うめだ店の山本コウです。皆さん、四コマ漫画読んでますか?
四コマ漫画の利点ってなんでしょう? 個人的にはどこからでも読めて、いつでも止められるところ、だと思っています。基本的に四コマでネタが終わって、1回の掲載ページも少ない。前の号の話を読み飛ばしていても大きく問題はない。
ストーリー四コマ、というものも大分増えてきたので、一概には言えませんが、
基本的には上記のようなものだと思います。
なので、仕事に疲れたとき、わたしは四コマ漫画にハマります。ハマりました。
もうね、あのときは貪るように四コマ雑誌ばかり読んでました。失礼。脱線しました。
でも、多分似たような人は多いんじゃないかなぁ、と。読者に社会人が多いから、
四コマ漫画の中でいわゆる「お仕事四コマ」というジャンルが一大ジャンルとして成立しているんじゃないかと思うのです。
というわけで、今回のテーマは「お仕事四コマ」。
まずオススメするのは、先日最終巻が発売になりました大乃元初奈(きのもと・ういな)「スキップAD!いろはちゃん」。
大乃元初奈「スキップAD!いろはちゃん」全4巻(芳文社)
新米ADの成田いろはがいろいろ仕事を無茶振りされながらも、持ち前の明るさと気配りで乗り越えていく話。「乗り越えて」と書くと、困難という壁があって苦労して解決していく、といった感じですが、本人は至って自然体ではあります。
逆にその「自然体」というのが凄いところで、本作の焦点と言えるでしょう。
為になる話が多くて、どの話引用しようかな~、と付箋ぺたぺた貼りながら読み返してたらこんなことになってしまいましたヨ。
凡百の自己啓発書より役に立つ話が多いんじゃないかと思うくらい。
厳選して以下にいくつか紹介。
バレンタインやお礼状でも一言添える。
現場対応も臨機応変。それも、自分のことだけじゃなく、お願いする相手にもプラスになるように動くのがコツです。
名前を憶えてもらうことも仕事の内。
心構え的なことも多いです。
怒られることをマイナスで捉えていないところが印象的ですね。
でも、何よりこの漫画で一番怖かったのは焼肉パーティーのシーン。そう、なんだかんだで仕事ぶりって他人に見られて判断されてるんですよね。
それにしてもブラックすぎやしませんかね、テレビ局。
さて。今回はもう1作品紹介したいと思います。
先程の「スキップAD!いろはちゃん」は無事最終巻が出ました。世の中、雑誌に載った連載漫画は全部コミックになると思われている方も多いでしょう。わたしも昔はそうでした。
しかし、実際はかなりの数がコミックス化されなかったり、最終話まで載らない
(最終巻が出ない)「コミックス刊行打ち切り」などがあるのです。
そして、そういった例が多いのが四コマ漫画なのです。考えてみれば、1冊出るのに時間がかかったり、そもそも発行部数が少なかったり、と、確かに安定してコミックスが出にくい環境ではあるのです。何度煮え湯を飲まされたことか。特に雑誌での人気があったのにコミックスの売れ行きが振るわず刊行打ち切り、というのがファンにとっても辛い所です。
ところが現在では、電子書籍だったり同人誌だったりで、作者本人が版元を介さずに未単行本部分を刊行してくれることがあります。これが非常にありがたい!
以下に紹介するのは「1巻が出たけれどコミックス刊行打ち切り、続きは自費出版」な作品のひとつ。
水井麻紀子「働け!おねえさん」全3巻(1巻芳文社、2・3巻密林社)
「密林社」というのは同人誌をamazonで登録・販売する代行サービスのよう。こちらの2・3巻も2016年2月21日現在、amazonで購入できます。
装丁はご覧のように棚に並べたときにもあまり違和感ない感じに。ただ、オフセットでカバーがありません。
この「働け!おねえさん」ですが、営業のふたりの女性を主人公にしたお仕事四コマ。万年営業成績最下位の30を迎えた来島さんと、新人で営業成績トップの馬渡さんのお二人がお互いに影響を与え合いながらお仕事していく話。
この来島さん。本当に仕事ができない。いや、仕事だけじゃなくて、いろいろ不器用。
作中でも会社から戦力外通告されて悩む話などもあります。
そこで考えたのが「出来ることをする」こと。
見方ひとつ、ということでもあります。
もちろん、社会は結果が全て。周りの理解はあれど厳しさもあります。そうした厳しさを描いているのもこの漫画のよさのひとつ。
そして先の「スキップAD!いろはちゃん」でもあった、「見方の角度を変える」考え方。大事大事。
2巻巻頭では、1巻売れずに2巻が自費出版になったことが描かれています。表紙って大事。
さて、この「働け!おねえさん」ですが、自費出版の2巻以降をオススメするのには理由があります。メインは営業のお仕事四コマではあるのですが、2・3巻に主任夫婦のエピソードがあるのですが、これが実にラブコメ。ニヤニヤすること間違いなし。仕事では優秀でも、恋愛に不器用な2人が、来島さんの気配りでなんとかかんとかやっていくのが面白い。
そしてこちらでも怖い話。「人間、見下して笑っているものになりやすい」心に刻まなければいけない台詞です。
皆も読もう、四コマ漫画。
(うめだ店/山本コウ)
大乃元初奈のコミックスはコチラから。
水井麻紀子のコミックスはコチラから。
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