GWに出品するもの、今回はヤマジュンの紹介をしようとしましたが、「ふにく倶楽部」の次がヤマジュンだと「またか!」「この野郎、反省してんのか!」とGWの行楽気分への迎合しなさを他のスタッフに怒られそうなので、予定を変えてかりあげくんで行こうと思います。
平成17年に「かりあげクン1500万部突破記念」で発行された増刊号の雑誌「かりあげクントリビュート増刊」。まあお祝いということで、双葉社に縁の深い作家総勢30名がかりあげクンをネタに競作しております。
しかし1500万部・・・。単行本がこの自店で40巻まで発行されているとはいえ、家にかりあげクンがあるよいう人はそんなにいないかもですが(僕の家でも3冊あるだけです)、この売上は驚愕です。一巻あたり37万5千冊出ている計算です。「テルマエ・ロマエ」がマンガ大賞効果で50万部突破!ときいて驚きましたが、こっちは賞に無縁だろうともアッサリとでもガッチリ売れまくってるわけです。
内容は競作が半分、もう半分はかりあげクンが掲載、さらにコラムもあり、増刊号350円で売るにはもったいない内容でした。
競作というと、やはり気になる特徴で挑んでくる作家も。たとえばこれは私屋カヲルですが
いうまでもなく植田まさし女性の髪に描かれてる「なんかよくわからない髪の質感記号? それともアクセサリー?」ですね。これ江口寿史もネタにしてました。
あとタイトルにも言及した方も。
タイトルは正式名称は「ほんにゃらゴッコ かりあげクン」なんですが、
神奈川のりこは「ほんにゃらゴッコ」とは何ゴッコなのかでツッコみ、いでえいじは「ビル爆破したりしたらそれはほんにゃらではすまされぬよ」と語感に注目。まあ植田まさしといったらイタズラがネタになることが多いんですが、社長を16tのオモリでツブしたりしたら、もうそれはおいたではすまないですね。
あとは双葉社に縁の深い作家勢との豪華コラボも見所。
臼井儀人。しんちゃんとの競演・・・臼井さんにしろ植田先生にせよ、作風は強烈な毒があり個性的ながら、表舞台では全然発言せず、また素顔もほとんど露出せず、素の人格や発言がどのようなものがあったかが詳らかでなく、ミステリアスな部分が多いことは共通点ですね。
まあこの辺は、マンガについてはほとんど論じられることないのに本人はテレビに露出しまくり節操も品もない毒舌をくりかえす同じ某4コマ作家さんとは大違い・・・ゴホンゴホン。
実際、80年代半ばに相原コージやいがらしみきおなどニューウェーブのギャグ作家が新人として登場したときには、倒すべき権威は植田まさし、平ひさしなどのファミリー4コマと言われる作家だったわけです。しかしこのファミリー4コマという層は意外に分厚く、臼井さんも私屋カヲルもむんこも重野なおきも内包して、このジャンルの隆盛がいまの萌え4コマにまでつながっていったりします。
パロディ作家の田中圭一も出身は4コマ。お得意の手塚ネタでかりあげクンを描く、というのは文字にすると奇手ですが、絵にすると全然違和感なかったりするのが不思議。
左のほうはというと、高口里純の描いたイケメンかりあげクン。横に並べて見ると同一人物には見えません。
作風がそもそもコワイ郷田マモラだと、忠実に模写してて
「かりあげではなくからあげかぁー!!」なんてひょうげたギャグも入れてるのに、例のミジミジした描線のおかげでなんか不気味なかりあげクンに感じてしまいます。地縛霊もかりあげクンも描線が同じ、というのは文字にするとすごいものがありますね。
ギャグを入れてくる、では普段やりなれてないからか国友やすゆき先生。
なんだか妙な爆発力がありますね。湿り気のある爆発力というか。
花火を見に行ったことありますか? 3尺玉っていうのかおっきな花火の代名詞なんですが、これを越え日本一の3.5尺玉とか4尺玉ってのを打ち上げよう、新潟の地方都市が挑戦したんです。みんながクライマックスに向けていまかいまかと待ってるところに、
「ボフッ」
っというふがいない音と、中途半端なところに発火して終了。まあ大きすぎて不発、失敗だったんですな。目玉、クライマックスが「ボフッ」だったときの、その場にいてるみんなの妙な空気。あとアナウンスの湿った声。あんなのを思い出させるギャグです。
最後はこうの史代。
いっつもデブネタでイヤミをいう相手のオールドミス(死語)係長とかりあげが実は相思相愛、というネタはさそうあきらも描いてました、好きなあまりについイジメたくなるという・・・それがもっとベタベタに描かれてました。
でも思うに、そういうウエットなところからもっとも離れたクールさが植田先生の持ち味で、「コボちゃん」と「すっから母さん」以外の「○○くん」シリーズの面白さなわけで。ぼくはそんなわけでさそうあきらさんのかりあげクンには違和感がありました。これを買われた方も、是非確かめていただきたいところです。GWに出します。2年に1回入荷するかしないか・・・の遭遇率です。
掲載コラムも読みがいがありますが、それによるとかりあげクンの家は中野区ではないかと推理が。こっからめっちゃ近いじゃないですか!
平成17年に「かりあげクン1500万部突破記念」で発行された増刊号の雑誌「かりあげクントリビュート増刊」。まあお祝いということで、双葉社に縁の深い作家総勢30名がかりあげクンをネタに競作しております。
しかし1500万部・・・。単行本がこの自店で40巻まで発行されているとはいえ、家にかりあげクンがあるよいう人はそんなにいないかもですが(僕の家でも3冊あるだけです)、この売上は驚愕です。一巻あたり37万5千冊出ている計算です。「テルマエ・ロマエ」がマンガ大賞効果で50万部突破!ときいて驚きましたが、こっちは賞に無縁だろうともアッサリとでもガッチリ売れまくってるわけです。
内容は競作が半分、もう半分はかりあげクンが掲載、さらにコラムもあり、増刊号350円で売るにはもったいない内容でした。
競作というと、やはり気になる特徴で挑んでくる作家も。たとえばこれは私屋カヲルですが
いうまでもなく植田まさし女性の髪に描かれてる「なんかよくわからない髪の質感記号? それともアクセサリー?」ですね。これ江口寿史もネタにしてました。
あとタイトルにも言及した方も。
タイトルは正式名称は「ほんにゃらゴッコ かりあげクン」なんですが、
神奈川のりこは「ほんにゃらゴッコ」とは何ゴッコなのかでツッコみ、いでえいじは「ビル爆破したりしたらそれはほんにゃらではすまされぬよ」と語感に注目。まあ植田まさしといったらイタズラがネタになることが多いんですが、社長を16tのオモリでツブしたりしたら、もうそれはおいたではすまないですね。
あとは双葉社に縁の深い作家勢との豪華コラボも見所。
臼井儀人。しんちゃんとの競演・・・臼井さんにしろ植田先生にせよ、作風は強烈な毒があり個性的ながら、表舞台では全然発言せず、また素顔もほとんど露出せず、素の人格や発言がどのようなものがあったかが詳らかでなく、ミステリアスな部分が多いことは共通点ですね。
まあこの辺は、マンガについてはほとんど論じられることないのに本人はテレビに露出しまくり節操も品もない毒舌をくりかえす同じ某4コマ作家さんとは大違い・・・ゴホンゴホン。
実際、80年代半ばに相原コージやいがらしみきおなどニューウェーブのギャグ作家が新人として登場したときには、倒すべき権威は植田まさし、平ひさしなどのファミリー4コマと言われる作家だったわけです。しかしこのファミリー4コマという層は意外に分厚く、臼井さんも私屋カヲルもむんこも重野なおきも内包して、このジャンルの隆盛がいまの萌え4コマにまでつながっていったりします。
パロディ作家の田中圭一も出身は4コマ。お得意の手塚ネタでかりあげクンを描く、というのは文字にすると奇手ですが、絵にすると全然違和感なかったりするのが不思議。
左のほうはというと、高口里純の描いたイケメンかりあげクン。横に並べて見ると同一人物には見えません。
作風がそもそもコワイ郷田マモラだと、忠実に模写してて
「かりあげではなくからあげかぁー!!」なんてひょうげたギャグも入れてるのに、例のミジミジした描線のおかげでなんか不気味なかりあげクンに感じてしまいます。地縛霊もかりあげクンも描線が同じ、というのは文字にするとすごいものがありますね。
ギャグを入れてくる、では普段やりなれてないからか国友やすゆき先生。
なんだか妙な爆発力がありますね。湿り気のある爆発力というか。
花火を見に行ったことありますか? 3尺玉っていうのかおっきな花火の代名詞なんですが、これを越え日本一の3.5尺玉とか4尺玉ってのを打ち上げよう、新潟の地方都市が挑戦したんです。みんながクライマックスに向けていまかいまかと待ってるところに、
「ボフッ」
っというふがいない音と、中途半端なところに発火して終了。まあ大きすぎて不発、失敗だったんですな。目玉、クライマックスが「ボフッ」だったときの、その場にいてるみんなの妙な空気。あとアナウンスの湿った声。あんなのを思い出させるギャグです。
最後はこうの史代。
いっつもデブネタでイヤミをいう相手のオールドミス(死語)係長とかりあげが実は相思相愛、というネタはさそうあきらも描いてました、好きなあまりについイジメたくなるという・・・それがもっとベタベタに描かれてました。
でも思うに、そういうウエットなところからもっとも離れたクールさが植田先生の持ち味で、「コボちゃん」と「すっから母さん」以外の「○○くん」シリーズの面白さなわけで。ぼくはそんなわけでさそうあきらさんのかりあげクンには違和感がありました。これを買われた方も、是非確かめていただきたいところです。GWに出します。2年に1回入荷するかしないか・・・の遭遇率です。
掲載コラムも読みがいがありますが、それによるとかりあげクンの家は中野区ではないかと推理が。こっからめっちゃ近いじゃないですか!
中野店 岩井