミトコン」ジャンプスクエア掲載号と作品タイトル
ジャンプスクエア2011年2月号
第1話 ミトコンドリア大王の孫
ジャンプスクエア2011年3月号
第2話 おじいちゃんは心配性
ジャンプスクエア2011年4月号
第3話 旅立ち
ジャンプスクエア2011年5+6月号
第4話 グダグダ
ジャンプスクエア2011年7月号
第5話 裸
ジャンプスクエア2011年8月号
第6話 おっぱいモミモミの刑
ジャンプスクエア2011年9月号
第7話 お釜
ジャンプスクエア2011年10月号
最終話 打ち切り
第8話で打ち切りに遭い、その後は単行本の2巻も出ないまま放置されていたのですがその後画太郎先生が新潮社の「月刊コミック@バンチ」で連載開始した「罪と罰」第2巻限定版に付いた冊子にて「ミトコン」再開の告知があり「罪と罰」連載終了後に同誌で「ミトコンペレストロイカ」がスタートされることとなりました。
「罪と罰第2巻限定版」新潮社
「罪と罰」第2巻の表紙は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のかんざきひろ先生。イエ、本当にこういうキャラ居るんですよ、本当です・・(絵は違いますが)
そして冊子!!!
この冊子の漫画内で「ミトコン」再開の告知がなされたわけですが「罪と罰」に「ミトコン」のキャラが入り込むという設定だったため「ペレストロイカ」になったと思われます。※罪と罰=ロシアの文豪・ドストエフスキー原作作品
謎の男(「@バンチ」編集長の里西氏)からの宣告^^
2013年6月から連載開始となった「ミトコンペレストロイカ」は現在までに第4巻まで発売中。4巻は2016年3月9日発売で限定版特典は「ババア吹き出しメモ帳」。実用性皆無でステキなアイテムです。※限定版先行発売のようで現時点(3月19日)では通常版は未発売です。
「ミトコンペレストロイカ」第1巻~第3巻 新潮社
「ミトコンペレストロイカ」第4巻限定版 新潮社
さて、ここで疑問なのは集英社版の「ミトコン」と新潮社版の「ミトコンペレストロイカ」の違いについてです。ざっくり説明ですが「ミトコンペレストロイカ」は母体の「ミトコン」をパワーアップさせた内容となっており、2巻の出ない集英社版の「ミトコン」はもはや封印されたものであると言えるかも知れません。内容は「ミトコンペレストロイカ」の途中までは「ミトコン」と完全一致で被るシーンも多くしかしオドロキなのがそのすべてに「ペレストロイカ」仕様がなされているという点です。同じ話であれどもう一度描き直すという画太郎先生の執念!
「ミトコン」「ミトコンペレストロイカ」掲載シーン比較
左「ミトコン」右「ミトコンペレストロイカ」です
この半端なさ・・・ お わ か り い た だ け た だ ろ う か …
「ミトコン」「ミトコンペレストロイカ」に登場する女の子はみんな可愛いですがしかしそこは画太郎先生なのでやはり一味違います。(画太郎の女の子がこんなに可愛いわけがない)
続きは単行本で!!!
一昨年の夏に東京・中野の中野ブロードウェイ内pixiv Zingaroにて画太郎先生初の個展「漫☆個展」が開催されました。
「ミトコンペレストロイカ」の原稿も多数展示があり又撮影自由だったため思う存分生原稿をカメラに収めることができました。せっかくなので一部比較してみたいと思います。
「ミトコンペレストロイカ」ヘヴィ夫人登場シーン
後ろのヘヴィ夫人の子どもの悪い顔…
「ミトコンペレストロイカ」ドクミのシーン
画太郎作品ではお馴染みの構図です
「ミトコンペレストロイカ」3人娘が海で溺れるシーン
お汁ちゃんの顔の前の水しぶきのホワイト!!!この細かさ・・ご確認いただけますでしょうか、細かすぎる仕事でもはやホワイトの「カサ」で水しぶきが表現されている有り様で生原稿の迫力と熱量を前にひたすら圧倒されました。今日から画太郎先生を「ホワイトの魔術師」「薄墨神」と呼ぶしかない素晴らしさ・・・!!!
「ミトコン」「ミトコンペレストロイカ」はババア大暴れ、生首ゴーロゴロ、血しぶきブシャー、オゲーオゲゲゲーの画太郎先生のイメージを覆す?看板に偽りなしの完全なる「ガールズ冒険ファンタジー」です。特に「ミトコンペレストロイカ」の薄墨を駆使して描かれるやわらかく幻想的に仕上げられた紙面はともすればグロい描写になってしまういつもの場面なども主人公が可愛い女の子ということで徹頭徹尾その世界観を壊さないような配慮がなされそれは同時にギャグ漫画を楽しむという意味でもスムーズに溶け込んで行ける効果を擁しており、芸術でありながらかつ画太郎初心者の方にもお勧めできるエンターテインメント作品であることは間違いありません。
果たして3人娘は龍の玉を7つ集めきることができるのか・・・毎月のチェックを楽しみに、私は日々を過ごしております。
ありがとうございました。
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(中野店/わき)
中野店 わき
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