去る10月1日、まんだらけ中野店に新たなお店、なんや(@mandarake_nanya)がブロードウェイ4Fにオープン致しました。
いったいどんなお店かというと...可能な方は実際にお越し頂くのが一番なのですが、今までの中野の店舗と違うのがジャンルレスという点。
何を扱っているのかと聞かれましてもはっきりとした答えがないのが特徴です。
さらにメンバーも非固定制で、日替わりで毎日違ったスタッフがお出迎えします。
そのスタッフは「店主」と呼ばれ、各々のセンスによる商品展開もあったりするのでそこも楽しみのひとつとなっております。
→こちらもあわせてどうぞ「10/1(日)中野店新店舗「なんや」OPENします!」
そして、そのコンセプトに思い出したマンガがあったので今回はそちらをご紹介!
『SHOP自分』柳沢きみお
主人公の「チョク」は商社勤めのサラリーマン。堅実、無難な人生設計をし、彼女ともそろそろ結婚か・・・と思っていた矢先、彼女にフラれ会社はまさかの倒産。住んでいたマンションも会社の契約の下で借りていたため退去する事に。
一気に全てを失ってしまったチョクが原宿でミーナという女性に出会います。
彼女は路上で「H以外10分1,000円でお相手します」というプラカードを掲げ、それで生活をしている謎めいた自由人。
自分と全く違う世界で生きる彼女に影響を受け、自身もマネをして「H以外10分1,000円でお相手します」をやってみるチョク。そう、今でいう「おっさんレンタル」です。
しかし実際にやってみると大変なことばかり。それでも初めて自分の手で掴んだ報酬に、今までのサラリーマン生活では味わうことのなかった充足感が・・・。
ミーナとの出会いがさらなる縁を生み、たどり着いたのが「SHOP自分」と看板に書かれた雑居アパート。
1階が店舗、2階にそれぞれの店主が住むのを条件に月8万円という破格値で貸し出されている風変わりな物件で、ここに入居しているショップもまたジャンルは様々。
陶芸品やビンテージギター、シルバーアクセ、自家栽培の無農薬野菜など、店主の「自分」の世界が展開されている中、チョクは倒産した会社の上司と同僚達が立ち上げた新会社に参加するつもりながらも流れでノープランのまま入居してしまいます。
そこですっかり心の支えとなっていたミーナと話をしていると、初期投資が少なく物品調達が手っ取り早い古着屋を勧められ、それに乗っかることに。
かつて勤めていた商社の仲間に呼びかけ要らない服を恵んでもらい何とか「古着屋ホップ」を開店。
いやー、ここまで読んでるこっちが胃の痛い思いでした。
しかし当然ここからがまた苦難の連続なのですが、柳沢先生の青年誌転向後の濃い絵柄、そしていちいち濃い登場人物と相まって人生の世知辛さを感じるには充分です。
それに加えてチョクの小心で優柔不断なところなども凄く分かるだけにツライ。
そこへいい感じにスパイスとなっているのが極めて自由に生きるミーナやSHOP自分の住人、そして大家さん。
特に大家さんの独特のモノの見方は「大市民」の主人公とも重なり、ここにも柳沢先生の分身が!?とニヤニヤしちゃいます。
乗ってる車まで同じ!!
こうして多くの人の支えで独立を果たしたチョク。サラリーマンが望まぬ形なれど得た自由の中で初めて見つけた自分自身。
思わず脳内にスガシカオのあの曲が流れてきそうです。
~ずっと探していた理想の自分って
もうちょっとカッコよかったけれど
ぼくが歩いてきた日々と道のりを
ほんとは"ジブン"っていうらしい~
どーですか、お客さんッ!
(担当 清水)
通販はこちら。
中野店 清水
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