「駆け落ち」・・・
それは甘美な響きであり罪の味である。
甘酸っぱい青春の迸りの向こう側には一体何が待ち受けているのでしょうか・・・
!?
改めて今回のオススメの漫画です。
前回の性反転に続いて(?)、今回は転生作品です。
前回の紹介→https://mandarake.co.jp/dir/hondana/staff/2018/03/28/post-610.html
「私はカラス」 全1巻 著者:石坂啓
小学館 ヤングサンデーコミックス 1992年3月5日初版第1刷発行
石坂啓と言えば、近年では「アイムホーム」としてドラマ化され、さらに上下巻で復刻版も出たことで、改めて漫画読みがこぞって検索し、作家読みする機会がぐんと増えた印象(更に言うとSNSや電子書籍の発達もあります)ですが、戦争への異議やエッセイなど各方面への活動も積極的な印象です。その人の発言ありきなのはもちろんですが、漫画だからこそじわじわ効いてくる場面や言葉が、時間をおいて読むたびに、子供の頃に読んだ印象と変化し、「嫌いだな」と思った人物も「相手のことを思いやった結果なのだろう」と少しずつ思えるようになってきた・・・と多分思います。この本のおかげで。
生まれ変わって息子に会いに来た主人公の女の子「マコト」。 (正確には徐々に記憶が甦ってきた) その前世ではカラスに生まれ変わり、息子の「りゅう太」に気が付いてもらおうとしたものの失敗... その事が息子のトラウマとなり、カラス嫌いになっている。
あのカラスは父だった。
生まれ変わりと前世の記憶を引き継いだ話を受け入れられない息子と、
理解して欲しい父親こと「マコト」の親子の物語です。
準主人公の息子がボンクラチックなのと、男まさりな(記憶があるから説教臭い)女の子のミスマッチが相まって、問題が次々も出てきて解決しないまま、お互いの自問自答が続いていきます。お互いが自分の殻に籠もりきっていて、意志の疎通が感じられない・・・。
もし、自分が別の性別を意識して生活しなければならなかったら。
もし、自分の死後に家族に大きな変化があったら。
もし、家族にも誰にも理解してもらえない事が起きたとしてどう説明するか。
もし...もし... 物語のたくさんの「もし」が浅はかに感じるか、
尊く思うかは、結局その時次第なのかもしれません。
人間はどうだろうか?
(担当:小泉)
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