再アニメ化と聞いた時には思わず立ち上がる衝撃でしたが、やはり不滅の名作ですね。
集英社 藤崎竜「封神演義」
しかし、これの異様な読み切りが存在したことは当時雑誌で追っていた方じゃないと気づけなかった方もいらっしゃるのでは。
と言うのも、本日ご紹介するこの読み切り作品は封神演義の本編連載終了後に雑誌掲載された1作なのです。
それでは単行本派が読めない?!ご安心ください。その後発売された文庫にて収録されています。
藤崎竜作品集3天球儀 掲載「異説・封神演義」
どの辺が「異説」なのか。
まずは主人公こと太公・望ちゃんをご覧下さい。
ボウじゃなくノゾミちゃんです。
この辺りから察して頂いたかもしれませんが、続いて四不象をご覧下さい。
ゾッフィー!!(鳴き声)
その他、妲己ちゃんのみキャラチェンジされていますが四不象のインパクトで霞むので渇愛いたします。
他のキャラは基本、本編通りですが一部性格が違っていて「これ本編とチェンジして!」と思う事も。
内容としては、本編を楽しんだ読者向け「忙しい人のための封神・簡略版~ギャグ増し~」といった感じです。
本編を読み終えてから読まれることをお勧めします。
しかし、連載に併せて別作家がギャグ漫画版を執筆することも多くなった少年漫画において、
当時と状況が違うとはいえ、ここまで贅沢に本編を読んだ読者が楽しめる流れがあるでしょうか。
(思えば本編最終回も後日談をしっかり補完していていましたよね)
何より藤崎ワールド全開で、確実に会社的な媚びが一切見えない本編崩壊が最高に心地よくて、
厚かましい言い方になりますが「これは本編読者のための1作だ!」と思える1作です。
勿論ギャグ読み切り1作ですので、本編の方が内容は重厚です。
だからこそ、本編を読み終えた方に素通りして頂きたくない1冊なのです!
なお、この読み切りは本編単行本(完全版も含む)には掲載されず、短編集にのみ掲載されていますのでご注意ください。
以上、ご紹介は宇都宮店・タキタでした。
宇都宮店 滝田
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