もう去年の話になっちゃいますが、先月の終わり12/22に発行された「おおきく振りかぶって」の13巻を読んだところなんか違和感がありました。僕、基本は雑誌派なのですが、どうもずいぶん前に読んだ話だと思うのと、最近の展開とずいぶん違うなと。で、巻末を見てびっくり。
![bud10.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud10.jpg)
![bud9.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud9.jpg)
展開がずれているのも当然。13巻に収録されているのは、なんと07年に掲載されている4話分だったのです。
加筆であったり修正であったり、単行本化にあたっての作業というのはバカにならない手間を負うものですが、それにしてもこの雑誌と単行本のタイムラグはめったにあるレベルではありません。13巻掲載が07年9・10・11・12の4か月分だとすると、順調にいってれば既に18巻に達してていいわけですから。
もっともタイムラグはひどいものの刊行ペースで考えると別に遅くはなく、これも考えようによっては痛し痒しです。13巻まで読んだ人が続きを読みたくてアフタヌーン本誌を読んだとしても、そこには2年分のストーリーのズレがあって理解できないし、それでもむりくり13巻の続きを読もうとすると、08年1月号のアフタヌーンを探さなければいけない。マン喫にだってそんな前の号はありません。
その点「HUNTER×HUNTER」は27巻のラストの続きがそのまま10年の新年号の連載再開につながっており、単行本の続きがすぐにジャンプで読めるのはなかなか便利です。まあそれも1年も救済してることのいいわけにはならないんですけどね・・・。
「おお振り」も見方を変えますと、月刊誌でのページ数が多めで、月刊誌のたった4話分が1冊になってしまう状況もすごかったりします。通常月刊誌だと6話で1冊ですから、おお振りは1話のボリュームが1.5倍あるということもまたいえそう。ちなみに4コマやエッセイマンガ系だとP数の関係で1冊分たまるのにけっこうかかりますから「僕の小規模な生活」4巻は21話で1冊、「信長の忍び」は19話でやっと1冊分になるのです。そういった1話分のボリュームの薄さと単行本発行の齟齬といえば、やっぱり思い出すのはメガヒット作の「聖☆おにいさん」でしょう。古本マンガ屋ですから、こういうギクシャクした齟齬まで覚えてますとも。
「聖☆おにいさん」は隔月刊のモーニング・ツーで連載してたこともあり、1巻が出るのに必要な物量はなかなかたまりませんでした。これはモーニング・ツーが季刊→隔月刊というスローペースだったことも一因です。1巻が出たのは08年1月。けっこう満を持して感もあるくらいに待たされた印象があります。で実際出てみたらバカ売れ。面白かった、次はいつ出るのかな・・・と巻末を見てみるとこんな予告が。
![bud3.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud3.jpg)
・・・次巻は08年12月予定?
「一年待つのかよ~!!」とガッカリした人多かったと思いますが、同作のスマッシュヒットで気をよくしたのか、はたまたモーニングツーの売れ行きが「聖☆おにいさん」の牽引で向上し、08年春から月刊に格上げされたのが影響したのか、実際に出たのは
![bub2.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bub2.jpg)
なんと08年7月。予定を5ヶ月も繰り上がっての発行には僕も相当驚きました。2巻からはコンビニにも置かれたくらいですから、そうとう刷ったと思うし、期待も大きかったと思いますよ。だから僕は講談社が売れ行きに気をよくして刊行ペースを相当速めてきたんだなと邪推してましたが。遅れることはあっても、こんな半年も早まることは普通はありえません。そのありえないことがおきたのが2巻なんです。
で、この2巻の巻末予告がこれ。
これ読んだとき月刊化したなら6号で1冊でるのはありだろなと、ほぼこの予定通りに行くだろうと思ったんですが。実際に3巻が出たのは
2ヶ月オーバーしてしまいましたね。今までの目次を見てみると1巻が全8話、2巻が7話でしたから、3巻も7話必要なわけです。なのに予定は6ヶ月。
この1ヶ月のズレですが、「聖☆おにいさん」は時折モーニング本誌に出張掲載されていたことがあるので、編集部では1回分、このモーニング出張を果たしてその分で+1話の穴を埋めようと計算してたんじゃないでしょうか。
で、この3巻の巻末は
![bud6.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud6.jpg)
と9年10月発売を謳っており、
現実にも10月に発売!と4巻にしてついに予告と見事合致したわけです。ちなみに次の5巻は
![bud8.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud8.jpg)
10年4月を予告してますが、それだと6ヶ月しかないじゃん! 大丈夫なの講談社!? いままでの経緯を見るに、もともと単行本自体ページ数少なくて薄いとはいえ、最低でも7話が必要なんですよ。前回は7話掲載で8ヶ月かかったのに・・・どうやりくりするのかいまから期待してます。たぶんまたモーニング本誌への出張版が計算に入ってるんだとおもうんですが・・・。
このほかにもマンガ界には単行本と月日の関係はなかなか面白いものがあります。「バビル2世」の11巻と12巻が出るまでの間にかかった月日とか、今月出るという「キン肉マン」の20年ぶりくらいの続刊・37巻とか、「デビューマン」1巻初版にかいてあった2巻予告と実際の2巻発売に7年のタイムラグがあったとか・・・調べてみるのもなかなか一興かと。
![bud10.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud10.jpg)
![bud9.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud9.jpg)
展開がずれているのも当然。13巻に収録されているのは、なんと07年に掲載されている4話分だったのです。
加筆であったり修正であったり、単行本化にあたっての作業というのはバカにならない手間を負うものですが、それにしてもこの雑誌と単行本のタイムラグはめったにあるレベルではありません。13巻掲載が07年9・10・11・12の4か月分だとすると、順調にいってれば既に18巻に達してていいわけですから。
もっともタイムラグはひどいものの刊行ペースで考えると別に遅くはなく、これも考えようによっては痛し痒しです。13巻まで読んだ人が続きを読みたくてアフタヌーン本誌を読んだとしても、そこには2年分のストーリーのズレがあって理解できないし、それでもむりくり13巻の続きを読もうとすると、08年1月号のアフタヌーンを探さなければいけない。マン喫にだってそんな前の号はありません。
その点「HUNTER×HUNTER」は27巻のラストの続きがそのまま10年の新年号の連載再開につながっており、単行本の続きがすぐにジャンプで読めるのはなかなか便利です。まあそれも1年も救済してることのいいわけにはならないんですけどね・・・。
「おお振り」も見方を変えますと、月刊誌でのページ数が多めで、月刊誌のたった4話分が1冊になってしまう状況もすごかったりします。通常月刊誌だと6話で1冊ですから、おお振りは1話のボリュームが1.5倍あるということもまたいえそう。ちなみに4コマやエッセイマンガ系だとP数の関係で1冊分たまるのにけっこうかかりますから「僕の小規模な生活」4巻は21話で1冊、「信長の忍び」は19話でやっと1冊分になるのです。そういった1話分のボリュームの薄さと単行本発行の齟齬といえば、やっぱり思い出すのはメガヒット作の「聖☆おにいさん」でしょう。古本マンガ屋ですから、こういうギクシャクした齟齬まで覚えてますとも。
「聖☆おにいさん」は隔月刊のモーニング・ツーで連載してたこともあり、1巻が出るのに必要な物量はなかなかたまりませんでした。これはモーニング・ツーが季刊→隔月刊というスローペースだったことも一因です。1巻が出たのは08年1月。けっこう満を持して感もあるくらいに待たされた印象があります。で実際出てみたらバカ売れ。面白かった、次はいつ出るのかな・・・と巻末を見てみるとこんな予告が。
![bud3.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud3.jpg)
・・・次巻は08年12月予定?
「一年待つのかよ~!!」とガッカリした人多かったと思いますが、同作のスマッシュヒットで気をよくしたのか、はたまたモーニングツーの売れ行きが「聖☆おにいさん」の牽引で向上し、08年春から月刊に格上げされたのが影響したのか、実際に出たのは
![bub2.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bub2.jpg)
なんと08年7月。予定を5ヶ月も繰り上がっての発行には僕も相当驚きました。2巻からはコンビニにも置かれたくらいですから、そうとう刷ったと思うし、期待も大きかったと思いますよ。だから僕は講談社が売れ行きに気をよくして刊行ペースを相当速めてきたんだなと邪推してましたが。遅れることはあっても、こんな半年も早まることは普通はありえません。そのありえないことがおきたのが2巻なんです。
で、この2巻の巻末予告がこれ。
![bud4.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud4.jpg)
これ読んだとき月刊化したなら6号で1冊でるのはありだろなと、ほぼこの予定通りに行くだろうと思ったんですが。実際に3巻が出たのは
![bud5.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud5.jpg)
2ヶ月オーバーしてしまいましたね。今までの目次を見てみると1巻が全8話、2巻が7話でしたから、3巻も7話必要なわけです。なのに予定は6ヶ月。
この1ヶ月のズレですが、「聖☆おにいさん」は時折モーニング本誌に出張掲載されていたことがあるので、編集部では1回分、このモーニング出張を果たしてその分で+1話の穴を埋めようと計算してたんじゃないでしょうか。
で、この3巻の巻末は
![bud6.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud6.jpg)
と9年10月発売を謳っており、
![bud7.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud7.jpg)
現実にも10月に発売!と4巻にしてついに予告と見事合致したわけです。ちなみに次の5巻は
![bud8.jpg](http://blog-imgs-38.fc2.com/i/w/a/iwainohondana/bud8.jpg)
10年4月を予告してますが、それだと6ヶ月しかないじゃん! 大丈夫なの講談社!? いままでの経緯を見るに、もともと単行本自体ページ数少なくて薄いとはいえ、最低でも7話が必要なんですよ。前回は7話掲載で8ヶ月かかったのに・・・どうやりくりするのかいまから期待してます。たぶんまたモーニング本誌への出張版が計算に入ってるんだとおもうんですが・・・。
このほかにもマンガ界には単行本と月日の関係はなかなか面白いものがあります。「バビル2世」の11巻と12巻が出るまでの間にかかった月日とか、今月出るという「キン肉マン」の20年ぶりくらいの続刊・37巻とか、「デビューマン」1巻初版にかいてあった2巻予告と実際の2巻発売に7年のタイムラグがあったとか・・・調べてみるのもなかなか一興かと。
中野店 岩井