もうすっかり冬ですね。札幌は11月の末に大雪降って今現在道路状況グチャグチャです。
いきなりですが、雪まつりで有名な大通り公園近くにある観覧車が目印の派手な建物ノルベサビル2Fにある、まんだらけ札幌店少年コミック担当の田村と申します。
このブログに月一くらいで登場すると思うので覚えててくれると幸いです。
さて、自分がおススメする漫画ですが「むさ苦しい男たち」をフィーチャーしていこうと思っています。
「むさ苦しい」とは精力は人一倍あるけど女にモテない・暑苦しい・汚い・貧乏のどれかに当てはまる物が定義にあります。マイナス要素のオンパレードですが、基本紹介する漫画の登場人物は不器用で社会に適合できない(しない)人たちが多く、そのどれもが愛らしく読む者に勇気を与えてくれます。
早川義夫の名盤をなぞって「かっこ悪いことはなんてかっこいいんだろう」ってブログのタイトル付けた位愛すべき漫画たちを紹介します。
スターシステムを多用して、舞台は80年代の小汚い四畳半の部屋から元禄時代の沖島まで
時代を飛び越えて、ほぼ同じ登場人物たちが躍動します。
究極を言えば全話・全ページ・全コマ好きです。初期のいましろたかし特有のペンタッチの太さ、汚い・醜い物への執念ともいえる書込み、キャラクター、セリフ全てが渾然一体となって異様な空気感が作品全体に広がっています。
それは、喜び、怒り、妬み、迷い、孤独、暴力、自慰、死などの場面で人間の持つ感情を
惜しげもなくさらけ出し、むき出しで表現されているからこそ感じとれるもの。
読後には腹の底から笑いがこみ上げ、心の底から涙がでます。
むさ苦しいシーンを紹介。主に「ジャスティⅡ」参照
山下(兄)が住まうボロアパート、弟が訪ねる。それにしてもボロすぎる。
山下(兄)マンガに出会った熱き思いを弟に語る。目が血走って鼻毛が無造作に飛び出ているのが迫力を感じる。
自分のマンガ原稿を読んでお世辞を放った弟に、突然怒り出し胸倉を掴みぶん殴る。
倍以上の強さで返り討ちにあう兄。鼻血と共にインクがこぼれ原稿が舞う。歯も飛ぶ。
酷すぎるセリフを吐いて原稿を破る弟。号泣する兄。歯はボロボロ、畳は涙と鼻血とよだれでボタボタ。
兄の、か細い「ジャースティーー...ス」の唸り声。
凄まじい泣き顔でボロアパートを後にする弟。至上の兄弟愛を感じる。
ちなみにこの後、山下(兄)は小説家を目指す。
他にも紹介したい話満載ですが、とにかく気になったら読んで欲しい。
迷走王ボーダー たなか亜希夫×狩撫麻礼
僕が大好きな言葉「越境する魂の探求者」原作者・狩撫麻礼を表す言葉の一つです。
ボーダー1巻の冒頭部分、砂漠を旅する主人公の二人の姿がこの言葉のイメージにリンクします。
ボーダーとは、グルメコミック、ビジネスコミック...などの大政翼賛漫画に唾をぶちかける正統青春マンガなのだ!!(一部抜粋)と5巻のカバー袖にあります。凄い文句ですね。
青春マンガなのは間違いないですが、正統と付くと首を傾げてしまいます。
さて、この漫画に登場する人物たちも実にむさ苦しいんです。
主人公は蜂須賀・久保田・木村の3人。
むさ苦しい男たちにボロアパートは付き物。3人が住まう「月光荘」
蜂須賀の部屋は超弩級の便所部屋。月光荘の元便所だった場所を家賃3000円の
格安価格で寝床として使用している。便器はそのまま、ただ水道は通っておらず時には、水をはって
金魚を飼ったりもしている。酒に酔った時、用を足してしまいそうになる。
うだるような暑い夜、公園にいても涼む事ができず汗ダラダラ。冷房のきいた喫茶店へ行くことを決意。
下着姿のまま店に入ろうとして、ブリーフ姿の木村だけ入店拒否。
その後、他の客の上着をぶんどって入店を果たす。
すったもんだで木村が拉致られ、脱走をする。(何があった!?)
朝日が昇る街をブリーフ一丁で疾走。蜂須賀・久保田と再会し、安堵の涙。
ちなみに木村は東大を目指す真面目な男。
その流れで銭湯へ。帰りはバスタオルを胸に巻いて月光荘へ帰宅。
ここだけ見ても青春マンガですが、正統ではないですよね??
下世話な回から神通力を放つ奇跡の回まで、狩撫色が色濃く出ています。
後の「タコポン」を最後に狩撫麻礼名義は消失しますが、作風はその後の「リバースエッジ 大川端探偵社」で見事引き継がれています。
ボーダーは、文庫版も出ていますが、やっぱりオリジナルで揃えておきたいところ。
各巻カバー袖の文章も面白いです。
こちらから購入できます。
また次回も「むさ苦しい男たち」が登場する漫画をご紹介していきます。
《 今回紹介したコミックスの通信販売と強化買取情報 》
小学館 いましろたかし「初期のいましろたかし」はこちらから。
たなか亜希夫×狩撫麻礼「迷走王ボーダー」はこちらから。
札幌店 田村
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