昨年、35年ぶりに青林工藝社より「復活版」として復刻した蛭子能収の漫画単行本「地獄に堕ちた教師ども」。時を同じく、角川書店より初期短編集「パチンコ」も発行されました。 こうして長らく読みにくい状況下にあった初期作品が読めるというのは、ありがたい事であります。
「地獄に堕ちた教師ども」は1981年に青林堂より発行。 (装丁は湯村輝彦で「復活版」は湯村輝彦の息子のマスクベビーが担当。) 69年に公開されたイタリア映画「地獄に堕ちた勇者ども」をもじっただけの短編作品になります。初出が「ガロ」ではなく、パンクマガジン「jam」で、今や伝説の自販機本というのが蛭子さんの運の強さを感じます。
表題の「地獄に堕ちた教師ども」をご紹介します。
扉絵。「ヘタウマ」と呼ばれるだけあり、画面構成は単純で少ない線で描かれており、全体的に白い。 横尾忠則や粟津潔などに影響を受けたとされ、グラフィックを専攻していたのが少しだけ感じられる。人面コウモリに首チョンパ、遠くにビル郡と関連性は感じられないが、少ない情報がスッと頭に入ってくる不思議な魅力があるのが蛭子マンガ。
一ページ目から、この違和感。「差別なくして日本は平和」。よく見ると異常にデカイ机 など...バランスの悪さが作品の不気味さに一役かっている。 物語は、何の変哲もない教師が教科書を読み上げるだけの面白味のない授業を進めるうちに...
ナメた態度を出す生徒たち。唐突に画面にUFOや車が飛んでいるのも蛭子マンガでよく見る風景。物語には一切関係ない。
そして、ご飯粒を顔にブツけられ、教師の堪忍袋の尾が切れてしまうのです。
早弁をした学生を殴る、髪を引きちぎる、教壇を持ち上げ角に打ちつける。 蛭子能収の狂気ワールドが花開きます。
さて教師と生徒はどうなってしまうのか!
蛭子さんの狂気が詰まった初期作品を読みましょう。
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