まんだらけ中野店で、11時50分くらいに、オープン前の買取処で、ミーティングを行っていますが、実はここでは堅苦しい話はあまりしていません。各スタッフが「最近気になっているこんなもの」というお題で1分くらい話すのですが、今日紹介されたものに仰天しました。
レディースの村山クンが「わたしは青池保子が好きなんですがぁ~」といって紹介したのは、2009年プリンセスゴールドのふろく、エロイカNAVI。
ちなみにマンガ界でただ少佐、と呼ばれたときは、それがだれの口から発せられたかによってその対象が違いますので注意が必要です。
マンガ読みがいう「少佐」・・・ヘルシング「ミレミアム」の「少佐」。あのパタリロをモチーフにしたといわれる、小太りメガネ。「諸君、わたしは戦争が好きだ」で有名な彼は終始「少佐」で、実名は明かされなかった気が。「総統代行」「大隊指揮官」とも呼ばれてましたね。
アニメマニアのいう「少佐」・・・となると、異論はありますが「攻殻機動隊」の草薙素子少佐が思い浮かぶ方が多いかも。
そして少女マンガ読みがいう少佐はというと、こちら、「エロイカより愛をこめて」の、NATO軍の情報将校、エーベルバッハ少佐です。
ええっ!? 少佐って、こんなだったっけ!? いつものような船乗り系キャラに髪、生えたただけじゃないの! ファブフォーかえ!!
とにかくこのミスマッチぶりにはミーティングの途中から放心状態に陥らせるインパクトがありましたね。
これはなにかというとですね、この「エロイカNAVI」のふろくの企画で青池保子先生に近いマンガ家さんが、お祝いで少佐を描くという奴なのですが、他は木原敏江とか和田慎二など、危なげない作家セレクトなのに、何故か唐突にかわぐちかいじが。個人的に親しいのでしょうか? でないとなかなかここまでは思い切れないというか・・・。
さて、では本家エーベルバッハ少佐はというとどんな顔だったかお忘れではないですか?
そう、青池先生の特徴である面長なこの顔だよ。
でもあれ? となりになんだろう、どっかで、どっかで見たことあるような人がいるけれどナア・・・って、ブラックジャックですがな! これは割りと有名な、ブラックジャック生誕を記念して発行された、ブラックジャックトリビュートで青池先生が描いたブラックジャックです。
・・・やっぱり、なんともいえない独特の色気がありますね。このブラックジャックには。
ちなみに「エロイカより愛をこめて」は、僕もそうですが男性ファンも多いことで有名です。僕は残念ながら連載が再開してからは離れてしまったので中途組(ベルリンの壁が崩壊してからの連載再開以降を読んでない組)ですが、少佐と伯爵、そしてアラブの富豪とミーシャを交えてのドタバタがたまらなく病みつきになります。「笑う枢機卿」から「皇帝円舞曲」の流れって何度読んでも飽きさせないですからねえ。
あとはきのう発行のヤンジャンから。
本宮ひろ志の新連載は美人の女房を二人でシェアするぜ!という耳を疑うようなストーリーですが、第4回にしてもう片方の主人公がこれ。
これ読んだ何人かが「左右ちょっとは見ろよ!って感じですよね」といってましたが、左右見てないってレベルじゃないような。「だれも予期せぬ危機!!」というあおり文句もいい!
次は今日発行のビッグコミックオリジナルから。
尾瀬あきら先生が落語マンガに挑戦、ということでかなり読ませる「どうらく息子」ですが、尾瀬先生の間の取り方にドはまり。
主人公、落語家の見習い、銅楽は、新しい噺を教えてもらうためにある落語家の家に勉強に。そこでであったのは、自分の初・前座落語で笑ってくれた、若い娘さん。憎からず思っている主人公。
彼女はこのときだけ自分のことをボク、とおどけていうんだけど・・・。まあ、自分のことをボク、と呼ぶ少女がいたらなかなかにいま同姓からも冷ややかな視線を浴びるというか、賭けとしてもボケとしても微妙な一人称ですが、銅楽はちがうね。バキと勇次郎の間の空間がグニャってなるようなモワモワーって感じで萌え上がってしまいましたよ。
昂ぶったような、いきりたったような、そんな荒々しさを交えて萌え上がる銅楽の、なんかこの「間」がなんとも妙な感じがするんですが、これは僕の思い過ごしでしょうか!? ぼくはこのコマなんか引っかかると思ったんですが! ちょっと微妙かなあ?・・・。
中野店 岩井