アニメ版のメイドインアビスについにナナチ登場! 井澤詩織さんの独特の声がぴったりフィットでケモナー大歓喜回でしたね。僕はナナチのふわモコのお腹を枕にして毎晩いい夢を見続けたいという欲望もありますが、やはりマルルクくんがキャワワ過ぎて冬コミが待ち遠しいです。個人的にはレグが「これはどうなっているんだ?」「ここをこうすると気持ちよくなるのか?」「やはり人間はよくわからないな」とかすっとぼけた事を言いながらマルルきゅんをガン攻めするうすい本が欲しいです。中野店の長谷川です。
今回ご紹介する漫画はこちら
『女子攻兵』全7巻 / 松本次郎 / 新潮社 /2011~15年
あらすじは「未来、人口増加とそれに伴う食糧難から異次元空間に移住した人類が、地球からの独立を求めて武装蜂起。地球軍とのあいだに異次元戦争が勃発。戦争は長期化し、地球軍は打開策として新兵器『女子攻兵』を大量投入。主人公はその巨大ロボット兵器『女子攻兵』のパイロットのひとりタキガワ中尉。タキガワ中尉率いる第13独立女子攻兵猟隊は、精神汚染により制御不能となった女子攻兵を始末する殺し屋部隊。戦闘中にタキガワ中尉が乗る機体ラヴ・フォックスの携帯に届くはずのないメールが届く。それは『ツキコ』と名乗る『親友』からのメールだった......」みたいな感じです。
まず異次元空間に移住ってなんだよとか、いろいろ説明が必要な気がしますが、そこはSF。雰囲気でフィールしてください。
こんな風に頭の部分にパイロットが乗っています。
作戦行動中に彼氏からのメールを受信して怒られる隊員。もちろん実際は彼氏から来ているわけではなく、預元者と呼ばれる異次元空間の全てを構築したスーパーコンピューターが送信しているのですが、女子攻兵に乗りすぎて精神汚染が進んで頭がおかしくなっているのでそんなことは気にしません。
JKになりきったおっさん達が緊張感ゼロの会話を飛ばし続けていますが、戦闘中なのでガンガン死にます。
敵も元女子攻兵が精神汚染でおかしくなってさらに女子攻兵を取り込んでグチャグチャでキメラ化したバケモノです。
戦闘中に突然きたツキコからのメール。
頭の悪そうな文面ですが、なぜか敵の正確な位置やどう戦えばいいかまで教えてくれる。なぜかはわからなくても、その情報を頼りにタキガワはターゲットを殲滅することに成功します。
その後、タキガワはそのメールの送り主であるツキコが次のターゲットであることを知らされ、ツキコが潜伏するとされる戦争の最前線のそのまた先、異次元空間の奥へと進んでいくことになります。
ツキコとは何者なのか。タキガワはなぜ女子攻兵乗りになったのか。異次元物理学を応用し、異次元空間を人間が住める環境を構築した預元者と呼ばれるスーパーコンピューターの目的とは。さらには、人間が生きる意味とは。虚構と現実が、正常と狂乱が、ママゴトと戦争が混じり合った世界でタキガワが見つけた真実とは......。といった具合に物語は展開していきます。
読みどころは、狂気スレスレの地獄の黙示録的世界観と中身がおっさんの頭の悪そうな女子高生の会話というミスマッチが、ただでさえ頭のおかしい世界観を増徴させているのに、さらにその世界がまるごと異次元空間をスーパーコンピューターが人類が居住できるように構築した世界というお腹いっぱいな設定です。特に、2巻の中盤からはもう完全にベトナム戦争だこれ状態に突入し、4巻のEZO(異次元独立解放戦線)666陣地突破作戦は、ナウシカがトルメキア軍に加わって土鬼軍相手に大立ち回りをした戦闘を思わせるような迫力で、見ごたえたっぷり。4巻中盤からは、タキガワの過去編に突入し物語の核心に迫っていったと思ったら、6巻冒頭では濃厚でグチャグチャでキメラ化する女子攻兵乱交シーン。そして最終7巻はほぼ丸々学園エヴァみたいなことになっています。でもそれが少し学園エヴァと違うのは、その虚構世界が決して居心地のよさそうな世界ではないこと。虚構も現実もクソという世界観でタキガワが導き出した答えとは?
登場人物もゴキゲンな連中ばかりで、とても嫌な気分と清々しい気分の両方の風を同時に運んでくれるイカれたメンバーばかりです。
・今晩はスキヤキだというメールしか受信しない頭の悪い三つ編みメガネ代表、ハラダ。
・タキガワが好きなのかタキガワの機体ラブ・フォックスが好きなのか、女子高生になりたいただの変態なのかわからない性癖を拗らせすぎて、女装して秘書にアナルファックをさせるのが趣味の軍司令部の大佐
・見た目は幼女、中身は無能を絵に描いたような特攻大好き上司のグレフェンベルク大佐
・ほぼ全裸に両目眼帯の日本刀三つ編みソルジャーというかっこよすぎなイナミ軍曹
・そしてタキガワ。いつもまわりがボケ倒すのでツッコミ専門の冷静なリアリストキャラですが、実は情に厚く責任感が強く、ドジを踏んでひとり叫びだしたりするおちゃめな面もある普通のおっさん。
キリコはやっぱりボトムズからきてるのかなとか、スワンプヴィーナスという名称の元ネタというか参照先の一つはデイヴィッドソンの思考実験のスワンプマンかな? とか、映画好きの松本次郎先生だけあって元ネタっぽいもの探しも楽しめます。
全7巻、バカな会話のグルーブと殺伐とした世界観、グチャグチャの戦闘シーンに引き込まれてザ・フライング・ダイナソーばりに一気に読み通せます。ベトナム戦争と女子高生と働くおっさんとSFが好きな方は是非!
「女子攻兵」はこちらから
その他、松本次郎先生の作品はこちらからどうぞ
中野店 長谷川
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