中野店の臼井です。
またしても島耕作シリーズについての記事を書きます。
これだけのシリーズだと紹介しても紹介してもきりがないのです。
というわけで今回はこちら。
講談社 弘兼憲史/課長島耕作⑫
ここは語らずとも皆さんご存知のこの方がメインで登場する巻。
そう、島の大学からの友人にして優秀な同僚、樫村健三です。
彼のエピソードは各所で散々語りつくされているのでご紹介は簡単に。
当時のハツシバ大泉社長の夫人とフィットネスクラブでちょっとした諍いがあり、フィリピンの支社に出向することになった島耕作。
そこで社長として手腕を発揮していた樫村と再会。
しばらくの後、今度は現地のゲリラに目をつけられ、ゴルフ帰りに銃撃される事件が起こります。
既婚者で子供もいる樫村ですが、島には実はゲイであることを事前にカミングアウトしています。
死に際の彼が残した言葉が、
このシーンは有名ですね。
彼の死後、遺族の妻は遺品からある写真を発見します。
樫村が同性愛者だとわかった途端に、今までの自分の結婚人生はなんだったのかと自棄になる妻。
このように少し後味の悪いかたちでこのエピソードは終わります。
さて、ご紹介したいのはここからです。
講談社 弘兼憲史 会長島耕作④
上記エピソードから24年、階級にして島耕作が課長から会長まで上り詰めた後のエピソード。
樫村には翔太という息子がいました。
当時高校生くらいの青年でしたが...。
40歳!
現在は物流系(水産)の企業でかなり上の立場にいるようです。
確かに鼻の形あたりが父譲りですね。
ずっと読み進めてきた読者にとっては「あの子がこんなに大きく立派になって」という気持ちになります。
父を海外で亡くしていながらも、命がけで仕事をしていた父を尊敬しこの仕事についたという翔太。
父の死後、急変した母の態度がずっと気になっていた彼、島に訊けば何かわかるかと話題を持ちかけますが...。
やはりそれは故人のプライバシーもあるので口を噤みます。
それならばせめて、とアルツハイマーになり記憶が薄れている母に会ってほしい旨を翔太に持ちかけられた島耕作はそれを了承します。
島の顔だけでは何も思い出せなかった翔太の母でしたが、地震が起きて島にしがみついた途端に突然正気に返り一瞬だけ記憶を取り戻します。
視覚だけでなく嗅覚や触覚を刺激する事で記憶が戻ることがあると言います。
一瞬正気に返った母の言葉に知りたかった全てのことが詰まっていました。
さすがの情報量に若干のたじろぎを見せる翔太でしたが、それでも爽やかに受け入れました。
島耕作シリーズの面白いところは、過去のキャラクターがリアルに時を重ねて再登場するところです。
今回のエピソードも、1991年発行の「課長島耕作」12巻からちょうど24年後に発行された「会長島耕作」4巻のもので、現実と同じだけの時間が経過していることになります。
会長編は特にこういった過去のキャラクターのその後がよく描かれているので、今までのシリーズを踏破した方へのファンサービスのようなエピソードが多いです。
ちなみに樫村のエピソードは最近発行された「学生島耕作」でも読むことができますよ。
島耕作シリーズの通販はこちら
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