それでは前回のお知らせ通り、今回からじっくりと「超愛の人」を紹介していこうと思います。けっこうな長丁場になると思いますがお付き合いください。
はじめに伝えなければいけないのは、この本は絵的にも内容的にもけっこうな「ホウ」「ムム」と感じる表現が多く、ネタ的にとらえられるのも致し方ない部分がありますし、僕もネタ的なとらえ方に比重がかかってしまいがちですが、でも根っこの部分では思想書なのです。ただ早すぎたというだけで。
たとえば作者紹介欄を見ると
男女の愛について悟った人が書いた・・・と分かります。
実際のところ当時の成田アキラさん(以後敬称略)は美醜を超え数多くの女性と交わり、テレクラの帝王と言うべき存在。若い子から老女まで拘らずしまくった経験談を数多く発表しており、当時のエロ業界では村西とおる、代々木忠、加藤鷹のように、「成田アキラの○○」とタイトルに個人名を冠して違和感がないだけの説得力のある人で、ある種の男には敬される響きをもっていました。少なくとも男女の愛を悟った人と言い放って傲慢に感じさせない力があったのです。
しかし今まで発表媒体や出版社はエロに関わるトコばかり。そんな成田アキラが講談社のモーニングに! それも実体験ではないオリジナルストーリーで! 当時かなりの驚きでした。
いまやマリエが「一日に5回セックスするほど大好き」などと衝撃的なことを行っても翌々日にはヤフーニュースからは消え去ってしまうほど忘れっぽい世の中ですが、テレクラで人妻食いまくったことで名を成したエロマンガ家が講談社の一流誌で連載、は本丸を落としたくらいの勢いだったと思います。すくなくとも僕がニュース担当だったらエンタメ欄に5日は載せますね。
それでは本編に進みましょう。
主人公・一平はコンピュータ会社でバーチャルリアリティを開発するエンジニア。でも最近は元気がない。この世はすべて虚飾とバーチャルリアリティ。人工物も一種のバーチャルリアリティだから、人は仮想現実の中で一生を終えていくだけ。これじゃ生きてる実感がない・・・と上司に相談。サケ飲んでこんなん議論するハメになるなんて上司気の毒ですね。ウツの兆候を感じる言説ばかりで、こりゃDr.にメールで相談したら
「あなたはうつ病です。専門医の診療を受けてください」
と答えが返ってくる状況ですね。
でやっぱウツ気味で会社も休みがちになった一平は、仮想現実ではないリアルを取り戻すために、無心に身体を動かすことを思いつく。その日から一平はジョギングに出るように。
ある日思い立って、近所の植物園の塀を乗り越えたところ、そこは別天地だった・・・。
この物語の発端は植物園ですが、植物園に入ったことで一平は人生が変わってしまったのです。走るうちに「これこそが野生感だ!」と感じ、自分でも思っても見なかった行動に出るのです。服を脱いですっぽんぽんになって走ってみよう・・・
「キンタマを露出して走るこの心地よさ! オレだけの秘密の快楽だ!」・・・まあわからなくもないですな。僕はやったことはありませんが、だれも見てないならやってもいいんじゃない。そう思っても不思議ではない。そんな共感はあるだろうが、ここからが難解です。
「加速度的にさらなる野生感が高まって 体の中になにかワクワクするようなものが充満してきた ペニスが突如勃起した」「当然次にとった行動はそれをしごくことだった」「ああっ こ こんな気持ちいいの・・・あっあっあっ」「あうーっ」「そしてこれが病みつきになった」
・・・そうかな~!? そういうものなのかな~~!? 走ってるときにワクワクはしても勃起しないと思うよ! それをしごくのも当然、じゃないと思うけどなー!? なんというか「さぁて、そろそろ読者を置いてきぼりにするか」という決意みなぎった展開ですね。肩慣らしも終わったので内角に攻めるよ、とでもいうような。
毎週金曜にこの楽しみを味わうようになった一平はやがて、走って体を鍛え野性を取り戻せたのは、本能的に将来メスに会うための準備なのだ・・・だから、やがてここで素晴らしいメスに出会えるハズなのだ・・・と確信。露出する気マンマンじゃねえか、などといわないで下さい! だって現実にすごい女と出会うんですから!
その女は一平と同じく走ってきました。そして一平と同じく全裸だったんです!
向かいから走ってきた、どんどん近づいてくる、来る、そしてすれ違った瞬間・・・
「シュパーン」電気が走った! これが一平を変える運命の女性だったのです!
すれ違った瞬間に体にシュパーンと電気が走りエクスタシーを感じ、体が空に舞うようになる一平。 これは愛だ! ボクの全存在と彼女の全存在が溶け合ったのだ! ボクには彼女の全てがわかる、だって彼女はボクだからだ! と確信する一平。思い込み激しいですね。メールが長文なので返信しづらくなるタイプです。
一周を終え、次に彼女にすれ違うのはもうすぐだ、と期待するといまだ味わったことがない快楽が訪れる!と体が高まり、
ザーメンとカウパーだらけに。恥ずかしながら、というよりなんか汚いですね。植物園のハイキングコースにザーメンだらけ。昼間の平穏さがブチ壊しです!
走って来た、彼女が走って来た、彼女もボクとすれ違ったときにエクスタシーを感じたんだ、と確信しながらの2回目の交差は・・・
「シューーーン」「い いい~~」
同時に達した二人は息も絶え絶えでうずくまる。なんなんだ彼女は!? 運命の出会いを果たした彼女は、砂利道に石でこう書くのでした。
「空子」
「空子・・・空子さんか・・・」言葉を交わさないことが彼女との暗黙の了解なんだと理解する一平、って洞察力高過ぎるよ! なぜ直接言わない!?数発抜いてスカっとした空子と一平は何も言葉を交わさずに去るのだった・・・。
ハー、つかれた。なんともはや濃密で難解な出だしですが、まだ2話ですよこれで。すごい展開です。「こりゃ相当なラブストーリーが出てきたぞ」とワクワクしますね。ウツ気味から露出魔、さらには露出してランニングそしておのれのテポドンが日本海をまたいで落下して爆発、と。細かいことは分からないが大変なことになってきたことだけは分かりますね。
さて次回は一平と空子が尻を振りまくりササササーとおどりまくるという、当店アキバコンプレックスの竹下さんが大好きな描写が盛りだくさんですが、なにぶん更新に時間のかかる濃密さなので、頻繁にできるかというと難しいかもなので、気長にお待ちください。
はじめに伝えなければいけないのは、この本は絵的にも内容的にもけっこうな「ホウ」「ムム」と感じる表現が多く、ネタ的にとらえられるのも致し方ない部分がありますし、僕もネタ的なとらえ方に比重がかかってしまいがちですが、でも根っこの部分では思想書なのです。ただ早すぎたというだけで。
たとえば作者紹介欄を見ると
男女の愛について悟った人が書いた・・・と分かります。
実際のところ当時の成田アキラさん(以後敬称略)は美醜を超え数多くの女性と交わり、テレクラの帝王と言うべき存在。若い子から老女まで拘らずしまくった経験談を数多く発表しており、当時のエロ業界では村西とおる、代々木忠、加藤鷹のように、「成田アキラの○○」とタイトルに個人名を冠して違和感がないだけの説得力のある人で、ある種の男には敬される響きをもっていました。少なくとも男女の愛を悟った人と言い放って傲慢に感じさせない力があったのです。
しかし今まで発表媒体や出版社はエロに関わるトコばかり。そんな成田アキラが講談社のモーニングに! それも実体験ではないオリジナルストーリーで! 当時かなりの驚きでした。
いまやマリエが「一日に5回セックスするほど大好き」などと衝撃的なことを行っても翌々日にはヤフーニュースからは消え去ってしまうほど忘れっぽい世の中ですが、テレクラで人妻食いまくったことで名を成したエロマンガ家が講談社の一流誌で連載、は本丸を落としたくらいの勢いだったと思います。すくなくとも僕がニュース担当だったらエンタメ欄に5日は載せますね。
それでは本編に進みましょう。
主人公・一平はコンピュータ会社でバーチャルリアリティを開発するエンジニア。でも最近は元気がない。この世はすべて虚飾とバーチャルリアリティ。人工物も一種のバーチャルリアリティだから、人は仮想現実の中で一生を終えていくだけ。これじゃ生きてる実感がない・・・と上司に相談。サケ飲んでこんなん議論するハメになるなんて上司気の毒ですね。ウツの兆候を感じる言説ばかりで、こりゃDr.にメールで相談したら
「あなたはうつ病です。専門医の診療を受けてください」
と答えが返ってくる状況ですね。
でやっぱウツ気味で会社も休みがちになった一平は、仮想現実ではないリアルを取り戻すために、無心に身体を動かすことを思いつく。その日から一平はジョギングに出るように。
ある日思い立って、近所の植物園の塀を乗り越えたところ、そこは別天地だった・・・。
この物語の発端は植物園ですが、植物園に入ったことで一平は人生が変わってしまったのです。走るうちに「これこそが野生感だ!」と感じ、自分でも思っても見なかった行動に出るのです。服を脱いですっぽんぽんになって走ってみよう・・・
「キンタマを露出して走るこの心地よさ! オレだけの秘密の快楽だ!」・・・まあわからなくもないですな。僕はやったことはありませんが、だれも見てないならやってもいいんじゃない。そう思っても不思議ではない。そんな共感はあるだろうが、ここからが難解です。
「加速度的にさらなる野生感が高まって 体の中になにかワクワクするようなものが充満してきた ペニスが突如勃起した」「当然次にとった行動はそれをしごくことだった」「ああっ こ こんな気持ちいいの・・・あっあっあっ」「あうーっ」「そしてこれが病みつきになった」
・・・そうかな~!? そういうものなのかな~~!? 走ってるときにワクワクはしても勃起しないと思うよ! それをしごくのも当然、じゃないと思うけどなー!? なんというか「さぁて、そろそろ読者を置いてきぼりにするか」という決意みなぎった展開ですね。肩慣らしも終わったので内角に攻めるよ、とでもいうような。
毎週金曜にこの楽しみを味わうようになった一平はやがて、走って体を鍛え野性を取り戻せたのは、本能的に将来メスに会うための準備なのだ・・・だから、やがてここで素晴らしいメスに出会えるハズなのだ・・・と確信。露出する気マンマンじゃねえか、などといわないで下さい! だって現実にすごい女と出会うんですから!
その女は一平と同じく走ってきました。そして一平と同じく全裸だったんです!
向かいから走ってきた、どんどん近づいてくる、来る、そしてすれ違った瞬間・・・
「シュパーン」電気が走った! これが一平を変える運命の女性だったのです!
すれ違った瞬間に体にシュパーンと電気が走りエクスタシーを感じ、体が空に舞うようになる一平。 これは愛だ! ボクの全存在と彼女の全存在が溶け合ったのだ! ボクには彼女の全てがわかる、だって彼女はボクだからだ! と確信する一平。思い込み激しいですね。メールが長文なので返信しづらくなるタイプです。
一周を終え、次に彼女にすれ違うのはもうすぐだ、と期待するといまだ味わったことがない快楽が訪れる!と体が高まり、
ザーメンとカウパーだらけに。恥ずかしながら、というよりなんか汚いですね。植物園のハイキングコースにザーメンだらけ。昼間の平穏さがブチ壊しです!
走って来た、彼女が走って来た、彼女もボクとすれ違ったときにエクスタシーを感じたんだ、と確信しながらの2回目の交差は・・・
「シューーーン」「い いい~~」
同時に達した二人は息も絶え絶えでうずくまる。なんなんだ彼女は!? 運命の出会いを果たした彼女は、砂利道に石でこう書くのでした。
「空子」
「空子・・・空子さんか・・・」言葉を交わさないことが彼女との暗黙の了解なんだと理解する一平、って洞察力高過ぎるよ! なぜ直接言わない!?数発抜いてスカっとした空子と一平は何も言葉を交わさずに去るのだった・・・。
ハー、つかれた。なんともはや濃密で難解な出だしですが、まだ2話ですよこれで。すごい展開です。「こりゃ相当なラブストーリーが出てきたぞ」とワクワクしますね。ウツ気味から露出魔、さらには露出してランニングそしておのれのテポドンが日本海をまたいで落下して爆発、と。細かいことは分からないが大変なことになってきたことだけは分かりますね。
さて次回は一平と空子が尻を振りまくりササササーとおどりまくるという、当店アキバコンプレックスの竹下さんが大好きな描写が盛りだくさんですが、なにぶん更新に時間のかかる濃密さなので、頻繁にできるかというと難しいかもなので、気長にお待ちください。
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