中野店の臼井です。
私が秋葉原に足繁通うようになったのは中学生~高校生頃だったと思います。年代でいうと2000年代前半になるでしょうか。
今でこそ各地に増えたアニメショップや通販の普及でわざわざ秋葉原まで行かなくても色々なものが手に入る時代になりましたが、当時は「とりあえず秋葉原に行かないと」という空気がありました。
駅ビルもなかった当時の駅前は雑然としていましたが、そんな中で印象に残っているのは駅前でずらりと並ぶ呼び込みのメイドさん達。
最近ではお店の減少に伴って呼び込みの数も減ってしまいましたが、昔は本当に駅から大通りにかけてまるでお屋敷の前かのようにメイドさんが並んでいたのです。
当時の私は男子校で異性と話す機会などまるでなかったので、呼び込みの女性にさえ怯えて駅前はひどく恐ろしい場所だと思っていました。
大人になった今ではその光景が今は失われてしまったことが寂しく感じますね。
それでは今日の一冊。
メイド諸君/きづきあきら+サトウナンキ
この1コマがネットであまりに有名ですが…。
上京し秋葉原でメイド喫茶に出会った田舎娘千代子と、そこで働く女の子たちの恋愛模様を描いた漫画です。
最初は本当にキラキラなメイド喫茶ストーリーなのですが、そこは安定のきづきあきら+サトウナンキの漫画。
すぐこういうことになる。
しかし彼女のこの発言に対する裏付けもちゃんと描かれています。
彼女は彼女で過去にトラウマを抱え、人間が信用できなくなっていたのでした。
ちゃんと言葉に出さないと、人間は分かり合えないものなのですね。
と、そんな女の子たちを描きつつ、後半はひとりのご主人様と千代子の話がメインになっていきます。
紆余曲折あり、千代子といい仲になっていくご主人様のひとり、鳥取ですが…。
イケメンで格闘経験もあるハイスペックながら、恋愛経験ゼロでいざ迫られるとこんなことばかり口走ります。
で、冒頭の有名な「なんで処女じゃないんですか!?」に繋がるわけですね。
店員と客という立場であれば知らなくて済んだ「痛み」が、近づいてしまったことで彼を襲います。
その後、ストーカーになるところまでいってしまいます。
しかし千代子ちゃん、非処女バレあたりから急に大人っぽくなってきて…。
前半はあんなにビクビク怯えていたあるみ先輩(処女)にこの余裕の表情。
「お可愛いこと…」とでも言いたげですね。女って怖い…(笑)
で、最終的に二人は結ばれるのですが(ここまで言われて許すなんて千代子ちゃんマジ天使かよ)。
一人でいる時には知りようもなかった現実が、鳥取を苛み続けます。
彼の幸せな地獄は続いていく…。
「お前の世界にはお前しか存在しないんだなぁ」
この台詞はまさにこの漫画を象徴しています。
失敗したり挫折したりする人生を地獄と捉えるかどうかは人次第だと思います。
それを認めて受け入れることができるようになったとき、本当に幸せな人生が開けるのかもしれませんね。
ところで、後半ぱったり名前を聞かなくなった「かえちゃん」とはなんだったのか…?
ご購入はこちらから。
旧装版には、新装版に収録されていない番外編が収録されています。
(中野店:臼井)
中野店 臼井
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