ニート、という単語が頻繁に使われるようになったのはここ数年ですが、マンガ界における「ニート」の初登場は、じつは世間でニートや引きこもりが話題になるはるかはるか以前、なんと1981年ということが今回判明しました。これです。
平松伸二!? ある意味もっともニートから程遠い人選ですね。「ニートに翔んで」って、ニートって単語が形容詞か地名みたいに使われているのも気になる。
物語はというと・・・
不良がのさばるが教師たちはそれを制することができず学園は無法地帯んに。生徒も生徒なら教師も悪徳教師ばかりでおとなしい生徒達は学園の建て直しを望んでいる・・・。主人公・立原は一見頭よさそうだが学校では寝てるばかりで不良からも格好のエジキに。
ところが学園の中の悪の悪たちはいつのまにか人知れず行方不明になったり暗殺されていた・・・それがこの、ふだんは寝ていてパっとしない立原の仕業だったのです。つまり学園仕置き人ですな。立原はながーい針のようなものを耳に突っ込んでブスリ。池波正太郎の藤枝梅安、また仕事人にでてきた飾り職人の秀はじめ、針でブスリは仕事人としては必須の描写。誰に乞われてるわけでもなし、声高に叫ぶでもないけれどオレは確実に悪の根は絶つ・・・ストイックで渋い設定で、ジャンプ受けしそうな話ですがこれのどこがニートなの? まったく分かりません! ちなみに作中に「ニート」の意味はどこにも登場せず、作者近況をみても
と手がかりなし。なにせタイトル以外にニートという単語が登場しない、というキッパリとした潔さには参りました。不親切極まります。でもまぁNEETの定義が99年に報告で使われたのが最初なので、すくなくとも働いてなくてどうこう、ってニートのことではなさそうですね。
世の中面白いもので、この「ニートに翔んで」は読みきりで掲載されたのですが、これが人気を博したので「ブラックエンジェルズ」がその後に連載スタート。長寿連載となりました。ブラックエンジェルズといえばやっぱり自転車のスポークぶっ刺し「地獄に落ちろ!」ですが、その原型は「ニートに翔んで」の立原だったりします。
それにしたって同年代の作家はほとんど残ってないというのに、この81年連載組は鳥山・本宮・江口・ゆで・宮下・秋本・車田・高橋よしひろ・そして平松伸二といまでも現役でバリバリ描いてる方ばかりです。しかもこの2号あとにはキャプテン翼がスタート。ジャンプの層の厚さはすごいですね。


平松伸二!? ある意味もっともニートから程遠い人選ですね。「ニートに翔んで」って、ニートって単語が形容詞か地名みたいに使われているのも気になる。
物語はというと・・・

不良がのさばるが教師たちはそれを制することができず学園は無法地帯んに。生徒も生徒なら教師も悪徳教師ばかりでおとなしい生徒達は学園の建て直しを望んでいる・・・。主人公・立原は一見頭よさそうだが学校では寝てるばかりで不良からも格好のエジキに。
ところが学園の中の悪の悪たちはいつのまにか人知れず行方不明になったり暗殺されていた・・・それがこの、ふだんは寝ていてパっとしない立原の仕業だったのです。つまり学園仕置き人ですな。立原はながーい針のようなものを耳に突っ込んでブスリ。池波正太郎の藤枝梅安、また仕事人にでてきた飾り職人の秀はじめ、針でブスリは仕事人としては必須の描写。誰に乞われてるわけでもなし、声高に叫ぶでもないけれどオレは確実に悪の根は絶つ・・・ストイックで渋い設定で、ジャンプ受けしそうな話ですがこれのどこがニートなの? まったく分かりません! ちなみに作中に「ニート」の意味はどこにも登場せず、作者近況をみても

と手がかりなし。なにせタイトル以外にニートという単語が登場しない、というキッパリとした潔さには参りました。不親切極まります。でもまぁNEETの定義が99年に報告で使われたのが最初なので、すくなくとも働いてなくてどうこう、ってニートのことではなさそうですね。
世の中面白いもので、この「ニートに翔んで」は読みきりで掲載されたのですが、これが人気を博したので「ブラックエンジェルズ」がその後に連載スタート。長寿連載となりました。ブラックエンジェルズといえばやっぱり自転車のスポークぶっ刺し「地獄に落ちろ!」ですが、その原型は「ニートに翔んで」の立原だったりします。
それにしたって同年代の作家はほとんど残ってないというのに、この81年連載組は鳥山・本宮・江口・ゆで・宮下・秋本・車田・高橋よしひろ・そして平松伸二といまでも現役でバリバリ描いてる方ばかりです。しかもこの2号あとにはキャプテン翼がスタート。ジャンプの層の厚さはすごいですね。
中野店 岩井