どうもこんにちは。 今日紹介するマンガについては語りたいようなあんまり語りたくないような...、派手さも可愛さも無けれども6年前に買って以来なんとなく売らず・捨てず、私の本棚に何となく残り続けている作品で、 内容を端的にいうと詩人を自称するニートの日常を描いた単巻完結もの。
詩人てるゆき/よしかわゆたか/2011双葉社
多分に戯画化されてはいますが、36歳独身男性職歴なしニートである主人公てるゆきのボケナスポエムっぷりが本当に酷く、彼を取り巻く日常がお気楽変換され出力される様は悶絶もの。
ヤンキーに突き飛ばされて詩。
幼女に心配されて詩。
事案で詩。
母は亡くなり父もいい齢、妹には罵られる毎日とわりとハードな状況のくせしてこのてるゆき、かなり頭の中が幸せなのである。 ひたすらにポンコツコメディかと思いきや鋭利な批判も含んでいて、すわ今連載中の榎屋克優『ミツコの詩』かと思う程ハードな下りも。
ヘボポエム、「てるゆき」ほどお花畑感はなくとも現実そこここに一山いくらで転がってますが、それらをまるっと切り捨てるこのシーン。
とことん落ち込むてるゆき。遂に身に染みたか?
↓
因みにこの作者、ずっと学習まんがを描いてた方で、50を越えて青年マンガデビューという異色の経歴。絵柄も青年マンガ的シンプルさを備えていて読みやすいです。 「てるゆき」は多分に作者の自己投影とのことで、なるほどそれゆえここまでリアルキモいキャラクターが成り立ってるのかと得心。 実際こんなやつが身近にいたらやだなーと思いつつ、ちょっと友達になっちゃうかもしんないな、でも面倒だな、とか。
ただてるゆきを笑い者にしようという作品ではなく、読者の心に巣食う惰弱さがともすれば共感する、哀しさ可笑しさの同居した佳作です。
(担当:朝日) 通販はこちら
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