前回のブログでは初めて読んだ漫画(https://mandarake.co.jp/dir/hondana/staff/2018/01/20/post-563.htm)の話をしました。では初めて買った(買ってもらった)漫画は・・・?
ということで僕が初めて親に買ってもらった漫画「SDガンダム外伝 騎士ガンダム物語 特別版・エルガの妖怪編」のお話です。
当時の僕はこんな会社で働いているぐらいですから当然のごとくバリバリの「ボンボン」派のSDガンダム主義者でした。 それは親父が大学生のころから「機動戦士ガンダム」やらSFに熱を上げていた時点で遺伝子レベルで仕込まれたトラップで。精子の段階でガンダムを見る事を宿命づけられていたわけです。 まぁ80年代後半生まれの人はそういうカルマを背負った人は多いと思いますが。
幼稚園児から「騎士ガンダム」のOVAをヘビーループし、小学生前半で「Vガンダム」を親しみ、小学2年生で「ギロチン」「ザンネック」「アビゴル」となぜかザンスカールに傾倒した恐るべきデザイナーズベイビーの僕が初の漫画購入を「SDガンダム」で迎えるのも自然な流れだったわけです。
あくまで小学生だった僕は「騎士ガンダム」に夢中、とはいえファミコンのゲームやカードダス、元祖を集めてストーリーやキャラクターを追う、といったことまでは金銭的にできませんでした(ちなみに当時のおこずかい月500円・・・大体がBB戦士購入に消えていました。) そんな初めてのファーストコミックとなった「SDガンダム外伝 騎士ガンダム物語 特別版・エルガの妖怪編」。実は結構なコミックだったのです。 ほしの竜一版騎士ガンダムのコミックはカードダスで語られるストーリーを基本的になぞる展開でしたが、 この「特別編」は、コミックオリジナルのストーリーで他の「騎士ガンダム」のようにカードやゲームなどで語られたものとは一切異なる別のストーリーでした。
で、肝心のストーリーはファンタジーRPGのストーリーのような甦った魔神を倒す為に仲間やアイテムを集めながら旅する、といった非常に王道な展開。 での復活した魔王というのが「妖魔帝エルガ」
・・・ エ ル ガ イ ム や ん
<
そしてそれを打倒するためあつまった聖魔道士ダンバ・・・
・・・うん、 ダ ン バ イ ン で す
というわけで「騎士ガンダム」&「ダンバイン」VS「エルガイム」というとんでもない展開だったのです。 当時の自分は「エルガイム」も「ダンバイン」もほとんど知りませんがその整ったデザインに何かしらの違和感を感じ取ったのは確かでしたし、単行本には「ダンバイン」と「エルガイム」のことは一切記載がなかったのでなんとなく読むと不安になったこともないわけではなかったのです(笑)
また聖魔道士ダンバもトンデモキャラでダンバインの見た目は登場した回のみで女の子に変身して無理やりヒロイン成分を投入してくるというソリッドなキャラ。 変身した女の子は別にダンバインのキャラというわけでもなく額にダンバインのスリット(?)がついたデザインで最後まで女の子として振舞い続けていたのでした。 ・・・それでいいのか聖魔道士ダンバ...
復刻版にてようやく明かされるサンライズの許可!小学生のときの疑問がやっと解けるのに20年ほどかかりました(笑)
ちなみにエルガの部下も「水魔人オージム」「嵐魔人カルバ」「地魔人ヌーベル」とHMから取られてます。一コマしか出ないキャラクターもアトールオマージュだったり
またほしの版「騎士ガンダム」は意外にエグイ側面があり、モブキャラが無慈悲に死んだりすることもママあるのですが、オリジナルという翼を得たほしの先生はきわどいシーンを結構ぶち込んできました。 女の子ダンバインもそうですが、それ以外にもリックディアスに寄生するモンスター(しかも展開に一切関係ない地獄描写のみ!)拷問される女の子(今では検索候補に「ダンバの妖怪 リョナ」ってでてきます・・・)と開放されたほしのダークパワーが小学生の僕に直撃したわけです。
かわいそうなリックディアス・・・
そんな小学生の何かしらを捻じ曲げるパワーを持ったストロングな作品が僕の漫画ファーストインパクトとなったわけですが、王道ストーリーが楽しいのも事実で、この作品オリジナル要素となる精霊を集めていくアイテム要素やすこしずつ増えていく仲間や火山から海底まで様々なロケーションなどファンタジーRPGの楽しい要素もしっかり押さえた作品でした。
結構な頻度でエルガイ・・・エルガ様のドヤ顔が出るもなんか微笑ましいです
とういうわけで「SDガンダム外伝 騎士ガンダム物語 特別版・エルガの妖怪編」は小学生の僕の宝物となったのです。 買ってもらった時にあまりの喜びにビデオを回し、お気に入りのページを撮影するという行動までしていたのを良く覚えています。
この作品、「騎士ガンダム」の中でも発行部数が少なく自分が買ってもらった時以外に新品で売っているのを見ないままでしたが、ほしの版「騎士ガンダム」復刊の際にこの「エルガの妖怪」を含めたオリジナルストーリーも復刊され読みやすい作品になったのでした。 やっぱり子供の頃の宝物を読み直せること(まだ単行本は実家にありますが)と様々な人が今から読むことができる復刊はよいことです。 皆さんも是非僕の小学生のころの喜びと衝撃を是非味わってみてはいかがでしょうか?
ちなみにオリジナルの外伝はもう一作「アルガスの魔童子」という作品がありそれも相当の問題...いえ大傑作ですのがその紹介はまた次回、ということで(笑) そしてほしのダークパワーが前回になった「SDガンダム列伝 ガンダム騎士団(パワーズ)」という怪物も世にとり放たれてしまったのでそちらも、また今度・・・(笑)
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(中野店 黒田)
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