お盆ということで先週発行されたスペリオ―ルでは、円満に終了した「ラーメン発見伝」の続編に当たる物語「ラーメン才遊記」の連載がスタート。発見伝にでてきた芹沢や有栖が登場してることから、設定や世界観は延長してるんだとおもいますが、ちょっとビックリしたのはカラーページのCG。
せっかくのカラーということもあり、店内の薄暗さをセピアっぽく表現しようとしたのかもですが、人物の描写がうろんで、なんだか大変なことになっています。一目見た瞬間「印刷事故?」と思ってしまいました。
ひょっとしてカラーが間に合わなくて、ペン入れしてないラフ絵に無理矢理着色したのでしょうか?是非この意図なのか意図してないのか微妙な着色を実際に見ていただきたいところです。
作画の河合単さんはベテランではありますが、CGを多用していた印象がありません。ところが世紀末からの流れで、マンガのジャケが皆CGになって行くにつれ、本来CGに挑戦せずともよい作家、十分に上手い描き手までCG着色化されてしまい、時にして微妙に感じることもあります。
分かりやすい部分ではこれ。
青柳裕介の「まぐろ土佐船」。劇画ぽい叙情的な絵が持ち味で、支持する読者の年齢層も高く、内容も現代的ではない遠洋漁業船の物語なのに、なぜか表紙がCG。僕このマンガ大好きなんですが、やはり違和感があります。
また過去取り上げたことがある「美味しん本」の表紙。初期山岡がCG着色されてます。
CGでつけたヘンな陰影がノッペリ感じさせ、こんなの山岡じゃないや! とダダこねたくなります。
最後はもっとマッドネスなCGで、
池沢さとし先生の絵にCG化を求めたファンがいるのでしょうか? どこを見てるのかまったく分からない目、力が入ってるのかどうか分からない手つき、主人公のデビルマンみたいな髪型、スーツに鯉の刺繍、でまた鯉のネクタイ、背景の効果、そして血ィ噴出してそうなリキはいった「マイホーム」の字体、もうなにからなにまで、手彩色だったらここまで悪化しなかったんじゃないかという疑問だらけです。悪夢としかいいようがありません。
大先生がオレCGに挑戦するヨ、と言い出したときに、バンチ編集部にはこの所業を止められる編集がいなかったのでしょうね。暴走が止められなかったおかげで、マイホームを売りまくる主人公とライバルのノルマ合戦・・・みたいな本作のスカスカ具合は初期のバンチ読者のような比較的熟され穏やかな層からも不支持され、あっという間に打ち切られ、しかもこの作品以後バンチからはお声が掛からなくなってしまいました。バンチが集英社リタイア作家の牙城にも関わらず池沢先生の出番がないのは明らかにこの「痛快!マイホーム」のデカ過ぎる悪夢が解けてないからでしょう。
実際バンチ作家の多くはジャンプ活躍自体にバリバリ週刊連載をこなしてたこともあり、カラー彩色にCGを使わずとも全然古さを感じない方ばかり。池沢先生にどんな心境の変化があったのかは不明ですが、呪いのせいか02年のこれがいまのところ最後のマンガ単行本になっています。
このマンガは表紙もスゴいが中身も相当なカオスっぷり。こんな面白い本を読まないのは絶対的なソンです!
せっかくのカラーということもあり、店内の薄暗さをセピアっぽく表現しようとしたのかもですが、人物の描写がうろんで、なんだか大変なことになっています。一目見た瞬間「印刷事故?」と思ってしまいました。
ひょっとしてカラーが間に合わなくて、ペン入れしてないラフ絵に無理矢理着色したのでしょうか?是非この意図なのか意図してないのか微妙な着色を実際に見ていただきたいところです。
作画の河合単さんはベテランではありますが、CGを多用していた印象がありません。ところが世紀末からの流れで、マンガのジャケが皆CGになって行くにつれ、本来CGに挑戦せずともよい作家、十分に上手い描き手までCG着色化されてしまい、時にして微妙に感じることもあります。
分かりやすい部分ではこれ。
青柳裕介の「まぐろ土佐船」。劇画ぽい叙情的な絵が持ち味で、支持する読者の年齢層も高く、内容も現代的ではない遠洋漁業船の物語なのに、なぜか表紙がCG。僕このマンガ大好きなんですが、やはり違和感があります。
また過去取り上げたことがある「美味しん本」の表紙。初期山岡がCG着色されてます。
CGでつけたヘンな陰影がノッペリ感じさせ、こんなの山岡じゃないや! とダダこねたくなります。
最後はもっとマッドネスなCGで、
池沢さとし先生の絵にCG化を求めたファンがいるのでしょうか? どこを見てるのかまったく分からない目、力が入ってるのかどうか分からない手つき、主人公のデビルマンみたいな髪型、スーツに鯉の刺繍、でまた鯉のネクタイ、背景の効果、そして血ィ噴出してそうなリキはいった「マイホーム」の字体、もうなにからなにまで、手彩色だったらここまで悪化しなかったんじゃないかという疑問だらけです。悪夢としかいいようがありません。
大先生がオレCGに挑戦するヨ、と言い出したときに、バンチ編集部にはこの所業を止められる編集がいなかったのでしょうね。暴走が止められなかったおかげで、マイホームを売りまくる主人公とライバルのノルマ合戦・・・みたいな本作のスカスカ具合は初期のバンチ読者のような比較的熟され穏やかな層からも不支持され、あっという間に打ち切られ、しかもこの作品以後バンチからはお声が掛からなくなってしまいました。バンチが集英社リタイア作家の牙城にも関わらず池沢先生の出番がないのは明らかにこの「痛快!マイホーム」のデカ過ぎる悪夢が解けてないからでしょう。
実際バンチ作家の多くはジャンプ活躍自体にバリバリ週刊連載をこなしてたこともあり、カラー彩色にCGを使わずとも全然古さを感じない方ばかり。池沢先生にどんな心境の変化があったのかは不明ですが、呪いのせいか02年のこれがいまのところ最後のマンガ単行本になっています。
このマンガは表紙もスゴいが中身も相当なカオスっぷり。こんな面白い本を読まないのは絶対的なソンです!
中野店 岩井