先日酒井法子が捕まったときに、tumblrや画像掲示板で、相原コージが酒井法子ネタを20年前にすでに出してた、という流れで取り上げられてました。「コージ苑」の「若気の至り防衛隊」というネタがそれです。どんなネタかというと・・・。
少年が、酒井法子ファンクラブ申込書をポストに投函しようとしているのを、若気の至り防衛隊が「大人になったときに絶対後悔するぞ!」「私達は何人もそんな人間をみてるのよ!」といって阻止してる、というネタです。
87年当時はのりピーの人気はかなり高い頃。でも失笑してた人も当然いるにはいる。だけどこういった媒体でいうには気が引けるのも事実。そこを堂々と「みんなもうすうすアイツ変だなーって思ってるよね?」と突っ込んでくるところが相原コージらしいですね。ツッコミの地肩が強いというか。
このネタを読み返すために、掲載されてた「コージ苑」を読み返したところ、時代性もあるし、20年以上前の本なのでそれはギャグマンガの性質的なものもあるので古く感じてしまう部分はありますが、けっこうまだ面白かったりします。もっとも「懐かしかった」のも確かにあるので、いまの若い子が笑うのかどうかは微妙ではありますが。
「コージ苑」は広辞苑に掛けた辞書スタイルの4コママンガで、1音につき1話掲載で、50音やるとちょうど1年になります。で、1巻である第一版が発売されたときの売れ方はかなりのものでした。第二版は4コマの中で登場人物たちの物語が少しづつ進んでいくスタイルで、こちらもかなりのヒット。内容的にも黄金期といえます。
それに比べると、売れたとはいえ前2巻にくらべるとそれほどでもなかった第三版は、相原さんが煮詰っていたというか、新しいギャグを生み出さないと・・・と悩んでたというか、若手作家に追われる側になった部分が垣間見えます。
当時、吉田戦車らを「不条理ギャグ」と呼称していたのですが、それから年月もたちよくよく考えると不条理ではないんじゃないかな・・・と皆が気付き、その名称もあまり使われなくなったわけですが、第三版に載ってるこれらは本当に不条理です。
当初は「思いついてみたけどやっぱダメかな」という自分ツッコミの4コマ目があったのでこちらも笑えたのですが、やがて4コマ目のオチだけ変な画像を入れてくるという手法を。

4コマ目の画像がそれでもユーモラスな画像なのでまだ勢いで当時は笑っていましたが、いまみると不安になってきます。「新しい」と「面白い」とを結びつけてもいいのかな?と内省が入るというか。
で、こんどは


左のタイトルは「妙ちきりん」というものでしたが、最後のコマを見た時に「これは都内の人ならば分かる地域的な内輪ギャグかな」と結論を先送りしてしまいましたし、右のは「んがんがんっぺっぺ跳び」という山上たつひこ氏「がきデカ」へのオマージュである・・・と説明されてはいたものの、がきデカをみても「あーこれか」という思い当たるシーンが僕にはなかったりで、ちょっと難解というか壊れすぎというか迷うあたりです。当時の相原コージ氏のネームバリューを考えると、読んでる人も「なんだか分からないけどこれは面白いんだろう?」と押し切られてたと思う辺りです。
つまり当時はそれだけ読んでた人を押し切るだけの勢い、オーラがあったんですね。その力や影響力が薄まっているのに、おなじ事をやってみんなを「相原コージが言うんだから面白い」と押し切れずに失敗し非難に晒されたのが「なにがオモロイの?」だったわけで。
ちなみに「なにがオモロイの?」は「相原コージ実験ギャグ短編集」に収録されていますが、ネットでの意見に噛み付きまくってちょっと見苦しかった作者の反論ページが掲載されてませんので、もしきちんと読みたいというのであれば「なにがオモロイの?」のほうを圧倒的におすすめします。
あと現在連載中の「真・異種格闘大戦」がメチャクチャ面白いです。どの動物が最強なのか? は男子をワクワクさせるネタですが、それを科学的や生態的にも追っててすごく面白いんですよ。まだ読んでない方におすすめですよ。
少年が、酒井法子ファンクラブ申込書をポストに投函しようとしているのを、若気の至り防衛隊が「大人になったときに絶対後悔するぞ!」「私達は何人もそんな人間をみてるのよ!」といって阻止してる、というネタです。
87年当時はのりピーの人気はかなり高い頃。でも失笑してた人も当然いるにはいる。だけどこういった媒体でいうには気が引けるのも事実。そこを堂々と「みんなもうすうすアイツ変だなーって思ってるよね?」と突っ込んでくるところが相原コージらしいですね。ツッコミの地肩が強いというか。
このネタを読み返すために、掲載されてた「コージ苑」を読み返したところ、時代性もあるし、20年以上前の本なのでそれはギャグマンガの性質的なものもあるので古く感じてしまう部分はありますが、けっこうまだ面白かったりします。もっとも「懐かしかった」のも確かにあるので、いまの若い子が笑うのかどうかは微妙ではありますが。
「コージ苑」は広辞苑に掛けた辞書スタイルの4コママンガで、1音につき1話掲載で、50音やるとちょうど1年になります。で、1巻である第一版が発売されたときの売れ方はかなりのものでした。第二版は4コマの中で登場人物たちの物語が少しづつ進んでいくスタイルで、こちらもかなりのヒット。内容的にも黄金期といえます。
それに比べると、売れたとはいえ前2巻にくらべるとそれほどでもなかった第三版は、相原さんが煮詰っていたというか、新しいギャグを生み出さないと・・・と悩んでたというか、若手作家に追われる側になった部分が垣間見えます。
当時、吉田戦車らを「不条理ギャグ」と呼称していたのですが、それから年月もたちよくよく考えると不条理ではないんじゃないかな・・・と皆が気付き、その名称もあまり使われなくなったわけですが、第三版に載ってるこれらは本当に不条理です。


当初は「思いついてみたけどやっぱダメかな」という自分ツッコミの4コマ目があったのでこちらも笑えたのですが、やがて4コマ目のオチだけ変な画像を入れてくるという手法を。


4コマ目の画像がそれでもユーモラスな画像なのでまだ勢いで当時は笑っていましたが、いまみると不安になってきます。「新しい」と「面白い」とを結びつけてもいいのかな?と内省が入るというか。
で、こんどは


左のタイトルは「妙ちきりん」というものでしたが、最後のコマを見た時に「これは都内の人ならば分かる地域的な内輪ギャグかな」と結論を先送りしてしまいましたし、右のは「んがんがんっぺっぺ跳び」という山上たつひこ氏「がきデカ」へのオマージュである・・・と説明されてはいたものの、がきデカをみても「あーこれか」という思い当たるシーンが僕にはなかったりで、ちょっと難解というか壊れすぎというか迷うあたりです。当時の相原コージ氏のネームバリューを考えると、読んでる人も「なんだか分からないけどこれは面白いんだろう?」と押し切られてたと思う辺りです。
つまり当時はそれだけ読んでた人を押し切るだけの勢い、オーラがあったんですね。その力や影響力が薄まっているのに、おなじ事をやってみんなを「相原コージが言うんだから面白い」と押し切れずに失敗し非難に晒されたのが「なにがオモロイの?」だったわけで。
ちなみに「なにがオモロイの?」は「相原コージ実験ギャグ短編集」に収録されていますが、ネットでの意見に噛み付きまくってちょっと見苦しかった作者の反論ページが掲載されてませんので、もしきちんと読みたいというのであれば「なにがオモロイの?」のほうを圧倒的におすすめします。
あと現在連載中の「真・異種格闘大戦」がメチャクチャ面白いです。どの動物が最強なのか? は男子をワクワクさせるネタですが、それを科学的や生態的にも追っててすごく面白いんですよ。まだ読んでない方におすすめですよ。
中野店 岩井